芸術の秋にちなんで、今日は展覧会のお話です。

とは言いましても、実は8月の暑い盛りに

NHK朝の連続テレビ小説 『梅ちゃん先生』の

オープニングに使用されていたジオラマが

展示されているという  『昭和幻風景ジオラマ展』を

横浜高島屋まで観に行った時のことです。

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ジオラマ作家の山本高樹さんの昭和の町並みを描いた作品、

30点あまりが展示されていました。

良く作り込まれた作品群は大変見応えがあり

存分に楽しめる内容でした。

ここ10年くらいは、古い木造の建物に手を加えたお店が

人気を集めたりしていますが、現在の日本では、

昭和の町並みは、すっかりファンタジーの世界なのです。

ジオラマで再現された町並みから切実に感じました。

梅ちゃん先生の時代(昭和30年ころ)を描くには、

このジオラマが無くてはならなかったのだと思います。

いつも家づくりのことを考えて日々を過ごしていますが、

出来れば輸入住宅のような家ではなく、

どこかに日本の香りのする家を造りたいと思っています。

それも、段々難しくなっていくのかも・・・と

深く考えさせられるジオラマ展でした。

昨日に引き続き今日は、木造耐力壁ジャパンカップの

準決勝、第2試合の対戦のご紹介をしたいと思います。

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左、四国能開大 『格剛V』

VS

右、東大xLIXILxキダテ 『ITAMADO 2』

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左の 『格剛V』 は、金物未使用の格子耐力壁です。

ここまで、筋違いキラーと言われ強敵を倒してきました。

が、ついに足元土台が破壊したことで力尽き、

右の『ITAMADO 2』の決勝進出が決まりました。

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破壊した部分に近づいてみますと、アンカーボルトのすぐ横

柱脚部付近の土台が大きく割裂していることが判ります。

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柱頭側の桁にも破壊は起きています。

これらの様子からも格子耐力壁の強さが見てとれます。

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土台を下から見ると壁の構成も判ります。

そして、印象的だったのは、解体時です。

学生さん自ら、加工し、組み立てた壁を

学生さん自ら解体したのですが、

あっという間に解体できて、技術力に頼らずとも

耐力のある壁になっている点が、素晴らしいと思える壁でした。

* * *

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-6

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-5

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-4

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-3

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-2

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-1

随分と間があいてしましましたが、

今日は久しぶりに、木造耐力壁ジャパンカップの

準決勝、第1試合の対戦のご紹介をしたいと思います。

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左の東日本パワーファスニングwithKAMACHI 『螺旋力』

VS

右のチーム匠 『矢来』

(アキュラホーム+東京大学木質材料研究室+篠原商店)

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力の拮抗した壁同士の対戦は、途中固定金物不具合による

中断がありましたが、結果は左の壁 『螺旋力』 の

足元が破断したことにより右の壁 『矢来』の 勝利となりました。

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足元の破断した部分に近づいてみますとこんな感じです。

沢山のビスによって固定されているのが判ります。

この対戦の2体の壁は、どちらも足元を

東日本パワーファスニングのロングビスによって固定しています。

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『螺旋力』には写真のビスがすべて使われていました。

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解体時にすべて外したのですが、外した後はこんな感じです。

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柱の柱脚もビスで固定されています。

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解体するとビスによってホゾの部分が割裂しているのが判ります。

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抜いたロングビスは写真の様に曲がっているモノもありましたが、

太いので思ったほど、曲がりはありませんでした。

そのため解体にかかる時間も意外と短時間で済みました。

凄いビスが誕生しました。

* * *

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-5

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-4

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-3

第16回木造耐力壁ジャパンカップ-2

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