こんにちは。
葉山・逗子・鎌倉・湘南エリアで無垢の木で注文住宅を建ててきた工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
今日の目次は下記です。どうぞ宜しくお願い致します。

【1】 こんな感じに過ごしています 「海抜表示板が設置されました。」

【2】  家づくり雑記帖「 中間検査、完了検査 」

【3】 家づくりのことば「 テンブクロ・ジブクロ 」

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【1】 こんな感じに過ごしています  「海抜表示板が設置されました。」

こんにちは 田村です。

今月11日の日曜日は 東日本大震災から1年目が経った休日でした。

日本や世界の様々な場所で追悼式などが行われたようですが 私は愛犬を連れて一色海岸まで散歩に行き 海を見ながら黙祷をしました。
沢山の命が失われ 大切な物が破壊されて 未だに先行きが不透明な状況の方が沢山いらっしゃいます。改めて心からお悼み申し上げます。

その散歩の道すがら 海岸に近づくほど何か見慣れない物が徐々に増え目に入ってきました。
それは 電信柱に付いた「海抜表示板」で 人の目に入りやすい高さに貼られていました。
表示板には「津波注意 ここの地盤は 海抜○○m」と数字が大きく書かれ 自分が今立っている場所が海からどれ位の高さがあるのか 一目でわかるように 最近町が設置したようです。

 

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災害の多い国に暮らしているということを 嫌でも考えなくてはいけなくなったこの1年 自分の生活している地域では どんなことが起きるのか少し考えるようになりました。
海岸に近い場所で生活している私は ネットで自宅や会社の海抜はどれ程なのかは調べましたが 他の場所までは確認していなかったので「ここら辺はこの高さなのか!」と気づくことができましたし ネットを使う環境がない方や 葉山にちょっと遊びにきたという方たちにも役立てて欲しい とても大切な情報なのでこれは助かるな・・と思いました。

葉山は海沿いの町ですが 町名が葉っぱの山と言うだけあって 大きな地震が起きた場合には 幸いなことに近くに避難する事ができる小高い山がいくつかあります。ですから いざという時にどう動けばいいのか意識をしていれば 命だけは助かるということです。

岩手県釜石市の小中学生は 今回の津波で99.8%が助かったと言われていますが 日頃から防災教育をきちんと受けていたそうで その指導をされていた群馬大学の片田敏孝教授が先日テレビで「避難3原則」という お話をされていました。
その3原則とは「①想定を信じるな ②その状況において最善を尽くせ ③率先避難者になれ」というものでした。
3つ目の 率先避難者になれ・・という言葉はとても心に響きました。

とにかく「逃げる」という動きをすることによって それを見た周りの人も「逃げなくては」という意識が働くので おおくの人の命を救うことが出来るそうです。私は逃げ足が速いので これは率先できそうですから いつか起こると言われる災害に対して心構えを忘れずに 海や山の自然を楽しみながら葉山の町で 生活していきたいと思う今日この頃でした。

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【2】  家づくり雑記帖  「 中間検査、完了検査 」

こんにちは、設計の田中です。

前回は確認申請について書きました。建築確認については、建築士に委任することが一般的ですので、

確認申請と同様に、どんな事が行われているのか知られていなのが検査だと思います。

今回は前回に引き続いて建築確認の検査、特に2階建木造住宅について書いていこうと思います。

2階建木造住宅の検査には、中間検査と完了検査があります。

中間検査は、住宅を建てる市町村によって実施する規模が決まっていますので中間検査がない場合もありますが

完了検査は、法律上で工事が完了した場合は4日以内に完了検査申請を行い、検査を受け、検査済証の交付を受けなければなりません。

中間検査が実施される殆どの場合、上棟が終わり筋違い等の耐力壁が出来上がった骨組みの状態で受けます。

意外にも基礎の配筋等については検査機関の立会いによる検査を行っていません。

その為、基礎をはじめ軸組みについて建築士が工事監理の状況を細かく中間検査申請書にまとめ提出しています。

では、中間検査の際、検査員から重点的にチェックを受ける部分はどのようなところかと言いますと、道路と敷地の関係や建物の配置、

建物の高さと耐力壁の設置状況、そして間取りや窓の位置と大きさ等についてです。

建物の配置や高さに問題があった場合は近隣の住民に迷惑がかかりますし、耐力壁については工事が進行すると見えなくなってしまう為、細かくチェックをします。

中間検査で是正箇所があった場合には修正の報告をし中間検査合格証の交付を受けなければ、その先の工事を進めてはいけないことになっています。

続いて完了検査の場合です。

完了検査は、冒頭にも書きましたが工事が完了していることが前提です。

工事が完了し、それまでの工事監理の状況を完了検査申請書に細かくまとめとして提出しています。

完了検査では検査員が確認申請の図面通りに出来上がっているかを図面と実物を見比べながら進めていきます。

仕上げ材料、換気扇や火災報知機などの設備類や手摺などの安全対策をチェックしていきます。

中間検査が実施されていない地域の場合は、完了検査のタイミングで建物の配置や高さのチェックも受けます。

完了検査でも是正箇所を指摘された場合は、その部分を直し報告しなければ完了検査済証が交付されません。

2階建木造住宅の検査機関で実施される検査はこの2つだけです。

検査は建築士や工事関係者に良い緊張感を与えてくれますが、やはり細部まで役所がチェックして行くには限界があります。

実際には、図面を作成しそれを監理する建築士が責任を全うしなければ良い家にはならないと思っています。

実は、そうした自社検査をしっかりやっていくと職人さん達の仕事の質もどんどん上がっていきます。

そこが実感できるのが仕事の楽しみの一つでもあります。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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【3】 家づくりのことば

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

○ テンブクロ・ジブクロ

前回に引き続き 袋についてのことば を紹介します。

和室や雨戸・戸袋のある家が近頃少なくなった話をしましたが 押入はどうでしょうか。
布団を収納するための押入は ベット生活の洋室に設けるクローゼットに比べると収納量が大きいことが特徴だそうですが そのスペースを取ることが難しい近頃では 布団の上げ下げが面倒・・・とか 押入は奥行きが深すぎて使いづらいという事もあって 少なくなっているようです。なので 押入を知らないクローゼット生活の方には今回の「天袋と地袋」ってさらに何のこと?と思うのでは無いでしょうか。

押入のその上 天井近くにつくられた収納スペース(戸棚)を天袋と言います。
この収納戸棚は高い所にあるので 物の出し入れが楽ではありません。なので頻繁に使う物などを収納するのには不向きですが 夏だけ・冬だけ使う物などをしまっておくにはピッタリな場所です。

和洋風のアンバランスな我が家の和室には(もちろん)天袋がありますので 押入と天袋は知っていましたが 床に接してつくられた小さな戸棚の「地袋」はありませんので 旅館などで見たような気がしていましたが ほとんど気にしていませんでした。

見積伝票で この地袋を見つけた時は少し戸惑いましたが それが何かわかった時 天に近いのは天袋で地に近いのが地袋という 名前の付け方がとっても洒落ていることと わずかな空間にも収納をつくる日本の家づくりに感心したので ここで紹介したいと思いました。

唐突ですが 結婚式の披露宴で「結婚生活には~三つの大切な袋があります。」という定番の袋が題材のスピーチを最近はあまり聞かなくなりましが「天袋・地袋・戸袋」こちらの三つの有効な袋も姿を消しつつあるのがすこし寂しい気がしてなりません。

○ 天袋(てんぶくろ) =内法上につくられた押入の戸棚。

○ 地袋(じぶくろ) =床面に接してつくられた戸棚。

(建築学用語辞典 岩波書店より)

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☆お付き合いいただきまして ありがとうございます☆

出会い・つながる・木の住まい
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