■ 第29号 ■

■□・・――――――――――――――――2010年09月01日

木の家を知る・建てる・暮らす

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□こんな感じに過ごしてます・・・

こんにちは、田村です。

毎年夏になると「ナツオンナになるぞっ!(泳ぐぞ!)」と張り切る私なのですが この暑さでは そんな気持ちも見事に枯れてしまっています。

それでも何か 夏の思い出作りをしたいな と思っていたところ 葉山芸術祭で初めて訪れた「ARAHABAKI」さん夏の催し物のお知らせが届きました。

津田清和さんという奈良在住のガラス作家さんによる個展と グラスに絵を描く教室があると言うことでしたので「自分の好きな絵をグラスに描けるなんて どうやるのか面白そうだな。」と思い 友達を誘って申込をしました。

ARAHABAKIさんは 海岸通りのバス停から 山へと向かう道を登った山の中腹にあります。ヒィヒィ汗をかいて歩いてきた私たちに 嬉しいサービスが待っていました。事務所近くでたこ焼き屋さんを営んでいる「charka」さんが かき氷屋さんになってやって来ていたのです。手作りのシロップが ほのかに甘くサクサクの氷とよく絡んでいて バテ気味の体に染みわたりとても美味しく頂けましたした。

体も涼んだところで 先生をしてくれる津田さんが登場・・・ぱっと 見たところ線が細くて大学の研究室にいそうなタイプだなぁ~と思い 熱い窯を前にガラスを吹いている姿を想像できませんでしたが 作品を見てみるとその容姿のとおりの繊細なガラスの器が お店に並べられていました。

お店の2階で まずは白い紙に下絵を描くことから教室がはじまりました。私と友達の他に 生徒さんは女性1人と 小さな女の子を連れたお母さんです。

私はすでに描きたいものが決まっていたので 迷うことなく描き上げてしまいましたが・・となりでは「う~っ」と友達が何を描こうかと悩んでいました。そんな彼女に津田さんが「物じゃなくてもいいんですよ。丸や点々・棒線とかの模様を描いても素敵になります。」とアドバイスをしてくれました。

それぞれ下絵が描けたら グラスの内側にその紙をテープで貼りつけて 外に出て いよいよリューターという道具を使って 下絵をなぞりながらグラスの表面を削り 溝を作って絵を描いていきます。

ARAHABAKI ガラスドローイング 010

この道具 機械の先にクルクルとまわる削り棒が付いていて グラスに当てると 回転の摩擦で手がビリビリして なかなか綺麗な線を削ることができません。グラスですのであまり力を入れたら割れてしまうかも・・と少々おっかなびっくりでしたが だんだんとコツらしきものを掴んでくると面白くなって あっという間に絵が完成してしまいました。

ARAHABAKI ガラスドローイング 011

他の生徒さんの様子をみてみると 皆さん同じように 最初は「うわっ」と難しいような声をあげていましたが 小さな女の子もすぐに慣れてきて 楽しそうに手を動かしていました。
できあがると グラスを太陽の光にかざして どんな絵になったか確認する顔は皆さん嬉しそうで 津田さんもそれをとても喜んでいました。

そんな時間を過ごした後 改めて津田さんの作品を見てみると 繊細さの中に温かみも感じることができたように思えます・・不思議ですね。

そして私の可愛いグラスですが・・母親に見せたところ「なかなか上手にできてるね」と言ってはもらえたものの 「我が家の食器棚は満タンです。」と
棚には入れてもらえることができませんでした・・。

「なにさっ」とふてくされて部屋に戻ると 携帯に「家に帰って改めて見てみたら 可愛くできてて嬉しくなったよ♪」と友達からメールが入っていまし
た。

今年も 素敵な夏の思い出がひとつできました。

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こんにちは、設計の田中です。

8月も昨日で終わり、すこし名残惜しい気分です。
今回は、今年の夏一番のイベントとなった倉敷ツアーについてご紹介したいと思います。
いつもお世話になっているコンサルタントのJOYWOWさん企画、倉敷帆布を後世にも伝えようと 精力的に活動されているバイストン社の主催による2日間のツアーでしたがとても充実した内容でした。

倉敷市は、制服やジーンズなどの繊維産業が古くから盛んで、バイストン社の織物工場見学では、機械には頼れない熟練技術の継承が難しくなっている話を聞き、その大切さを再認識しました。

また、倉敷の美観地区は印象的で、作り物ではない江戸の街並みが残されていました。
この倉敷の地で古い建物の改修、再生をしてきた建築家・楢村先生の考えと実績についても直接お話しを聞く機会があり、とても貴重な経験となりました。

現在では役所も再生に力を入れるようになり、活気を取り戻しつつある街は、若者にも見直され、故郷帰りのきっかけにもなっているそうです。

これからはもっと、松匠創美も一軒、一軒の家がもつ影響力と効果を示して、実績を多く残していこうと強く感じました。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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□家づくりのことば・・

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

〇窓 その①

今年の夏は「暑いアツイ」と散々書いていますが・・例年の気温の高さ程度なら 葉山は自然が多いため 日中でも涼しい風が通り抜けるので ほとんどクーラーを使うことなく過ごすことができます。

私がバテバテでも お施主さまやメーカーの営業さんなど 打ち合わせをしに事務所にいらっしゃると「ここは涼しいですね。」と言う言葉を耳にしますので 正直「暑いアツイ・・」なんて言ってはバチがあたるかもしれません・・。

涼しく過ごせる理由の一つは 事務所で使っている窓にあると思います。
窓は 夏になるとその技を発揮してくれます。(ちなみに冬は力を発揮してくれます・・私の感想です。)
“技”というのは 図解がないのでなんともわかりずらいかもしれませんが 窓の開きが 開口と同じ面積で開くのです・・・つまり窓枠と同じ大きさで全開できるよう 外側へ窓が回転し 直角になって窓の大きさの分の風を取り込めるようになっています。

「これだけ大きく窓が開くと 風通しが良くて涼しいですね。」と皆さん 気になる様子です。

初めて久保に 開け方を教えてもらった時は アクロバティックなその動きに驚かされました。それは直角90度から さらに180度まで回転するか
らなんです。
外側のガラスが 回転させることで内側になるんですよ 。

「日本製で すべり出し窓という窓があって 事務所の窓と似ているけれどこれは スウェーデン製で「横軸回転タイプ」と言うんだよ。」と 久保が
さらに教えてくれました。そして180度まで回転するのは 日本製では安全に配慮してかあまり無い動きなんだそうです。

窓は「大きな窓 小さな窓 出窓」くらいで過ごしてきた30ウン年・・・。
これは 1話だけでは終わらせられないぞ!と思って 次回につづくのです。

〇横軸回転窓=窓部分が180°回転する窓。 窓が躯体(家屋)に対して90度になり、サッシの開口面積を最大限に開放することが出来る。

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☆お付き合いいただきまして ありがとうございます☆

出会い・つながる・木の住まい
有限会社 松匠創美
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