東日本太平洋沖地震に関する報道の多くは、
津波による被害と、福島第1原発事故に関するもので、
地震による建物被害についてはあまりないように思います。
そんな折、先週、神奈川建築士会の既存耐震診断委員会主催の
「補強後建物の被害報告会」がありましたので、聴いてきました。
3時間の予定の報告会でしたが、途中休憩はなく、
報告をされる皆さんが、各々ハイペースでお話をされても、
30分延長になる内容の濃さでした。
メインは、仙台市内の建築設計事務所の建築士が、
実際に現地で、被災建築物応急危険度判定をした状況を
報告してくださったので、とても具体的でよく理解できました。
恐らく、3月11日の震度としましては、
1978年の宮城県沖地震と同程度とのことですが、
長周期地震動でしたので建物への影響は小さく、
寧ろ、建物に影響を及ぼしたのは、短周期地震動であった
4月7日の余震のほうだったようです。
それ相応の具体的な建物被害の報告を聞きましたが、
阪神淡路大震災の時のような、建物倒壊により
人命を奪われるような被害は、少なかったようです。
ただ、これに安心するのではなく、今後は更なる地震対策や、
津波対策などの課題に取り組んで行くことが大切だと思いました。