松匠創美ブログを長くお読みいただいている方には
もう、お馴染みの写真かもしれませんが、
写真は、耐力壁の強度試験を行うところです。
しかし今回は、いつもの耐力壁ジャパンカップのように
2体の壁が対決するのではありません。
先週末、建築基準法に定められている
壁倍率2倍の筋違い壁と、2.5倍の体力面材壁に
それぞれ加力する実験を見学して参りました。
近年の耐力壁ジャパンカップでは、
合板や金物を使用していないしなやかな壁が多いため
今回は合板の動きに注目してみました。
試験は、左右へ同じ変形角まで3回ずつ加力し
徐々に変形角度を増していきます。
家づくりに使用している耐力壁が
実際にどのような挙動を示すのか、気になるところです。
合板の体力面材壁は硬いので、
加力をくり返すうちに徐々に剥がれてきます。
しかし、写真のような一般的な貼り方をした場合、
釘が想像以上に粘ることがよくわかりました。
その際、釘がめり込むもの、ずれるもの、外れるものと
一様ではない様子も興味深かったです。
そして、もう一つ、柱脚金物の試験も見学しました。
柱は、写真のように左右に揺られますと、
土台にめり込んだり、土台から浮き上がったりします。
そのため柱が外れないように、基礎や土台に
金物でしっかりと固定する必要があります。
その際にかかる荷重に耐え得る金物か
試験を行い確認します。
金物を取り付けた短柱の足元です。
写真はすでに引っ張った後で、金物が歪んでいます。
実験は、このような装置で行われます。
とてもいい経験になりました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。