こんにちは。
葉山・逗子・鎌倉・湘南エリアで無垢の木で注文住宅を建ててきた工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
今日の目次は下記です。どうぞ宜しくお願い致します。

【1】  こんな感じに過ごしています  「 リサイタルを聴きに 」

【2】 家づくり雑記帖 「上棟式 」

【3】 家づくりのことば  「 ヘイグシ 」

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【1】   こんな感じに過ごしています  「 リサイタルを聴きに 」

こんにちは 野上です。

先々週の月曜日 久保が「ヴァイオリンのチケットがあるんだけれど・・誰か行かないかな?」と 楽しみにしていたリサイタルを予定が組めなくなり 代わりに観に行って欲しいとお知らせをしてくれたので クラッシックのコンサートに興味があった私は 遠慮なく手をあげました。 チケットは2枚 演奏は次の日の夜7時から東京の浜離宮朝日ホールでと言うことで・・急いで一緒に行ってくれる人を探しましたが なかなか見つかりません。

当日になり 誰からもOKをもらえなかったので一人で行く事を久保に告げた数分後 たまたま違う要件でメールをくれた友人を誘うと「行きたい」と言ってくれました。

都内の駅で待ち合わせをし 前日久保がアーティストのCDを貸してくれたので その感想と自分がイメージしているリサイタル内容を友人に話しながらホールに向かいました。

ホールに着くと開演時間を少し過ぎてしまっていたので「次の演奏が始まるまでロビーでお待ち下さい。」と案内され 並んでいるソファーに座ると 今演奏されている様子がモニターに流れていました。 借りたCDの表紙には ラフなスタイルでほほ笑むヴァイオリンアーティスト ネマニャ・ラドゥロヴィッチさんが写っていたので カジュアルなリサイタルを想像していたのですが 静寂したステージの中央に独り立ち演奏をしている姿は 私が想像していたものと違っていたので これは途中から入る事はできないと解り二人とも少し緊張しはじめました。

1曲目が終わった後ホール内の席に着くと ステージから程良い近さの席だったので さっきまでの緊張を忘れちょっと浮かれていると すっと空気が静まって ラドゥロヴィッチさんがステージ右から現れました。背がとても高く ウェーブのかかった長い黒髪にシフォンの銀色がかったブラウスと黒い革のパンツ 足元は黒いエンジニアブーツという姿の彼は パイレーツオブカリビアンのジャックスパロウを思い起こすような雰囲気です。 演奏を促す拍手に微笑みながらお辞儀をすると 合わせたように拍手が鳴りやみました。

ヴァイオリンをしっかり構え 弓を玄にのせたその瞬間 一本のヴァイオリンから奏でられているとは思えないような力強い音 それとは真逆の優雅さを感じさせる音がホールに心地よく広がりました。久保に「感想を聞かせてね」と言われていましたが“魔法のようでした”としか伝えられませでした。イギリスのロックバンドが好きで LIVEをよく観に行っていたので 生の演奏には慣れているハズでしたが それとは比べてはいけないほど私には衝撃的な音色で 魔法のようだとしか表現できなかったのです。

1つの演奏が終わる度 客席からはいくつものため息が漏れ聞こえました。それを聞いて  ラドゥロヴィッチさんも嬉しそうに笑みを浮かべます。男らしい立ち姿と笑顔のギャップ そして美しい音を奏でる才能に 会場の誰もが恋をしているのではないかと 妄想しながら 私もすっかりファンになりました。

夢のような演奏が全て終わりホールを後にすると ロビーで新作のCDが発売されていたので 久保へのお土産にと1枚購入しました。そのCDには「直接サインを書いてもらえる。」という特権がついていたのですが ロビーにずらっと並ぶ乙女たちの数に圧倒されてしまい諦めて帰る事にしました。 それでもまだ興奮が醒めない私と友人は 建物から出ても感想を述べあっていましたが ふと前を見ると 外国人が何人か集まっているのに気付きました。その中に先ほどまでステージにいたラドゥロヴィッチさんがいました。気づいてくれるかどうかわかりませんでしたが テンションの上がっていた私たちは大きく手を振ってみました。すると それに気づいてくれ 大きく手を振り返してくれました。

受け取った後で知ったのですが このチケットは松田と久保のとても大切な日のお祝いにと用意されていたものでした。その大切な時間を「楽しんでもらえれば 私達も嬉しいから」と分けてくれたお2人に 本当に感謝の気持ちでいっぱいの夜でした。

この場をお借りして「ありがとうございます。 そして これからも宜しくお願いします。」

IMG_0229松匠創美の男前! 空ちゃん4才。 ひっつき虫(花の種)がお髭みたいでダンディでしょ。

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【2】  家づくり雑記帖 「 上棟式 」

こんにちは設計の田中です。

先週は無事1棟、上棟式(じょうとうしき)を終える事ができました。(その様子は久保のブログでもご紹介しています。 ) 建物を造る際のイベントは、昔はいくつもの種類があったようですが、現代では地鎮祭と上棟式が残っている程度です。上棟式は千年以上の歴史があるそうで、やはり地鎮祭と同じく地域性や風習によって違いがあるものの、今日は上棟式について紹介してみたいと思います。

建物の骨組みの中で屋根の一番高いところに取り付ける横向きの木材を棟木(むなぎ)と呼び、その「棟木を最後に取り付ける」「棟木を上げる」事を上棟と言います。また、上棟は、棟上げ(むねあげ)又は建前(たてまえ)、建て方(たてかた)と呼ぶこともあり、人によって呼び方が違いますが同じ意味で使われています。

戦前くらいまでの上棟は、大工さんが事前に太さ、長さ、継手等を刻み加工しておいた柱、梁、棟木などの木材を鳶さんが僅か一日で組み上げていたそうです。現在では、刻み加工の部分はプレカット工場で加工して運び込み、大工さんと鳶さんが協力して上棟します。これは雨の多い日本では、なるべく早く屋根を造る必要があった為に昔の人が考え出した工程と言われています。松匠創美の場合、レッカー車の力も借りながら更に屋根の下地までを1日で終わらせてしまうようにしています。

上棟が無事に終わると次に式を行います。 昔の上棟式では屋根の上や2階に祭壇を設け神主さんにより神事を行っていたようですが、松匠創美の場合では、建物の棟に棟梁とお施主さんが幣串(へいぐし)を取り付け、家に災いがおこらないようにお祈りします。次に、棟梁とご家族皆さんで、塩、お神酒、お米で建物の四隅をお清めして回ります。

式の後は直会(なおらい)を行う場合もあります。本来の直会は式のお神酒などを戴く事で神様と共食いをし、神様と人が一体になることが意義だそうですが、現在では宴として催される事が多くなりました。最近の宴は、施主が職人さんの労をねぎらう為に持て成す場と思われがちですが、関わった人みなさんのお祝いの場ではないかと思っています。 1階の柱から建て始め、ぐらぐらと不安定な状態で梁を組み更に2階の柱、梁、屋根まで組み上げていく作業は、今の時代でも本当に危険な事です。上棟を何事もなく終えることは職人にとっては安堵の瞬間でもあり誇らしい瞬間でもあります、また、お施主さんにとっては、建物の全容が目の前に建ち上がる喜びの日です。

無事にこの日を迎えられて、本当に良かったです。 「上棟おめでとうございました」

設計:久保歩美・田中伸二  松匠創美の 「家づくりの考え方

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【3】 家づくりのことば

私(野上)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語がたくさんあります。なんとなく聞き覚えのある言葉や初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

○ ヘイグシ

葉山で新築中の家の 上棟が先週末ありました。 ( その様子を久保のブログで紹介しています。  )

一日で家の軸となる柱が組まれ屋根も仕上がった後 家に災いがおこらないようにお祈りする意味で 松匠創美では安全を確認しながら棟梁の松田と施主さまが協力して棟に打ち付ける 45mm角・3尺6寸5分(1104mm)ほどの長さの棒があります。 「この3尺6寸5分の長さは 1年/365日を表しているんだよ」と 棟梁ならではの情報を松田が教えてくれました。 ( 上棟については今回の「家づくり雑記帖」にて詳しく紹介しています。)

この棒を「幣串」と言うのですが この棒の先には日の丸と松と3羽の鶴が描かれた縁起の良い丸い扇や 紅白の注連(シメ)が付いていたりと 結構見た目の存在感がたっぷりなのですが 屋根の裏に納まるように取り付けるため 家が完成すると目にする事が出来なくなると久保に教えてもらった時は ちょっともったいない気がしました。

家を建てる初めに屋根に近い高さまで登り 幣串をまず棟梁がある程度打ち付け その締めを施主さまが行うそうです。施主さまにとっては「いよいよ自分の家が建つんだ。」という実感が沸く作業ではないでしょうか。葉山の施主さまも足元が暗くなる中 無事に取り付けることが出来たと聞いていますので これからも何事もなく作業が進むこと間違いなしですね。

○ 幣串

施主の親戚・友人が建前を祝って立てるもので、施主の徳を表すもの。祝儀金を付けて立てられる。

( 棟梁に学ぶ家 図解「木造伝統工法 基本と実践」 彰国社より )

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☆お付き合いいただきまして ありがとうございます☆

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