随分と間があいてしましましたが、

今日は久しぶりに、木造耐力壁ジャパンカップの

準決勝、第1試合の対戦のご紹介をしたいと思います。

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左の東日本パワーファスニングwithKAMACHI 『螺旋力』

VS

右のチーム匠 『矢来』

(アキュラホーム+東京大学木質材料研究室+篠原商店)

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力の拮抗した壁同士の対戦は、途中固定金物不具合による

中断がありましたが、結果は左の壁 『螺旋力』 の

足元が破断したことにより右の壁 『矢来』の 勝利となりました。

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足元の破断した部分に近づいてみますとこんな感じです。

沢山のビスによって固定されているのが判ります。

この対戦の2体の壁は、どちらも足元を

東日本パワーファスニングのロングビスによって固定しています。

136

『螺旋力』には写真のビスがすべて使われていました。

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解体時にすべて外したのですが、外した後はこんな感じです。

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柱の柱脚もビスで固定されています。

140

解体するとビスによってホゾの部分が割裂しているのが判ります。

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抜いたロングビスは写真の様に曲がっているモノもありましたが、

太いので思ったほど、曲がりはありませんでした。

そのため解体にかかる時間も意外と短時間で済みました。

凄いビスが誕生しました。

* * *

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-5

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-4

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-3

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-2

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-1

また少し間が空いてしまいましたが、木造耐力壁ジャパンカップ

2回戦、最後の第4試合の対戦のご紹介をしたいと思います。

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東京工業大学 坂田研究室 貫通志隊 『ためしてバッテン!!』

VS

四国能開大 『格剛V(ゴーゴーゴー)』

086

東京工業大学 坂田研究室、

こちらも毎年決勝トーナメントの常連さんです。

今年は「剛性と靱性を兼ね備えた壁を目指し完成した壁」

とのことで、バッテンの部分には、

筋違いとして剛性と貫として靱性の両方の効果を期待しています。

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一方の四国能開大は、地元四国産のスギとヒノキを使用し、

学生さんが設計、加工、組立の全てを行うために、

簡単な加工で製作できる耐力壁になっているのが特徴です。

この対戦は、金物未使用同士の対戦となりました。

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互角の戦いを見せてくれた二つの壁ですが、

前半リードをみせていた『ためしてバッテン!!』を

後半逆転し『格剛V』が変位量の差で勝利しました。

093

『ためしてバッテン!!』 の足元はこんな感じになっています。

柱の中には、金物の代わりに雇い(下の写真)をいれて、

込み栓で固定してあります。

099

雇いで足元を固定する方法は、とてもシンプルでしかも

強度もあっていい感じです。

ただ、雇いは木製のため個体差があることが

構造部材としては不利になります。

* * *

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-4

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-3

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-2

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-1

今日は昨日に引き続きまして、木造耐力壁ジャパンカップ

2回戦、第3試合の対戦のご紹介をしたいと思います。

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ポラス暮し科学研究所の『RE・BORN』

VS

東大×LIXIL×キダテの 『ITAMADO2』

055

ポラス暮し科学研究所さんは、

毎年トーナメント優勝に絡む強豪チームです。

いろいろな工夫で楽しませてくれるのですが、

今年は、大会の開催がおととしの第14回までは10月で、

昨年は9月、今年は8月と時期が早まったことで、

今回は、準備期間が足りなかったとおっしゃっておられました。

壁は昨年の『BONE』同様、

ユニットを積み上げることで構成する耐力壁で、

高さ方向の調整が容易にできるのが特徴とのことです。

053

一方の東大×LIXIL×キダテは、昨年、予選で

ポラスさんの『BONE』と対戦し敗退した経験を踏まえ、

初期剛性を高めた仕様に改良したとのことです。

中央部に約30センチ角のガラスが3枚

組み込まれているところが特徴的です。

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対戦の結果、『RE・BORN』の柱脚部が破断したことで

『ITAMADO2』の準決勝進出が決まりました。

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破断した柱脚部のアップです。

081

解体した土台を下部から見たものです。

この部分に下の写真の製作モノの金物が取付けてありました。

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ポラスさん、来年も楽しみにしています。

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第16回木造耐力壁ジャパンカップ-3

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-2

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-1