今年の耐力壁ジャパンカップは8月8日・9日に予選、
10日に決勝が、日本建築専門学校にて行われました。
今年も残念ながら決勝一日の観戦になりましたが、
見応えのある白熱した、いい戦いが繰り広げられましたので、
各対戦ごとにご紹介をしていきたいと思っております。
最初の対戦は、左側、木考塾の『びわ湖1号』対
右側東京理科大学永野研究室野田ソイソー’sの『板杉くん』
木考塾は、滋賀の建築士、工務店、大工さんほか職人さんが
在来木造住宅を研究する会とのこと、今回が初参戦です。
社会人チームらしく、実践的貫工法を発展させた壁で
足元はホールダウン金物で固定してあります。
対する東京理科大学永野研究室野田ソイソー’sも
今回が初参戦になります。
ヒノキとスギで構成されたシンプルな壁は、
貫工法にスギの面材をはめ込んだもので、金物未使用です。
対戦の結果、右側『杉板くん』の足元が破断したことで、
変位が大きくなり、左側『びわ湖1号』が勝利しました。
添え柱と面材の強さに対して、
足元の長ホゾ込み栓が頑張りきれなかったようです。
節と込み栓位置の関係もあまり良くなかったかもしれません。
また、中央部分のスギの面材もかなり効いているようで、
柱が繊維と直行方向に割けているのに驚きました。
初参戦同士の対決は、木考塾に軍配が上がりました。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。