こんにちは。
葉山・逗子・鎌倉・湘南エリアで無垢の木で注文住宅を建ててきた工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
今日の目次は下記です。どうぞ宜しくお願い致します。

【1】 こんな感じに過ごしています 「 ご褒美の気分には 」

【2】  家づくり雑記帖 「 確認申請 」

【3】  家づくりのことば 「 トブクロ 」

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【1】 こんな感じに過ごしています

こんにちは 田村です。

先月の後半に 事務所でクライアントさんを交えた味噌作りがありました。(味噌作りの様子は 久保のブログに載っていますのでご覧ください。 )

前日から大豆を洗ったりと 私もサポート役としてお手伝いしました。その作業の間 現在鎌倉で新築中のクライアントさんと 好きなレストランが同じだったという話で盛り上がりました。

それは「ZEBRA(ゼブラ)」さんという 鎌倉の大町というところにあるレストラン(2021年に閉店)です。駅から小町通りなどの賑やかな観光スポットとは反対方向へ とぼとぼと歩きだと15分位はかかる 中心から離れた場所にあるのですが それでも月に1度は お給料日の後などのご褒美的な気分で行きたくなる ちょっと特別なお店です。
クライアントさんも ご主人の職場の忘年会で利用したり 双子のおチビさん達を連れてご家族で足を運ばれるそうです。

ZEBRA

ゼブラという店名からどんなお料理がでてくるのか 少し想像しにくいと思いますが 何度かおじゃましている今でも「何屋さんだったかな?」と思うくらい お料理の幅がとても広くて 白と黒のランダムな柄の“しまうま”というネーミングがピッタリのお店だと 妙に納得してしまいます。

それではよくわからないよ・・と言う声が聞こえてきそうですので 説明しますが 基本はイタリア料理と中華料理で そこに和のテイストも入ります。ですから お店に入って一番はじめに目に入る厨房には中華の土鍋が重ねられていたり 欧風のフライパンやザルなどが天井から吊るされていたりと 摩訶不思議な雰囲気です。そんな衝撃を受けますが(笑) 黒と木の無垢の色を基調とした 大人らしい男性的な落ち着いた内装はとても素敵です。オーナーご夫婦とホール担当のスタッフさんが少しづつ手を入れてメンテナンスしているそうですが そのセンスの良さに憧れてしまいます。

お料理の話に戻しますが 本当に何から話せばいいか迷うほどオーナーシェフなべさんのレパートリーの多さに毎回 う~と唸るしかできないほど感心してしまいますので 興味を持たれた方には 行ってご自分の目で舌で確かめて下さい・・とお伝えするのがいいのかな?と思います。

私の今一番知りたいことは なべさんがごはんを他所で食べるとしたら そのお店はいったい何処なのだろう?ということ。厨房の奥で1人 黙々と手を動かしている姿を見ると そんな野暮なことは聞くものではないとお叱りを受けそうなので やめておきますが それほど興味が沸く多彩なお料理を頂けます。

大人の落ち着いた店内・・と書きましたが “グルメのファミレス”を目指していると 奥さまの玲子さんのブログに書かれているように 小さいお子さんから ご年配の方まで幅広いお客さまがいらっしゃるZEBRAさんですので 気遣いなしに行ってみてください。

きっとクライアントさんは もうすぐ完成する家のお祝いをしに行くのでは?と予想しながら 私も暖かな陽ざしが射すこれからの季節は葉山から自転車で 春のメニューを楽しみにZEBRAさんへ足を向けようと思っています。

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【2】「 確認申請 」

こんにちは、設計の田中です。
いつも久保と二人で次回のメルマガは何について書こうかという打合せをしています。
先日、意外にも「確認申請」について今まで触れていなかった事に久保が気づきました。
おそらく「確認申請」という名前を知っていてもその内容はあまり知られていないのでは無いかと思いましたので、今日は「確認申請」について書いていこうと思います。

建物を建てようとした場合の殆どは、工事に着手する前に「確認申請」という手続きを行わなければなりません。
これは建築基準法によって、その計画が建築基準関係規定に適合するものであることについての確認を受け、確認済証の交付を受けなければならないと言う決まりになっているからです。

確認申請の提出先は、建築主事と呼ばれる確認済証の交付ができる資格を持った人がいる市町村。市町村に建築主事がいない場合は県。又は、やはり建築主事をおく民間の指定確認検査機関になります。
一般的にはこの市町村と県を合わせて役所。民間の指定確認検査機関は民間又は検査機関と呼ばれることが多いです。

確認申請の申請者は建物の持ち主である建築主になります。ですが書類の作成や手続きの進行は設計の委任を受けた建築士が行うのが通常です。
一旦確認申請を提出しますと基本的には変更ができませんので変更が無いように計画が固まった後に確認申請を提出します。
ですが、どしても変更が必要になった場合は、変更確認申請を提出することが可能ですが手続きの内容は確認申請と同様になります。

役所や民間は確認申請を受付けた場合は決められた日数以内に確認済証の交付しなくてはいけない決まりになっています。
ですが、もし申請した計画が法律に合っていなかった場合はどうなるのでしょうか?
簡単に言うと、「法律に合っていませんでした」で終わってしまいます。
ただし、法律に合っていることが不明確で確認できなかった場合は、追記するなどで手続きを継続できます。
これは、姉歯事件を受けての平成19年の確認申請手続きの厳格化以来、徹底されています。

次に確認申請で確認を受ける項目についてです。これについては明確に決められています。
大きく分けて二つに分けられ、集団規定と単体規定と呼ばれています。
集団規定は、まちの景観や安全に関係するもので、建築面積や延べ床面積、高さ制限などの規模に関する事や、防火規定などです。
単体規定は個人の安全や衛生に関係するもので、採光面積などの居住性に関することや、シックハウス対策の内部の仕上材や換気方法、階段の安全や地震や風に対する構造規定などがあります。

松匠創美が確認申請を行う主な建物は、2階建て木造住宅で業界の中では四号建築と呼ばれてて、建築士の設計したものの場合ですと単体規定の内、採光や換気、構造に関する規定は確認申請の確認項目の対象から外すことができます。
これは、建築士が設計している事を前提に決められた役所業務の円滑化のた為の緩和規定のひとつで、法律を守らなくていいと言う事ではありません。
建築基準法で定められている内容は建物の最低基準ですが、松匠創美では、集団規定の場合は近隣の建物と調和するよな規模を心がけ、単体規定の場合はゆとりを持った計画となるように心がけています。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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【3】 家づくりのことば

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

○ トブクロ

前回の建具のお話で私は 和室にある障子や襖のことを建具と呼ぶことをなんとなく知っていて・・・というようなことを書きましたが 最近ではその和室を設けないお宅が増えてきているという話を 久保に教えてもらいました。

確かに町並みを見渡すと 和風の家より洋風の家が目立つようになりましたし 和風古民家に憧れて移り住む方でさえ 床を畳から木のフローリングに張り替える工事をしたりする時代です。

そう言う私の「和風」の実家は 私が高校に上がる頃に増改築工事をしまして 瓦の屋根の下の子供部屋に洋風の出窓を付けるなど 今から思えばなんともアンバランスな外観になりました。それでも基本は「和風」ですので 和室は今でも2部屋もありますし 南側の掃き出し窓にはお決まりの雨戸が付いています。

その雨戸を日中しまっておくスペースを 戸袋(トブクロ)と言うのですが・・・と久保に戸袋の事を書きたいと話した時に 最近では断熱性や雨風に強い窓が出来たり(雨戸を収納する)戸袋のスペースをとることが難しい条件などには代わってシャッターが着いたりと 雨戸の無い家の方が増えたよね。と言う話になりました。
それにマンションなど集合住宅には雨戸がありませんので 住んでいる方などは元々目にすることなどなかったのではないでしょうか。

私には雨戸+戸袋があってあたり前だと思っていた生活が 暮らしてきた家の様式で人それぞれ違うということを 今回気づかされました。次回もそんな 知らないかも?を紹介したいと思います。

○戸袋(とぶくろ) =雨戸などを開けたときに収納しておくところ。

*雨戸を知らない方に念の為=雨風を防ぎ、防犯のために開口部の最も外側に設ける戸。
(建築学用語辞典 岩波書店より)

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☆お付き合いいただきまして ありがとうございます☆

出会い・つながる・木の住まい
有限会社 松匠創美

https://hayama-ie.jp
▲身近な写真と共にブログ更新中

〒240-0112 神奈川県三浦群葉山町堀内785-4
Copyright (C) 2012 松匠創美 All rights reserved.

「 確認申請 」

こんにちは、設計の田中です。
いつも久保と二人で次回のメルマガは何について書こうかという打合せをよくしています。
先日、意外にも「確認申請」について今まで触れていなかった事に久保が気づきました。
おそらく「確認申請」という名前を知っていてもその内容はあまり知られていないのでは無いかと思いましたので、今日は「確認申請」について書いていこうと思います。

建物を建てようとした場合殆どは、工事に着手する前に「確認申請」という手続きを行わなければなりません。
これは建築基準法によって、その計画が建築基準関係規定に適合するものであることについての確認を受け、確認済証の交付を受けなければならないと言う決まりになっているからです。

確認申請の提出先は、建築主事と呼ばれる確認済証の交付ができる資格を持った人がいる市町村。市町村に建築主事がいない場合は県。又は、やはり建築主事をおく民間の指定確認検査機関になります。
一般的にはこの市町村と県を合わせて役所。民間の指定確認検査機関は民間又は検査機関と呼ばれることが多いです。

確認申請の申請者は建物の持ち主である建築主になります。ですが書類の作成や手続きの進行は設計の委任を受けた建築士が行うのが通常です。
一旦確認申請を提出しますと基本的には変更ができませんので変更が無いように計画が固まった後に確認申請を提出します。
ですが、どしても変更が必要になった場合は、変更確認申請を提出することが可能ですが手続きの内容は確認申請と同様になります。

役所や民間は確認申請を受付けた場合は決められた日数以内に確認済証の交付しなくてはいけない決まりになっています。
ですが、もし申請した計画が法律に合っていなかった場合はどうなるのでしょうか?
簡単に言うと、その場合は「法律に合っていませんでした」で終わってしまいます。
ただし、法律に合っていることが不明確で確認できなかった場合は、追記するなどで手続きを継続できます。
これは、姉歯事件を受けての平成19年の確認申請手続きの厳格化以来、徹底されています。

次に確認申請で確認を受ける項目についてです。これについては明確に決められています。
大きく分けて二つに分けられ、集団規定と単体規定と呼ばれています。
集団規定は、まちの景観や安全に関係するもので、建築面積や延べ床面積、高さ制限などの規模に関する事や、防火規定などです。
単体規定は個人の安全や衛生に関係するもので、採光面積などの居住性に関することや、シックハウス対策の内部の仕上材や換気方法、階段の安全や地震や風に対する構造規定などがあります。

松匠創美が確認申請を行う主な建物は、2階建て木造住宅で業界の中では四号建築と呼ばれてて、建築士の設計したものの場合ですと単体規定の内、採光や換気、構造に関する規定は確認申請の確認項目の対象から外すことができます。
これは、建築士が設計している事を前提に決められた業務の円滑化のた為の緩和規定のひとつで、法律を守らなくていいと言う事ではありません。
建築基準法で定められている内容は建物の最低基準ですが、松匠創美では、集団規定の場合は近隣の建物と調和するよな規模を心がけ、単体規定の場合はゆとりを持った計画となるように心がけています。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方」

確認申請は、工事

松匠創美は、主に四号建築を中心に住宅を設計しています。
確認申請は、

確認申請は、他の法律の許可申請が完了していなければ確認済証が交付される事はありませんし、
役所や民間検査機関に指摘された追記をしなければ確認済証が交付されることもありません。
また、確認済証が交付されていなければ工事に着手することも出来ない為、手続きの実態は許可申請と同等に扱われています。
これは、建築物が個人の所有物でありながら都市の安全や経済などに大きな影響力を持っている為と言われています。

申請料金は役所より民間の方が高い設定になっています。その替わりに民間は郵送で確認申請を受付してくれるなどのサービスがあります。

次に確認申請で確認を受ける項目についてです。これについては明確に決められています。
有名なところで言うと、集団規定と呼ばれる建築面積、延べ床面積、高さ制限や防火規定。単体規定と呼ばれる採光、換気、シックハウス、階段の安全、構造などがあります。
集団規定は、まちの景観や安全に影響するもので、単体規定は個人の安全や衛生に関係するものです。
一般的な2階建て木造住宅で建築士の設計したものの場合は、その内、採光や換気、構造などは確認項目の対象から外すことができます。
これは、建築士が責任を持って設計している事を前提に決められた緩和規定のひとつで、法律を守らなくていいと言う事ではありません。

確認申請は、他の法律の許可申請が完了していなければ確認済証が交付される事はありませんし、
役所や民間検査機関に指摘された追記をしなければ確認済証が交付されることもありません。
また、確認済証が交付されていなければ工事に着手することも出来ない為、手続きの実態は許可申請と同等に扱われています。
これは、建築物が個人の所有物でありながら都市の安全や経済などに大きな影響力を持っている為と言われています。

もし、都市計画法など他の法律の手続きが必要な場合は、確認申請の前に他の手続きを済ませておかなければならない事にもなっています。
確認申請は工事前の最後の手続きであり、一番重要と言えます。

もし万が一法律に適合していなかったとしても集団規定ですと近隣住民にまで迷惑が及びますが、単体規定の場合はその責任を被るのは個人です。
階段が危険でも、暗い部屋が出来ても、困るのは本人なので、責任

今まで、確認、確認とたくさん書いてきましたが、確認申請はその名前の通り計画の内容が法律に合っているか確認する手続きになります。
他の法律にある許可申請の場合ですと、例えば安全な行為と認められない限り許可証が交付されなかったりしますが、
確認申請の場合は、安全確認の方法が明確になっているので黒か白かは明確に確認できるようになっています。
その為、許可申請よりも確認申請の方が拘束力が低いとされています。
ですが、

こんにちは。
葉山・逗子・鎌倉・湘南エリアで無垢の木で注文住宅を建ててきた工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
今日の目次は下記です。どうぞ宜しくお願い致します。

【1】 こんな感じに過ごしています 「森山神社の土曜朝市」

【2】 家づくり雑記帖 「 監理と管理 」

【3】 家づくりのことば 「 タテグ 」

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【1】 こんな感じに過ごしています

こんにちは 田村です。

2月の祝日は 珍しく土曜日でした。
私は通常土曜日は出社していますので その休みを利用して 御用邸近くの森山神社で(毎週土曜の午前中に)開かれている「土曜朝市」へ行って来ました。

朝市とは神社の参道脇に 葉山やその近郊のお店や農家さん 作家さんたちが時間の都合がついた土曜日にお店を開くマーケット(市場)です。

おのおの都合がついた土曜日に出店する・・というゆる~いマーケットですので「今日はどのお店がでているのかな?」と前もってチェックするのもいいですし 行き当たりばったりを楽しむ!という(お客さん自身も)おのおのの楽しみ方ができるのが葉山らしい気がします。

私がおじゃました時には 葉山のWakka(古道具)さんやTHE FIVE BEANS(珈琲豆)さん 三崎/三浦市のMP(カフェ)さんや たかいく農園(無農薬野菜・現在は三重県に移転)さんなどの店舗を構えているお店が出店していたり てぬぐいりんりん(てぬぐい・風呂敷)さんや 手すき和紙の端切れを使った手造り封筒を扱った夫婦のお店など とくに店舗を持っていない作家さんの作品なども並んでいました。

小さいマーケットなので お店の人もお客さんものんびりとした雰囲気の中 気兼ねなくゆったりとお話をしながら1店舗づつ進んで行くと テーブルの上に沢山のポストカードや写真を並べているお店がありました。

背のすらっと高い初老の男性が「私が撮った葉山の風景などを ポストカードや写真集にしたものです。」と説明しながら どうぞとポストカードの束を見せてくださいました。
そこには 海岸や山の木々など確かに見覚えのある葉山の景色が映っていました。ですが いつも見ているはずなのに 初めて見た景色のような感覚に包まれた写真がとても気に入ってしまいました。
10枚入りのものを「頂きます!」とお願いすると「実は今日初めて出店して 初めてのお客さんです。」と嬉しそうに「これもどうぞ。」と猫と老人が触れあっているほのぼのとした写真のカードを おまけして下さいました。

ポストカードをめくってみると 隅の方に“photo by Shoji Satoh ”と“ありがとう”という文字が並んでいました。

おまけしてもらえたこともひっくるめて 素敵な作品とその作家さんに出会えたことがとても嬉しくて その日はずっと心がぽかぽかと温かい一日になりました。

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お天気の良い土曜日の朝 都合が合えばお散歩しながら覗いてみてください。

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【2】「 監理と管理 」

こんにちは、設計の田中です。

先日、松匠創美へ見学に来てくださったお客さんが「家造りではカンリが大事だと考えている」と仰っていました。
実は建築業界の「カンリ」には2通りあるのを皆さんはご存知でしたでしょうか。監理と管理、それぞれ漢字の一部をとって「サラカン」「タケカン」と呼んでいます。二つの「カンリ」の意味の違いは、役割の違いでもあります。今日はこの「カンリ」について書いていこうと思います。

先ほど、「サラカン」の監理と「タケカン」の管理は役割の違いと書きました。簡単に言うとサラカンの監理は建築士の仕事で、タケカンの管理は現場監督の仕事です。通常、家を建てるときには設計・工事監理契約を設計事務所と交わし、工事請負契約を工務店(工事業者)と交わします。
そして設計・工事監理契約のもとで建築士が「監理業務」を、工事請負契約のもと現場監督さんが、「管理業務」を行い工事を完成させていくのです。具体的に2つの「カンリ業務」がどう違うのか説明したいと思います。

建築士の行う監理は、契約書では工事監理となっています。
建築士法によると、工事監理とはその者の責任において工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することをいう。とあります。
例えば、何らかの原因で図面通りに工事が進んでいない箇所を発見した場合は、工事業者にそのことを指摘します。もしも工事業者がそれに従わない場合は施主に報告することも業務の一部です。

一方現場監督の行う管理は、施工計画を立てて、その工程の管理や技術上の管理、品質の管理や安全管理、予算の管理や近隣との調整など行うことを言います。例えば、設計図面に描かれている方法で施工することが品質維持の上で適当でないと判断された時は、工事監理者である建築士に通知することになっています。

このように工事では、ある一方では図面通りに家が完成するようにとクライアントと契約した監理者が、また一方では同じくクライアントから、無事に予算内で事故無く家を完成するようにと契約した工務店の管理者(現場監督)が意見を出し合いながら家を無事に完成させていきます。

では、松匠創美のような設計施工を行う会社はどのようになっているのでしょうか。
やはり同じく、設計工事監理契約と工事請負契約とを別々に結びます。

松匠創美の場合は、まず設計工事監理契約を結ばせて頂きます。そこで使用する建築設計・監理等業務委託契約書類は、民間連合協定で作成されているものです。

基本設計、実施設計を終え、見積、金額調整が終了すると今度は工事請負契約を交わして頂きます。そして、ここでも民間連合協定で作成されている工事請負契約書をそのまま使用します。

設計施工の会社では、このようにそれぞれの契約をそれぞれの立場の人間と結び、それぞれが「カンリ」という役割を果すことになります。

カンリ業務に関しては、クライアントの方々が心配になるような噂やニュースを聞くことがあるかもしれません。皆さんが心配されているのも、業務の内容や契約書の内容ではなく職務を全うしてくれるかどうかだと思います。
あらためて、松匠創美では工事監理や現場管理双方が切磋琢磨し、誠実に努めて行きたいと思います。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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【3】 家づくりのことば

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

○タテグ

前回のメルマガで 葉山のカフェ・DAYs386さんを紹介する話を書いている時のことです。文章(内容)が間違っていないか おかしくないかを久保にチェックしてもらうと「ココがおかしいよ。」と声がかかりました。

それは お店がどんな雰囲気の作りなのかを書いた箇所で使ったことばでした。お店の正面には古い木製の大きな窓があります。それらを“いい具合”に伝えたかったのと ちょっと知った振りをしたくて『~通りを見渡せる大きな古い建具(タテグ)の窓など~』と書いてみたのです。

『建具の窓』・・は『扉の窓』と言っているのと同じ事だよ。と久保に教えてもらった時は もう恥ずかしくてどうしていいのかわからず まごまごしてしまいました。私は建具の事を勝手に 木製の製品の事だと思っていました。“古い木でできた窓”だと言うことを伝えたくて 建具 と使ってみたのですが・・えらい勘違いでした。
その思い込みはどこからきたのか?考えてみたところ 障子を建具と言うことを知っていたので 「障子=木製」となって「木製(木でできた物)=建具」と納まったようです。

建具とはドア(扉)や引き戸に 私も知っていた障子(しょうじ)やふすまなどの家の開口部分の枠も含めた 開閉できる可動部分の事を指すそうです。

ちなみに木製限定ではありません。本当にお恥ずかしいお話でした。

○建具(たてぐ)
=[1]建築の開口部にあって開閉の可動部分と枠の総称。
[2]伝統的な和風建築では“ふすま・障子・戸”など、可動またははめ込みの部分をいう。
(建築学用語辞典 岩波書店より)

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こんにちは。
葉山・逗子・鎌倉・湘南エリアで無垢の木で注文住宅を建ててきた工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
今日の目次は下記です。どうぞ宜しくお願い致します。

【1】 こんな感じに過ごしています 「 築130年でもあたらしい 」

【2】 家づくり雑記帖 「 登記まとめ 」

【3】 家づくりのことば 「 チバンとジュウショ 」

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【1】 こんな感じに過ごしています

こんにちは 田村です。

横浜に住む友人から「ありさんの職場の近くに 新しくカフェがオープンしたでしょう?」とメールが届きました。
どの辺りのお店か確認してみると 県道207号線(森戸海岸道路)沿いに 去年末新しくオープンしたばかりの DAYS386さんのことでした。実はその場所には以前RAINBOW CAFEさん というお店がありました。

RAINBOW CAFEさんは 築130年ほどの古い民家を改修したお店で 土間を生かしたフロアや梁が見える高い天井 そして通りを見渡せる大きな古い木製の窓など お店になる前に使われていた古いけれど素敵なモノを上手に利用しているカフェでした。
いつか紹介しようと思っていたところ 閉店の話を聞きとても残念に思っていましたが そのすぐ後に職人さんが改装の作業をしているのを目にして 今度はどの様な装いのお店になるのかと気になっていました。

それにしても 横浜に住む友人から早々にオープンの問い合わせ?がくるなんてちょっと驚いたのですが どうやら彼女が通う横浜の桜木町にあるカフェバー「ACTION」さんで働いていた人が DAYS386さんを開いたということなのです。なるほどなるほど。
(ACTIONさんも築100年ほどの倉を改修したお店だそうです。)

せっかくなので彼女を誘ってお邪魔してみました。

お店の前に立つと 以前と変わらずの大きな窓が見えました。中に入ると キッチンのある場所も変わっていません。高い天井も土間のフロアもそのままです。ですが よく見るとフロアの一部分に木の板を張って小さな段差を付けたり 腰までの高さほどの木製のつい立てを設けて スペースをさりげなく分けていることに気が付きました。

店内の広さを感じながらも 1テーブルごとの空間が分けられているので 不思議と居心地の良さを感じることができるのに ちょっとした工夫で変化がでるのだなぁ~と 終始感心してしまいました。

じつは店の奥には 中庭が眺められるお部屋がもう一つあります。小上がりになっているこちらは 木のフロアにゆったりと座れる一人掛けの黒革張りソファが4つ並んだテーブルが1組あるだけで 人目を気にせずにまったりと過ごすことができます。
ちょうど風が強い日で 大きな引戸の古い窓の隙間から吹き入る風がちょっと冷たそうでしたが そういったゆるさが葉山らしいというか 良い意味でお店の味となっていました。

IMG_7553

メニューは ハンバーガーやサンドイッチ・チキンカレーと お手製のケーキなどが並んでいました。
ハンバーガーを食べようとしたのですが 一足遅く売り切れたということで チキンカレーを頂きました。
野菜が細かく刻み込まれたスパイスの効いたカレーに かぼちゃをマッシュしたサラダが添えられていて 辛さと甘さのバランスがよく 美味しく頂きました。

「横浜からきた新参者ですが どうぞよろしくお願いします。」と控え目に挨拶してくれたオーナーさんは お店を一人で切り盛りされているので なかなか大変そうでしたが ご自分の好きなモノに囲まれた中で 好きな仕事ができるチャンスを得てとても満足しているようでした。

永く愛されるお店になるといいなぁと思いつつ 次こそはハンバーガーを食べると意気込んでいます。

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【2】「 登記まとめ 」

設計の田中です。

おかげ様で工事の完成が近づいている新築物件がふたつあります。
この頃になりますと登記についての質問を受けることが多くありますので今日は登記についてまとめてみようと思います。

登記には大きく分けて二つあります。
表題に関する登記と、所有権の移転登記や保存登記のような権利に関する登記です。

表題に関する登記とは、新しい土地に番号をつけたり、新しい家屋に番号を付けたり構造規模を記して存在を明らかにする事です。
海を埋め立てたり、山を整備して新しい土地ができあがると、その土地には呼び名がありません。土地の表題登記を行うことで土地の番号(地番)があたえられ同時に地目、地籍も表示されます。
また、建物も同じです。建物の新築工事が完了し表題登記を行うと家屋番号が与えられ種類や構造、面積が表示されます。

ですが、この時点ではその土地や建物の所有権は誰が持っているかは明確になっていません。この時点で登記簿謄本を閲覧しても表題に地番や家屋番号や建物の情報が書いてあるのみです。
そこで、もう一つの登記である権利に関する登記を行うことによって権利を公然と主張できるようになるのです。

通常はある誰かから土地を購入することが多いと思います。その土地は表題登記はもちろん権利に関する登記もしてあります。
この場合は、所有権移転登記の手続きをします。
この所有権移転登記手続きの登記済証が一般的に言われる土地の権利書です。

また、建物を新築で建てた時は、先ずは建物の表題登記をして家屋番号や種類や構造、面積が表示されます。
その建物の権利を主張するために、所有権保存登記をします。因みにこの順序は、逆には出来ません。
所有権保存登記を先にしようとしても、その場所に建物が存在していない事になっているので無理なのです。

また、表題登記は義務化されていますが、権利に関する登記は義務化されていません。土地の登記済書は、土地の権利書になっているので登記されていないことは滅多にありませんが、建物は抵当権などが無い場合は登記されていないことも少なくはないのです。

もともと日本の土地は豊臣秀吉の太閤検地のように、国が調査をしては租税や年貢の徴収の基準としてきました。明治時代の廃藩置県後にも土地の売買の自由化に伴って大規模な調査があったようです。
戦後、固定資産税は国から市町村の扱いになりますので、登記と固定資産税は無関係となってしまいます。
ですが、今でも国が土地や建物の現状を把握するために表題登記だけは義務化されているのだと思います。
また、建物の登記はされていなくても市町村が実態を調査して固定資産税の通知を送ってくるようになっています。

最後に、表題登記と、権利に関する登記ではお願いする代理者も違っています。表題登記の場合は、土地家屋調査士にお願いし、権利に関する登記の場合は司法書士です。両方の資格をお持ちの方もいますし、合同で事務所を構えている方も多いです。

銀行でローンを組んでいる場合は銀行から依頼を受けている司法書士が登記を行う場合も多いようですが、松匠創美では建物の新築した場合、表題登記も所有権保存登記も必要書類の準備のし易さからお付き合いのある合同事務所にお願いすることをよくしています。
事前に行う表題登記の手続きはいよいよお客さんの建物となる準備です。
工事の完成、引渡しが近づいてきたと気が引き締まる思いです。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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【3】 家づくりのことば

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

○チバンとジュウショ

久保と田中が現在建築中の鎌倉の現場へ出かけたその数分後に 業者さんから「鎌倉へ材料を届けている運送屋さんが 現場まで辿り着けないと
電話をしてきたので 住所が間違っているかもしれないから(確認の為)教えて下さい。」と問い合わせてきました。
現場案内図のファイルがありますので確認しますと 住所と思われるところの後に地番(チバン)と書かれています。

「どうも地番のようなのですが。」と伝えると 運送屋さんが地番では辿り着けないということのようでした。頼りの2人も出かけているため 結局現場にいる松田に連絡をして 道を案内してもらうようにお願いして電話を切りました。

以前久保から『新築の現場の場合はまだ住所がついていないので 案内図には地番を書いてある場合があるのよ』と教えてもらっていたのですが 同時進行している横須賀の改修工事現場には住所がついているのに 新築には住所がついていないのはどうしてでしょう?
地番とはなんなのか?住所と何が違うのか・・・久保に聞いてみました。

まず『地番』は今回の田中の「登記まとめ」にも書かれているのですが 表題に関する登記をして 新しい土地に番号をつけ存在を明らかにする事だそうです。海を埋め立てたり 山を整備して新しい土地ができあがるとその土地には呼び名がありませんので 土地の表題登記を行うことで土地の番号「地番」があたえられるということです。

一方住所は1962年住居表示に関する法律によって 町をわかりやすくしたり 郵便物を配達しやすくすることを目的にした制度で決められているそうです。住所は建物が建てられた後に市区町村から指定されるのですが 道路との関係、アプローチや玄関の位置で決まります。1つの土地(区画)が
細かく分けられ建物が建ち並ぶと 新たに枝番が追加されたりするそうです。

葉山の地図を眺めると 住所の番号があちらこちらに飛んでいることが多く事務所に初めて荷物を届ける運送屋さんに 場所を説明するのに苦労することがあるのは そういった事が原因だったのですね。

○地番=土地登記簿(土地台帳)に登記されている一筆ごとの土地の表示番号。
(建築学用語辞典 岩波書店より)

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☆お付き合いいただきまして ありがとうございます☆

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