途切れ途切れでご紹介をしてまいりました

第16回木造耐力壁ジャパンカップも残すところ

トーナメント優勝を果たしました 『ITAMADO 2』 の

最終加力戦のみとなりました。

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歴代の最大耐力は62.83KNということで、

記録更新なるか、期待が高まります。

学生さんが最後の体力を振り絞って加力を始めて

50KN位までは順調に数値を伸ばしていたのですが、

既にこれまでにそれなりのダメージを負っていることもあり、

56KNを超えたくらいで、右側柱の柱頭付に亀裂が発生し

耐力が落ちてしまったことにより、加力が出来ない状態となり、

破壊には至りませんでしたが、ここで終了となりました。

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次の写真が亀裂した部分です。

これだけ割れていてもビスがしっかりと効いていることで

倒壊には至らないということが判ります。

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桁上から見た写真です。

1本の柱に対して7本のビスが打たれているのが見えます。

P8180140

最後まで持ちこたえた柱脚部もビスがしっかりと効いています。

柱がこんな形状に加工されているとは思いませんでした。

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そして近づいて見ますと、中央部分の開口部に

ガラスが入っていることが判ります。

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万が一割れたときのことを考えて念のため、

フィルムを貼っておいたそうですが、このガラス全くの無傷でした。

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今大会は、このロングビスの性能の高さが印象的でした。

ここ数年、金物を使わない壁の活躍が目立っていたのですが、

ちょっとしたレギュレーションの変更によって、

大会のトレンドが移っていくところも興味深いところです。

第16回木造耐力壁ジャパンカップのことは、今回が最終回です。

最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

* * *

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またまた間があいてしまったのですが、今日は、

木造耐力壁ジャパンカップ決勝戦の対戦をご紹介いたします。

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左の壁、東大xLIXILxキダテの『ITAMADO 2』

VS

右の壁、チーム匠 『矢来』

(アキュラホーム+東京大学木質材料研究室+篠原商店)

どちらも互角の熱~い戦いが繰り広げられました。

P8180091

写真のモニターは加力と変位を表しているのですが、

赤と青の曲線がほぼ同じラインを描いているところからも

その白熱した戦いぶりを見てとることができます。

P8180092

結果、右の壁 『矢来』 の土台が破断したところで、

左の壁 『ITAMADO 2』 のトーナメント優勝が決定しました。

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破断した足元部分のアップです。

凄い数のビスが打たれていたことが判ります。

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桁も割裂していたのですが、

こちらもビスでしっかりと固定されていました。

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決勝で惜しくも敗れました 『矢来』 は、中央付近に縦格子を集め、

両サイドの柱との間に少しの空間を設けた壁でした。

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一方のこの対戦に勝利した『ITAMADO 2』 は、

左右の柱側に添え柱を設け、中央部に開口を設けた壁と、

どちらも細部まで工夫を凝らした壁同士ということもあり、

この違いが勝敗にどのくらい影響を与えたのか、

興味深いところです。

* * *

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昨日に引き続き今日は、木造耐力壁ジャパンカップの

準決勝、第2試合の対戦のご紹介をしたいと思います。

P8180024

左、四国能開大 『格剛V』

VS

右、東大xLIXILxキダテ 『ITAMADO 2』

P8180031

左の 『格剛V』 は、金物未使用の格子耐力壁です。

ここまで、筋違いキラーと言われ強敵を倒してきました。

が、ついに足元土台が破壊したことで力尽き、

右の『ITAMADO 2』の決勝進出が決まりました。

P8180034

破壊した部分に近づいてみますと、アンカーボルトのすぐ横

柱脚部付近の土台が大きく割裂していることが判ります。

P8180032

柱頭側の桁にも破壊は起きています。

これらの様子からも格子耐力壁の強さが見てとれます。

P8180037

土台を下から見ると壁の構成も判ります。

そして、印象的だったのは、解体時です。

学生さん自ら、加工し、組み立てた壁を

学生さん自ら解体したのですが、

あっという間に解体できて、技術力に頼らずとも

耐力のある壁になっている点が、素晴らしいと思える壁でした。

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