今日は、10月5日行われた耐力壁ジャパンカップ2回戦
二つ目の対戦について、ご紹介いたします。
壁に耳あり障子に目あり(ポラス建築技術訓練校) 『壁よ~壁壁』
VS
東京都市大学 大橋研究室 『剛力硬芽』
今回の対戦は、斜材を使用していない壁同士の戦いです。
更に、どちらも足元には金物を使用せず、やといを使っています。
この大会のルールではどちらかが破壊に至るか、
もしくは、ふたつの壁の変位量の合計が45センチに
至ったところでより変位量が少ないチームが勝者となります。
互角の戦いを見せた両者でしたが、どちらも破壊に至ることなく
変位量が45センチに至ってしまったため、
より変位量の少なかった写真右側 『剛力硬芽』 に
軍配が上がりました。
足元を固定しているやといとはこんな形状をしているモノです。
足元では、こんな状態で納まっています。
写真の柱と柱の間に納まっている貫は、
吸い付き桟で止められているのですが、
変位によってこのように変形します。
この変形は、地震で建物が大きく強く揺られた際にも
この壁に、同様なことが起こると想定することができます。
ただしこの大会へエントリーしている壁は、
通常、建築基準法で定められている壁の耐力をはるかに上回る
スーパー耐力を有している壁同士の戦いですので、
実際にこの壁を使った建物がどのくらいの震度に耐えられるかは
未知数です。
その差を例えると、通常乗っているマイカーと
F1カーの違い位いあると思っていただいて良いかもしれません。
最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。