先週、笠間日動美術館へ行った際には分館へも立ち寄りました。
この分館は春風萬里荘といい、もともとは、
江戸時代中期に現在の神奈川県厚木市近郊の地の豪族で
大庄屋でもあった伊東家の母屋であったものを昭和の初めに
北大路魯山人が、北鎌倉へ移築し、自らの住居としたものです。
昭和39年に洋画家朝井閑右衛門と小説家の田村泰次郎が
長谷川仁日動画廊社長と笠間を訪れた折、
笠間にアトリエを作りたいという作家たちの要望から、
「芸術の村」構想ができ、昭和40年に笠間へ移築されました。
入母屋の立派な茅葺屋根をあまり下から見る機会はないので、
今回見上げてみて、その厚みに圧倒されました。
さすがにこれくらい厚ければ雨の侵入も防げそうです。
龍安寺を模して造られた枯山水による石庭もあり、
龍安寺程の静謐さは望めませんが、名残の紅葉が楽しめました。
高低差を生かした広大なお庭には池があり、
その奥へと散策をしていると豪農屋敷の長屋門がありました。
長屋門によって切り取られた景色もたいへん美しく、
冬のお庭も木々の枝ぶりが面白く、中々いいものだと思いました。
これでお天気が良くて、日差しがあれば最高でした。
喫茶室に灯った明かりがとても暖かそうでしたが、
もう1カ所立ち寄りたかったので、次へ急ぎました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。