母が介護付有料老人ホームへ入所してから一ヶ月が過ぎ、

日常生活に足りないものも、少しずつ揃ってきて、

そろそろ少し落ち着けるかなぁと思い始めた頃、

早朝から電話が鳴りました。

「深夜に転倒して、今朝病院へ救急車で搬送されました。

どうも骨折をしているようですので、

なるべく早く病院まで来てください。」とのことでした。

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施設の職員さんたちが、母の顔を見ると皆さん

「転倒するといけないので、一人では歩かないで、

いつでも職員に声をかけてくださいね。」と、

おっしゃってくれていたのですが、

現実に起こってみて皆さんがご心配して下さっていたことが、

身に染みて解りました。

私自身も、少々甘く考えていた部分がありました。

母の持病は麻酔をするとかなりのリスクを伴うため、

骨折を手術して早く治すのか、安全を取って手術を回避するのか

判断しなければなりませんでした。

高齢になると、動かないことによる

からだの各器官の機能低下も大きいと言う

整形外科の医師からのアドヴァイスもあって

今回は、手術を選択しました。

麻酔科の医師は同意書にサインをする際に

如何に大変なことであるか嘆かれて居られましたが

無理を言ってお願いしました。

お陰様で心配されたようなことも起こらず、

無事、手術を終えることができました。

それから2週間弱リハビリをして、今日、退院しました。

まだ、元気のない母を見ているのはせつないですが、

また元気な姿がみられると信じています。

今日は、介護認定の調査に立ち会う為に、

母の暮らす施設まで行って参りました。

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2000年に介護保険制度が導入されてからは、

40歳になると介護保険に加入し、

介護保険料を納めることになりました。私も納めています。

そうすることで、介護保険サービスを受けることが

できるようになるからです。

でも、このサービス、受けるためには手続きが必要です。

市町村に申請をして、要介護(どのくらい介護が必要なのか)

の審査を受けて判定に基づき、認定されます。

この審査は、年に1回更新が必要で、更新の度ごとに、

同様の審査を受け判定に基づき、認定されます。

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今日は、この更新のための審査が行われる日でした。

母は、退院をして施設に入ったばかりということもあって、

母の状態を理解している者の立ち合いが必要なため、

自分が立ち会うことにしました。

審査は、日常生活で普通にできること、困っていることを

理解するために、本人にいろいろな質問をしていきます。

ヒトというのは不思議なもので、できないことも

できると言ってしまったりすることがありますので、

そんな時には、立ち合いの者のフォローが必要になります。

ひと月くらいすると介護度が決定しますので、

後は保険証が届くのを待つことになります。

先日、母が退院しました。

そして、いろいろなことを考えた結果、

有料老人ホームへ入所することになりました。

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病院から直接ホームへお引越しです。

この日はお天気に恵まれ、ちょうど桜の季節ですので、

桜並木を通ってお花見をしながらホームまで行くことにしました。

道すがら「きれいね~」と言って桜を堪能していた母ですが、

施設が近づくにつれ、不安な気持ちに襲われ、

部屋に着くころには、すっかりブルーになっていました。

母のことを思ってしていることではありますが、

この時はかなり堪えました。

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マイペースで、束縛されることを何より嫌がる母にとっては、

いろいろなことが決められた中での生活を受け入れることは、

なかなか難しいことかもしれません。

それでも、大勢の人の中にいることが好きな人ですので、

集まって暮らすことを楽しめるようになることに

期待したいと思っています。