投稿

■ 第50号 ■

■□・・―――――――――――――――2011年07月06日

木の家を知る・建てる・暮らす

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□ 目次

【1】 こんな感じに過ごしています「 矢印に誘われて 」

【2】 「 京都へ。その2 」

【3】 家づくりのことば 「イヌバシリ 」

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【1】 □こんな感じに過ごしてます・・・

こんにちは 田村です。

関東では梅雨はまだあけていないようですが・・・青空に真っ白で厚みのある雲が浮かびカエルやセミの鳴く声が聞こえトンボが飛んでいたりと 葉山周辺はすっかり夏の準備が整いました。

お隣の逗子海岸では6月24日に 関東一早く海開きをしましたので自転車で散歩がてら様子を伺いに行ってみました。(正しくは2番目・・小笠原諸島では元旦に海開きをするそうです。)

家を出て30分もかからない程度で逗子海岸へ着くのですが 海岸に近付くにつれて 段々と増えてくる人の多さに驚きました。
皆さんすっかり夏モードでほぼ水着姿と思える人達が 駅から続く住宅街を抜け砂浜を目指していました。
海岸沿いの国道134号線も車で大渋滞・・・梅雨あけって言ってしまってもいいんじゃないの?と思うくらいの盛り上がりです。

流れに乗って砂浜まで行ってみようかと思っていたのですが あまりに暑くてどこかで涼もうかと方向転換しようとした時に「フリーマーケット会場はこちら→」という看板が目に入ってきました。

そこは「黒門」という海岸手前にある駐車場なのですが その奥へと矢印の差す方へ向かってみると 時代劇に出てくるお屋敷にあるような門と1軒のお宅が現れ その中でフリーマーケットが開催されていました。
このすぐ隣に賑やかな砂浜があるとは感じさせないほど静かな場所で 出店者数も数人といった落ち着いたフリーマーケットでした。

この黒門駐車場は知っていましたが その奥にこんなスペースがあったことは知りませんでしたので ネットで詳細を調べてみましたら なかなか歴史がある場所だと言う事がわかりました。

今は「黒門カルチャーくらぶ」と言った民家レンタルスペースになっているそうなのですが 元々は新潟県下一の大地主「伊藤家」(江戸中期~)が冬の間だけ利用していた別荘だったと言う事で お屋敷にあるような門扉と言った通称「黒門」は 昭和20年の空襲の被害を受けた鹿鳴館(東京・日比谷)より移築されたものだとも伝えられているそうです。

黒門 001 敷地内からみた黒門です。

逗子や葉山は別荘地として古くから人気がありますが 遠い新潟の人までもが利用していたとは本当に驚きました。
久保のブログに逗子の別荘を紹介しているものがありますのでご覧下さい。

さて 葉山周辺の梅雨はいつあけるのかまだわかりませんが 今年の夏は暑くなる予感がします。何故かと言うと短い時間の散歩でしたが Tシャツの襟首から覗く背中の皮がもう剥け始めたからなんです。

皆さんも 強い日差しにお気を付け下さい。

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【2】「京都へ。その2」

こんにちは、設計の田中です。

今日は前回のエネファーム工場見学ツアーに便乗して京都観光をした続きです。
前回は、工場見学のあとの懇親会で先斗町と花見小路の町歩きについて書きました。

一泊して二日目の朝にエネファーム工場見学ツアーは解散。
僕の行ってみたかった清水寺へ向かいました。
と言うのも、清水寺と言えば修学旅行で訪れる先として有名ですが、僕は一度も清水寺へ行ったことがなかったからです。
ホテルからタクシーで市街地を抜けて山のふもとで降車、修学旅行生の人波を押し分けながらお土産屋が並ぶ参道を登り、やっと清水寺へ到着しました。さらに登り、清水寺の舞台まで辿り着き、その緑深い絶景に出くわし感動しました。それは想像していたのより「凄い」と感じました。
聞くとこによると、清水寺の建立は平安遷都前だそうです。理想の土地を捜し求め、未開の土地の中から選び抜かれて造られたであろう高さ13mの大舞台。そう思うと、「ますます凄い」です。
また、清水寺へ行って知りましたが、舞台には釘が使われていないそうです。釘のない柱や梁。急な崖地の石垣。どれほどの人が関わり時間を費やしたのか。想像も出来ません。

清水寺を後にして、暑さの中を徒歩で智積院に向かいました。
智積院の庭園では本物の借景や空間の広がりを味わったり、清涼感ある数々の襖絵をゆっくりと楽しみました。僕には気付かれない計算しつくされた配慮や手法があるのだろうと感じ受けることは出来ましたが、ただただ浸るのみ。いつの間にかに疲労感がすっかり無くなっていることにも驚きました。

当初、疲労感から半ば諦めていた三十三間堂にもこの後向かうことにしました。三十三間堂では、細長い建物そのものを楽しめればと思っていましたが、入館して整然と並んだ1001体の観音様に圧倒されました。
暫く見とれてしまい、長い廊下の存在に気付いて、再び圧倒されました。あれもこれも途方もありませんでした。そしてお堂の外に周り、久保と柱の本数を数えてみました。すると、柱の本数は36本。建物の長さは実は三十五間あったのです。お寺の人に教えていただいたのですが、三十三間堂は、内部の観音様が並ぶところが三十三間なのだそうです。

久保が三十三間堂で話していた「どれほどの想いで、これほどのものを造ったのか」というのが印象的で今回の総括だなと思いました。
清水寺も智積院も三十三間堂も、とても僕には受け止め切れるものではありませんでしたが、造る想いの大切さは改めて感じました。

今回の京都のことについては、久保のブログでも写真付きで紹介しています。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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【3】 □家づくりのことば・・

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語がたくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

○イヌバシリ

葉山は人口が3万人ほどですが 犬(ペット)の数もそれと同じ位いるんじゃないかと言われています。

夕方(葉山)元町商店街のスターバックスでお茶をしていると 次から次へとお散歩中のワンちゃん達が現れますので まるでドッグカフェにでもいるかのようです。
私事で言えば 職場には空(くう)と言うゴールデンが 家には黒ラブのブラウニーがいますので 犬を避けては通れません。

そんな生活の中で 辞書をパラパラとめくっていてみつけたのが「イヌバシリ」です。犬好きな方でしたらとても気になることばではないでしょうか。

「犬走り」と書きますので単純に「dog run」のことだと思ったりしもしましたが 犬専用の(隔離)スペースが公園などにできたのはここ何年かの事ですし それをわざわざ日本語読みにしないだろうな とこれまでの思い込み違いを反省しつつ 辞書に目を通しました。

すると 建物の外壁の廻りを取巻くようにコンクリートなどを敷きつめた“たたき”のことだと書かれていました。
40~60cmほどの幅で 雨水などで基礎部分や建物に汚れが跳ね返るのを防ぐために設けるそうです。

しかし それがどうして犬走りと言うのか語源が知りたくて 久保に聞いてみたところ 辞書にも載っているように“たたき”と呼ぶことが多いので「そういえば気にしたことなかった・・。」とのことです。
(ちなみに“たたき”は玄関の土間のことだけを言うのだと思っていたのでまた一つ勉強になりました。)

他で調べてみましたら「犬が通れるくらいの幅しかない」と言うところからきていると書かれていて そんなに深く考えなくてもよかったんだと拍子抜けしてしまいました。
何故なら 以前めざましTV(フジ)で家の廻りをグルグルと走り続けるワンちゃんを紹介していて その映像には外壁の横スレスレのコンクリートで固められた部分を 勢いよく走る柴犬が映し出されていたのをこの目で見ていたからなのでした・・。

○犬走り(いぬばしり)
=建物の外周壁に沿った地盤上に設けた“たたき”コンクリート製などの平らな部分。 「建築用語辞典」岩波書店より

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☆お付き合いいただきまして ありがとうございます☆

出会い・つながる・木の住まい
有限会社 松匠創美

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