昨日から着工を致しました新築住宅。

地盤の補強が完了しましたので、いよいよ建物の工事に入ります。

建物の工事の最初は基礎工事になります。

その第一歩は、建物を建てる位置を定める作業です。

この作業を『水盛り・遣り方』と呼んでいます。

水盛りとは、基準となる水平面を定めることを言います。

建築敷地は必ずしも平らではありませんが、

建築物は水平垂直に建てる必要があります。

そのため、この水平面を定めると言うことは、

思いのほか大切な工程になります。

最近では、レーザーによる水平器がありますので、

比較的容易にこの水平面を出すことができますが、

一昔前は水盛り管と呼ばれる透明ホースを使用し、

ホースの中に水を入れ、水の位置で水平を出していました。

そのため、高低差のある建物では、かなり大変な作業でした。

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遣り方は建物の大きさよりも一回り大きく、

杭と貫によって組む仮設枠のことを言います。

この仮設枠を利用し、水糸を張り建物の通りを出します。

四周に糸が張れましたら、対角の長さを計ります。

これは、建物が平行四辺形や台形にならないように

ちゃんと矩(直角)が出てることの確認するためです。

今回も、誤差1ミリ。いつもながら良い精度でした。

今日から本格的に新築住宅の工事が始まりました。

この時期3月完成を目指して着工する物件が多く、

工事の段取りがかなり厳しくなっています。

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今日は、プレコンサンドパイル工法による地盤補強工事です。

プレコンサンドパイル工法は上の写真の大きなドリル状の

オーガーと言われるものを使用して行います。

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そのオーガーを操作するのが、こちらの重機です。

アームをたたむと、普通に車道を自走できる車ですが、

上の写真の様にアームを伸ばして使用します。

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この重機今まで気が付いていなかったのですが、

しっかりとアームの足が地面を踏みしめた状態では、

タイヤは浮いた状態で、作業をするのです。

見た目が不安定に思えてしまうから不思議です。

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その作業は、オーガーをねじ込んで土を掻き出し、

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次に一度掻き出した土に固化材を混ぜた砂を混合しながら

地中にねじ込むと言うものです。

そうすることで地盤全体の強度が増すことになります。

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今回は高い擁壁の上の地盤補強でしたので、

圧がかかることによる擁壁への影響がないように、

擁壁沿いの補強の時にはその状態を観察していました。

施工の様子からもしっかりとした擁壁であることが

感じられましたので、安心することができました。

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最後は全体を整地して、地盤補強完了です。

今朝は冷たい強風が吹いていましたが、

良いお天気でしたので、陽射しに救われました。

今日も昨日に引き続き、この夏に完成しました

『大黒柱のある家』の客間兼書斎の和室をご紹介いたします。

13_07_12_大黒柱のある家 大黒柱

この家の名称にもなっておりますところの大黒柱は、

和室入口右側、2階建て部分の中心を貫いています。

材は、とても美しい6寸角のヒノキ材です。

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そして、和室を客間兼書斎としましたのは、

単独の客間の場合、使わない部屋と化してしまう心配もあり、

空間を有効利用していただけますよう、

LDKからのつながり空間とし、造り付けの本棚を設け、

日常的に利用出来るようにしたかったことによります。

また、壁一面の本棚は、クライアントのお父様が

建て替え以前のご自身で建築された思い出深い建物から

大切に解体してくださったラワン材(その時のことはこちらへ)

を棚板に利用し、方立をスギ材で造りました。

空間に馴染み、良いアクセントとなりました。

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さらに、和室の奥には、1坪の書斎スペースがあり、

こちらの本棚もラワン材を利用して造りました。

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こちらは強くご要望のありました沢山のアルバムを収納できる

床下空間を利用したアルバム収納庫です。

次回は性能のご紹介をしたいと思っております。

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建てた家『大黒柱のある家』-4 はこちらです

建てた家『大黒柱のある家』-3 はこちらです

建てた家『大黒柱のある家』-2 はこちらです

建てた家『大黒柱のある家』-1 はこちらです