今日も昨日に引き続き、GW中に出掛けて来ました

東京都庭園美術館の旧朝香宮邸についてのご紹介です。

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外観の写真左手の木の奥が大食堂です。

円形を描く窓からの景色は庭の緑を効果的に取り込み、

室内に居ながら、明るい日差しの降り注ぐ緑に囲まれて

会食を楽しむことが出来るようになっています。

なんと贅沢なことでしょう。

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インテリアで目に留まったのは、細部まで行き届いたデザイン。

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例えば、足元の巾木が途中で止まっているので、

なぜ?と思い引きで見てみますと、

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巾木の廻っていない部分は、建具の枠のため

巾木を回していないということが分かります。

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見て、意匠の意図がちゃんと伝わると言うことは、

破綻なくしっかりと設計されている証と思いました。

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所々に建設当時の壁紙が残っている部屋があり、

仕上の紙を剥がした部分で、下地を見ることが出来ます。

思わず悪い癖で触ろうとして怒られてました。

くれぐれもお手を触れないように気を付けましょう。

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バルコニーの手すり部分が切断され、その断面が

そのまま見えている所があり、気になっていたのですが、

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元々バルコニーだったこの部分は、

過去に浴室に改修されていたそうで、

これを再び建設当時のバルコニーへと復元し、

更には、美術館としての利用に際し、

増設するエレベーターのホールとして利用することになりました。

その復元工事の様子は、映像で見ることが出来ました。

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こちらのドアも浴室に改修されていた時には、

白いペンキで塗りつぶされていたのですが、

塗料を剥離し、元の木目を復活させたものです。

元の素材が上質であるということもありますが、

こんなにきれいに復元できるものかと驚きました。

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観覧者が歩く部分にはカーペットが敷かれ

あまり見ることはできないのですが、

床も板貼と言うよりは、寄せ木細工のようでした。

最高峰の仕事を拝見し、いい勉強になりました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今日は、GW中に出掛けて来ました東京都庭園美術館の

旧朝香宮邸についてのご紹介です。

東京都庭園美術館は、1933年に朝香宮邸として建てられた

アール・デコ様式の本館それ自体が美術品であり、

緑豊かな日本庭園、西洋庭園、そして芝庭のある

都会のオアシス的な美術館です。

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庭園だけの利用も可能で、

この日はたいへん良いお天気でしたので、

沢山のファミリーが、ピクニックに来ておられました。

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また、この時期、普段は入れないウインターガーデンが

公開中でしたので、順番待ちの長い列が出来ていました。

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ウィンターガーデンとは、屋上に設けられた温室のことです。

3面がスチール製のガラス窓になっており、

床には市松模様に人工大理石が貼られ、

排水口と蛇口も設けられており、

素敵な空間であったことが容易に想像されました。

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排水口もそうですが、あらゆる口にデザインが施されています。

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天井の換気口もそれぞれのお部屋のデザインに

調和するデザインが施されており、

細部までエネルギーが注ぎ込まれていることを感じました。

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玄関ホールへ明るさを取り込むために設けられた

嵌め殺し窓の装飾は、アール・デコそのものです。

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階段室には大きな窓が設けられふんだんに

外光が差し込みますので、この光を玄関ホールへ落とします。

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昨今はミニマム傾向が強く、デザイン装飾を排除した

シンプルなものが好まれていると思うことが多いのですが、

本格的にデザインが施された建物を拝見し、

デザインと言うものが、

愛されるためにあることを再認識させてもらいました。

どこを見ていてもワクワクする空間でした。

最後までお読みいただい、ありがとうございました。

今日は、2015年9月に完成しました

『乗務員室のある家』の

完成写真のご紹介、5回目になります。

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前回ご紹介をしました2階の主寝室の

入口引き戸の横にある小窓をアップにしてみますと

実は、結構凝った造りになっています。

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写真の撮り方でパースが掛かっているわけではなく、

お城好きという奥様のアイデアで、狭間の雰囲気にしています。

この狭間、何のためにあるかと言いますと

2階ホールの窓を開閉するためです。

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手を差し込む角度を考慮し、実物大模型を作り

現地で実際に開け閉めして取付高さなど決めました。

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狭間のある2階ホールには、1畳分の吹き抜けがあります。

その吹き抜けの手摺には、富士のプレートを取付、

鉄道博物館で見た下の写真のデザインを真似てみました。

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鉄製の手すりと木製の手すりの違いは否めませんが・・・

鉄でリアルに再現していないくらいが、程良いかと思います。

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そして、2階ホールを挟んで反対側には、

この家を象徴する乗務員室が2つ並んであります。

コレクターで居られるご主人が手に入れられた

実際に使用されていた乗務員室のガラスを利用し、

一般的なドアよりも一回り小さくすることで、

乗務員室の扉のイメージに近づけました。

次回は乗務員室のご紹介をしたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。