先日、ヤン・リーピンの『孔雀』を観てきました。
前回の来日公演は、東日本大震災直後の2011年4月でした。
当時、海外アーティストが軒並み来日公演をキャンセルする中、
予定通りに『クラナゾ』公演を行ってくれました。
その時、私達がどれ程癒され、力を分けて頂いたことか、
今でも思い返すと胸が熱くなります。
あれから3年、今回の来日公演はヤン・リーピンさんの代名詞、
「孔雀の舞」を軸に構成された『孔雀』という作品。
これまでの中国少数民族の伝統舞踊を主軸とした公演とは
全く別のヤン・リーピンさんの世界でした。
これまでの土の香りのする熱気あふれる世界とは違い、
芸術性が高く、ヒンヤリと澄み渡った洗練の舞台でした。
全編でヤン・リーピンさんの舞いを堪能できる作品です。
美術と衣装は、映画「グリーン・デスティニー」で
アカデミー賞最優秀美術デザイン賞を受賞した
ティム・イップさんによるもので、
どのシーン、どの衣装も手の込んだ美しいものでした。
恋するお相手の孔雀(上)の舞いも熱がこもっていましたが、
自分的には、悪役鴉(下)の舞いの躍動感が好みでした。
舞台そでには、上映時間2時間の間、
時計役としてずっと回り続けた少女が居ました。
調べましたところ、三半規管の機能というのは
鍛錬によって強化が可能とのことのようですが、
三半規管の発達していない者としては
見ているだけで段々と気持ちが悪くなってしまいました。
カーテンコールでは、ヤン・リーピンさんと共に
大きな拍手に包まれ、更にまわってくれました。
お疲れ様。お身体お大事にして下さい。