土曜日の夜は長引く風邪の影響か久しぶりに発熱してしまい、

朝から最悪の体調でしたが、昨日は見逃すことのできない

シルヴィ・ギエムのフェアウェル・ツアー(引退ツアー)

「ライフ・イン・プログレス」の公演が行われるため、

上野の東京文化会館まで、出かけて来ました。

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いつものことですが、彼女の驚異的な動きからは

衰えの気配は全く感じられず、常に最高のものを

私達に見せてくれる、その姿勢に感動させられました。

*2013年12月のシルヴィ・ギエム公演の記事はこちらです。

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更に引退公演にも拘らず、

これまでの人気の高いプログラムを踊るというわけではなく、

3作品中、2作品が新作と言う、意欲的な構成にも拍手です。

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ロビーにはシルヴィ・ギエムからの素敵なメッセージがあり、

(画像をクリックすると拡大してメッセージが読めます。)

最後に踊る地に日本を選んだ理由が少し判るような気がしました。

今後この踊りを二度と観ることができないのかと思うと

最後は自然と涙があふれ、寂しい気持ちでいっぱいになりました。

これまでお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

昨日は、佐野元春さんの35周年記念コンサートでした。

オールタイムベストな選曲でしたので、

前半は、いろいろなことを思い出しながら、聴いていました。

まだいろいろな意味で未熟だった頃、人生で一度だけ、

これまで信じてきたこと全を木端微塵に打ち砕かれ

生きていくことに絶望した時期がありました。

その頃は9階建てのオフィスの8階で仕事をしていたのですが、

仕事をしていると屋上の方から

「こっちへ来て、ここから飛び降りたら、自由になれるよ」

とささやく声が聞こえて来るという日々でした。

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屋上から飛び降りる時には、パラシュートを付けて飛ぶようにと

冗談交じりに諭してくれた友がいた事と、その頃発売された

佐野さんのアルバムがあったことで、私は今もこうして

家づくりの仕事に邁進できる生活を送ることができているのだと、

改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。

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悔しかったのは、先週火曜日から風邪を引き始め、

急な気圧の変化により喘息が誘発され、最悪の体調でした。

インターバルを挟まない3時間超えのコンサートでしたので、

後半は立っているのもやっとの状態で、最後は立ってもいられず、

着席のままのアンコールは、

遠くの方に佐野さんの声が聞こえてました。

来年3月のファイナルは万全の体調で臨みたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

先週、笠間日動美術館へ行った際に最後にもう一箇所

立ち寄りたかったところが、茨城県陶芸美術館です。

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この美術館のコレクション展として開催されていた

『近現代日本陶芸の巨匠たち』

―板谷波山/文化勲章受章者と人間国宝たち/松井康成―

時間が限られていましたので、錚々たる作品群を

立ち止まらないように観て回ろう思っていたのですが、

板谷波山・松井康成のコーナーでは、足が止まってしまいました。

板谷波山につきましては、「HAZAN」と「波山をたどる旅」の

2本の映画が製作されているそうで、美術館の敷地内に

「HAZAN」の撮影用にセットとして製作された

板谷波山の工房が移築されていました。

中に入ることはできませんでしたが、隣りには窯もありました。

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後ろ髪をひかれる思いで、企画展『第23回日本陶芸展』へ

粒ぞろいの最新の陶芸作品を一気に観ることができる機会は、

そうそうあるものではなく、中には本当にこれが陶芸なのかと

信じがたい作品もあり、とてもいい勉強になりました。

秋の終わりに芸術に触れる旅に行くことができ、

こころが充填されてほんとうに幸せでした。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。