先週に引き続きになりますが、今日も逗子のまち歩きのことです。

今回、内部まで見学させていただいた登録文化財建物に共通して

印象に残りましたのは、窓でした。

まずは最近では中々見ることのできないような

大変に繊細な組子の障子が、やさしい光を演出している窓です。

2010_1205AU

こちらも、手の込んだ開閉できる丸窓です。

部屋と部屋の間仕切壁の上部に2つ設けられていました。

空間のデザインとしてのユニークさと実用を兼ねています。

2010_1205CS

こちらは廊下部分の足元に設けられた地窓です。

建物の細部にまで行き届いた配慮が感じられます。

2010_1205DI

最後はキッチンの天井部分にあった換気窓です。

天窓が付いているのかと思って覗き込んでみましたら違いました。

匂いが排気し易いように、よく考えられています。

2010_1205DB

ひと昔前の日本の建物には電気がきていませんでした。

その為、通風だけでなく換気をしたり、

内部に光を取り入れるための装置としての役割も

大きかったと言うことを改めて感じました。

5回に渡る逗子のまち歩きの話に

お付き合いいただきまして、ありがとうございました。

今日も引き続き、逗子のまち歩きのことです。

昨日の逗子市郷土資料館より程近い所に建つ

清水組(現在の清水建設)で建設をした別荘建築です。

2010_1205BW

平成19年3月から逗子市の所有になったのですが、

残念ながら現在は未公開となっています。

今後は公開する方向で検討が進んでいるようです。

2010_1205CU

主たちの使用するハレの場は、大変に凝った造りになっていて

相当に贅を尽くした印象になっています。

2010_1205CZ

反面、使用人の部分は機能優先の質素な造りになっています。

この建物の間取りや仕様を見るだけでも、

当時、この空間でどの様な生活が営まれていたのか

垣間見ることが出来るような気がして、興味深く楽しめました。

今回は時間が足りずに2階まで見ることができませんでしたので、

是非、一般公開していただきたいと思っています。

引き続き今日も日曜日に参加した逗子のまち歩きのことを。

次に訪れた、逗子市郷土資料館は、

蘆花記念公園の一角に逗子湾を望むように建っています。

この辺りは、私も大好きな場所で、

以前は先代犬と毎日のように散歩をしていました。

この日もいいお天気でしたので、

肉眼では富士山と江ノ島が見えていました。

2010_1205BO

こちらの建物は、大正元年に実業家の別荘として建てられ

後に徳川宗家第16代当主家達の別邸として使われた

由緒あるもののようです。

2010_1205BS

現在は市内で出土した遺跡なども展示されていて

展示を見つつ建物の間取りの面白さも同時に体感できて

中々楽しめます。

2010_1205BT

こちらは山側に建つ離れです。

家達が孫の家英のために増築したそうです。

こちらはこじんまりとした佇まいが

里山の景色に馴染んで、いい絵を見たような気持ちになります。