昨日は、打ち合わせを終えた後、藤沢市にあります
旧後藤医院鵠沼分院(現 鵠沼橋市民の家)へ、
建物の見学と歴史的建造物を使い続けるための勉強会へ
参加してきました。
旧後藤医院鵠沼分院は後藤胃腸内科医院の鵠沼分院として
昭和8年(1933年)に開院したもので、併用住宅です。
とても特徴的なのは窓の造りです。
室内側は引き違いのガラス戸、
屋外側は上げ下げ窓が出窓式になっており、
その間には、ロールスクリーンとカーテンが設けられています。
更には窓の下に、換気や掃き出し窓に代わる開口として、
小さな扉が設けられていてます。
扉を開けると目は粗いですが網が貼られているのが見えます。
細かいところまで丁寧な気遣いがしてあります。
外部側から見るとこんな感じになっています。
天井の高い部屋には、部屋の隅に開口を設け
小屋裏から腰窓へ空気が抜けていくようになっています。
また、医院部分の天井は高く、個室のドアの上部に、
小窓を設け、この窓を開け閉めすることで、
小屋裏空間へと空気が抜けていくように工夫されています。
入母屋の屋根の上に設けられた、3箇所の腰屋根部分に
開口が設けられていて、夏はこれらを開けることで、
室内で熱した空気を排出し、冬は閉じて
熱を逃がさないようにと調節をしていたものと思われます。
トイレの床付近に設けられた開口の向こう側は、検査室で、
今と変わらないシステムがすでにあったことが分かります。
他にも受付なども昭和初期の姿がそのまま残っており、
どこもとても興味深く、もっともっと見ていたい建物でした。
お誘いいただきまして、ありがとうございました。
また、最後までお読み下さり、ありがごうございました。