先日、ブログでご紹介をしました7月中に着工しなければ

と言っていました葉山の住宅ですが、本日、遣り方を出しました。

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遣り方(遣形)とは、建物を建てていく際の基準をつくる

大切な作業です。作業の流れは次のようになります。

1)敷地の境界線を基準に、

  配置図に基づいた建物の大きさを地面の上に糸で示します。

2)地面に糸で示した建物の大きさよりひと回り大きく、

  建物の角になるところに杭を打ち込みます。

3)打ち込んだ杭に基準となる高さを出して

  貫板(グルッと横に渡した板)を水平になるように打ちつけます。

4)杭が動かないように出隅部分は

  筋違い(斜めに打ち付けてある板)で固定します。

5)最初に地面に示した建物の大きさを

  今度は貫板の高さにもう一度正確に糸を張って出します。

このような一連の作業をすることで、

正しい位置に建物を建てることが出来ることになります。

今回は敷地境界線に対して建物の配置が

平行ではありませんでしたのでちょっと神経を使いましたが、

思ったほど苦労することなく、無事完了できました。

次は地盤の補強工事です。

昨日は、久しぶりに上野の東京文化会館へ

アメリカン・バレエ・シアターの「ドン・キホーテ」を観に行きました。

小学生の頃、初めてバレエを観たのがこのホールで、

ホワイエできれいに着飾った大人たちが、歓談する姿を見て、

その華やかさにドキドキしたことを覚えています。

ちょうど、夏休みに入ったこともあるのでしょうか、

小学生くらいのお子さんの姿が多く見られ思い出しました。

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そんな東京文化会館も、今年、50周年を迎えるそうです。

マチネだったこともあり、休憩時間をホワイエで過ごすしていますと

外部とのつながり感を強く意識した造りであることに気づき、

最近ではこのような造りのホールは少ないような気がします。

また、いい意味で、西洋建築に日本文化が融合していて、

とてもいい空間が演出されています。

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この独特の雰囲気を持つ音楽堂は前川國男さんの設計です。

昨日は、料理研究家、ホルトハウス房子さんのお店

「ハウス オブ フレーバーズ」の建築について触れましたが、

その際、お店の方のご好意で、

母屋の日本庭園も見学させていただきましたので、

今日は、そのお庭について書きたいと思います。

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斜面地を活かしたお庭の中腹には、東屋があります。

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そして、母屋の脇にあるテラスには、椅子が設えてあり、

斜面に広がるお庭全体を眺めることが出来るようになっています。

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そのテラスからは、石積みの階段が上へと伸びていて、

そこを登りきると、展望台のようになっていました。

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とても自然な感じでありながら、

細部に至るまで、丁寧な仕事がされているお庭は、

散策していて、とてもワクワクするものでした。

見学をさせて下さったことに、心より感謝いたして居ります。

ありがとうございました。