今日は、木造住宅検定でご一緒している

(株)けやき建築設計の畔上さんが意匠設計を担当された

石場建ての伝統構法で建てた家が、

先月完成したとのことで、見学会に行ってきた時のお話です。

木造住宅の建築構法は、大きく分けますと

軸組式、壁式、柱・壁併用式の3つに分類できます。

具体的には、軸組式は、伝統構法や集成材アーチ構法など、

壁式は、ツーバイフォー構法、パネル式プレファブ構法や

校倉(あぜくら)構法などがあてはまります。

また、柱・壁併用式には、いわゆる在来軸組構法が含まれます。

それぞれの構法には、特性がありますので、

その特性を生かした設計で、木造住宅は建築されています。

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今回見学に伺った、石場建の家は、伝統構法による建物です。

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石場建と言いますのは、基礎を石(今回は御影石)にして、

その上に直接柱を建てる建て方です。

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壁は竹を編んで土を塗り固めた、こまい壁。

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木組は、大工2名で5ヶ月かけて手で刻んでいます。

完成までは、約1年かかっているそうです。

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法律が厳格化されて以降、構造的に融通が利かなくなり、

このような構法で建てられることは、減少しているようです。

この建物は埼玉県川口市に建築されたのですが、

建築途中で3.11の震災に見舞われました。

それでも、構造的にダメージを受けることはなかったそうです。

伝統構法は、技術者の力量によって強度に差が出易いことが、

最大の欠点と言われていることもありますので、

このような試みで、技術の伝承がされていくことは、

とても良いことではないかと思いました。

いい仕事を見せていただきまして、ありがとうございました。

以前このブログでご紹介をしました

「木造住宅検定 2012」の講習会が今日から始まりました。

第1回の昨年は、横浜会場のみだったのですが、

今年は、大阪、名古屋、横浜の3会場で開催されます。

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木造住宅検定の内容を簡単にご紹介しますと、

まず、柱や壁の直下率算定の方法をご説明します。

次に、架構評価項目に従い架構を診断し、

最終的にはデザインレビューを行います。

この方法、架構診断までの作業量はそう多くありませんので、

基本設計時に、この計画で架構に不具合がでないかを

確認するのにもたいへん役立ちます。

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この方法が広く普及することで、

木造軸組み工法の住宅品質が向上し、

よりよい架構設計の一助になることを目指しています。

自分自身も微力ながらお手伝いをさせていただく日々の中、

向上できるよう、吸収して行きたいと思っています。

ちょっとした手違いから、月に一度の予定が、

2012年1月は2公演分のチケットを取っておりました。

(その分、来月は取ってないのですが・・・。)

そのため、年明け早々、ふたつ目の

ミハイロフスキー劇場レニーグラード国立バレエを

見に行ってきました。

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これまで、レニーグラード国立バレエならば、

上の写真のような白いバレエ(白鳥の湖やジゼルなど)で、

コール・ド・バレエ(群舞)が見たいと思っていましたが、

今回はあえて『海賊(下の写真)』の公演を選びました。

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でも、それは大正解、本当に素晴らしい公演でした。

特に一幕は舞台の端から端まで、ひとりひとりの、

その美しい動きに、少々興奮気味で見ておりました。

そして、最後まで酔いしれました。

やはり究極の魅せるための踊りでした。

ひとつだけ残念だったのは、前の席とそのまた前の席の方が、

御二方とも座高が高くて、舞台中央部に後ろ頭が掛かって、

見えないところがあった事です。

このような事が起きないためのいい座席レイアウトが

できないものなのかと、考えながら帰って来ました。