今日は、現在建築中の鎌倉の現場へ行ってきました。

木造2階建ての住宅の場合、各行政区によって

中間検査が実施される地域とされない地域があります。

今回の鎌倉は、中間検査がありましたので、

今日はその検査の立会いでした。

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検査は、建物の配置や形状、窓の位置や大きさが、

申請通りに実際に建っているのかですとか、

柱と梁が適切に金物によって緊結されているかなどを

検査官が実際にスケールを当てたりして確認します。

実際には検査官によって、指摘を受けると言うことよりも、

自主検査の段階で金物の付け忘れなどがないかなどを確認し、

事前に発見することが何よりも大切なことだと思います。

今日も検査は問題なく、合格シールを看板に貼って頂きました。

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検査後に屋根の上から見た夕焼けの先には、

すこーし水平線が見えるのが判りますでしょうか。

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う~ん、ちょっと難しいかもしれませんね。

以前、このブログで書いたことがありますが、

木造住宅の多くは、在来軸組み工法で建てられていて、

その内の多くは、プレカットと呼ばれる機械によって

事前に木材を加工したものを大工が組み上げて建てています。

先週、上棟した家も、もちろんこの方法で建てています。

そして、これだけ多くの家をプレカットによって建築しているのは、

世界的に見ても珍しく、日本のプレカット技術の高さは、

稲山正弘先生曰く、世界に誇れるもののようです。

その一方で、設計者の木構造に対する知識は、

大学の建築学科でも学ぶことは少なく

向上していないと言うのが現状のようです。

そこで、「架構を踏まえた軸組工法の家づくり」のできる人材育成を

目指して、木造住宅設計検定が行われることになりました。

今年の始めに、第1回目の検定が行われ、

私も受講して、3級の認定をいただきました。

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そして来年は、年明け早々に、第2回目の検定が行われます。

詳しくは、木造住宅デザイン研究会 ユア・ホームのサイトへどうぞ。

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現在、第1回目を受講したことがきっかけで、

第2回の準備をお手伝いさせていただいています。

写真は、第1回の今年のテキストですが、

次回のテキストの内容も、より充実していますので、

ご興味のお有りの方がいらっしゃいましたら、

一度、ユアホームのサイトに訪れてみてください。

意匠設計者向けの木造住宅設計検定のほかに、

プレカット技術者・構造設計者向けには架構検定があります。

今日は、二宮へまち歩きに行ったつづきです。

降り続ける雨の中、次に向かったのは、

ラディアン(生涯学習センター)です。

こちらでちょっと早いお昼のお弁当をいただきました。

この施設、文化ホールや図書館が併設された立派な施設で、

まるで一級建築士試験で出題されそうな規模の建物を

実際に体感していることに感慨深いものがありました。

その後、二宮層(地層)から採石された石を利用していると言う

旧家や、石庭を拝見して、今回のまち歩きの目的地、

旧吉田五十八邸へ、しかし内覧させていただいたのではなく、

隣地から屋根だけ拝見させていただいたのみです。

現在は、個人邸になっていて公開されていないそうです。

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庭園のみどりの中に紅葉がとても美しく、

この一体は周囲とは別世界のようでした。

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吉田五十八氏とは、日本の伝統建築の美に着目し、

新興数奇屋と呼ばれる新しいスタイルを築いた建築家で、

吉田茂邸、岸信介邸など数々の歴史的建造物を残しています。

二宮のまち歩きは、もう少し続きます。