昨日は、近年の木造軸組工法の家づくりは、
プレカット工場によって支えられているとお話ししました。
今日は、プレカット工場で事前に加工された木材が
現場でどのように組み上げられるかをご紹介いたします。
プレカット工場より材料が搬入されますと
先ずは最初に土台を敷き、根太を組むところまで
建て方の日とは別に、事前に行っておきます。
そして建て方(上棟)の日は、一気に屋根まで組み上げます。
一般的な2階建て住宅でレッカーを据えられる場合には、
建て方(上棟)にかかる日数は、1日です。
先ずは番付に従って、柱を建てていきます。
建物の四隅や大黒柱は、1、2階通しの長い柱です。
柱を建てていきながら柱と柱の頭をつなぐように
外周は胴差、内部は2階床梁で固定をしていきます。
全ての梁が架かったところで、建物の通りを確認し
歪みがないように整えながら仮の筋違いで固定します。
続いて、最近では足場を良くするために
床の耐力面材を先行して敷き込みます。
これによって、安全に作業がし易くなります。
全て敷き終えましたら、2階の柱を建てていきます。
2階の柱が建ちましたら、柱と柱の頭をつなぐように
外周には桁を内部には小屋梁を渡します。
組み終えましたら、2階部分の通りを確認しながら
仮の筋違いを入れて、歪みがないように整えます。
最後は屋根の部分を組んでいきます。
プレカットが普及し始めた当初は、まだまだミスも多く、
作業が止まってしまうようなこともあったのですが、
近年では、そのようなことはなくなり、上棟の日に
屋根の野地板まで貼ることができるようになりました。
プレカット技術者との事前の打ち合わせは、
細部に渡り、詳細で正直かなり大変な作業ですが、
無事組み上がり、棟まで上がりますと、
そんな苦労も吹き飛び、喜びもひとしおです。
上棟の日は、建て主さんにとっても、
現場で危険な作業をしてくれる職人さんにとっても
設計をした者にとっても特別な日なのです。
*写真1枚目、2枚目は、3層吹抜けのある家、
3枚目以降は、高台に建つ三世代同居の家です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。