こんにちは。
葉山・逗子・鎌倉・湘南エリアで無垢の木で注文住宅を建ててきた工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
今日の目次は下記です。どうぞ宜しくお願い致します。

【1】 こんな感じに過ごしています「 夏の海の家 」

【2】  家づくり雑記帖「 土地・建物を売った時の税 」

【3】 家づくりのことば 「 カタガラス 」

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【1】 こんな感じに過ごしています「 夏の海の家 」

葉山は7日土曜日の海開きと同時に 海の家(海水浴客の便宜を有料で提供する小屋のこと)も各店舗オープンしました。

松匠創美では棟梁松田が 事務所から一番近い森戸海岸で海の家「LAH(ラ―)」の 建設作業を毎年任されていて 今年も無事に作業を終えることができました。
実は作業途中の6月に大きな台風がやってきて 湘南地区の海の家は柱などが丸ごと流されてしまったという話をいくつか聞きましたので 夏の海水浴場といえば海の家!と楽しみにしている人達には なんともハラハラさせるエピソードではなかったでしょうか。

私もそんな海の家が楽しみなひとりなのですが 海の家と言っても昔ながらの畳が敷きつめられラーメンと焼きそばが定番の海の家と カフェスタイルの海水浴しなくても楽しめる海の家があって 私はどちらかと言えば後者の海の家を利用しますので いくつかそんな葉山の海の家をご紹介したいと思います。

LAHさんは オーナーが作る美味しいアジアンリゾートなご飯と気持ちのいい音楽が流れる可愛らしい海の家で のんびりと海を眺めたい人にお勧めで 松田は近くで現場作業があるとよくお昼を食べに行ったりしています。
森戸海岸にはこの他に この界隈?では有名な海の家「OASIS」さんがあります。ここは、県内外から沢山のお客さんがやってきては中に設置されたステージで開かれるライブやイベントで 昼夜共にとても盛り上がりますので 賑やかな事が好きな人にお勧めです。

森戸海岸は逗子駅からバスに乗っても比較的近いこともあり 遠くからも若いお客さんやカップルが沢山遊びに来て 夏はとても華やかな海岸になります。

そして そのもう少し横須賀寄りにある一色海岸には「OASIS]さんと並ぶほど人気のある海の家「Blue Moon」さんがあります。こちらでもライブは行われますが どちらかと言うと波音とシンクロするような穏やかな音楽が中心なようですので 大人のお客さんや家族連れが多い感じです。
そして 富士山や江の島を眺めながらまったり過ごしたい人にお勧めなのは海の家「UMIGOYA]さんです。こちらはデッキ造りのお店で リクライニングできるイスなども用意されていたり ヨガ教室やシーカヤックの体験ができたりと 海を色々な角度から楽しめます。

一色海岸は駅からバスで20分ほどかかるためか どちらかと言うと 地元の家族連れやお友達同士という人達が多く 落ち着いた印象があります。

私は自宅からだと一色海岸が近い為 今年初の海の家はBlue Moonさんへ犬と一緒におじゃましました。ちょうど暑くなりだした休日でしたのでお客さんも沢山いて 犬は早く家に帰りたそうでしたが 波の音と海で遊ぶ人達の楽しそうな声を聞きながら まったりと冷たい飲み物を飲んで夏を(泳いでいなくても)満喫することができました。

IMG_6912 UMI

海の家の営業期間は8月26日の日曜日までとなるようです。本当にあっという間に夏は過ぎていきます。同じ海岸でも また逗子や
鎌倉とも雰囲気の違いが楽しめる葉山の海へ夏が終わらないうちに遊びに来てください。

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【2】家づくり雑記帖 「 土地・建物を売った時の税金 」

こんにちは、設計の田中です。

先日のクライアントとの打ち合わせで、お持ちの不動産を売却して、新たに土地を購入した際にかかる税金について、質問がありました。
今年度の始めのメルマガ「家づくり・今年度の減税」で、土地や建物を取得することでかかってくる税金については書きましたが、土地を売った時の所得税については書いていなかったので、今日はその事について書いてみたいと思います。

新たに住宅を取得する方法の一つに、買い替えという方法があります。
現在お持ちの土地や建物、マンション等を売却して得た資金で新たに住まいを購入する方法です。
生活の変化に合わせてマンションから戸建住宅、または戸建住宅からマンションへと暮らしを変える場合に役立ちます。この土地や建物を売った時に得た収入は、給与所得や事業所得とは別に譲渡所得と呼び、やはり所得税が課税されます。

譲渡所得の場合は、実際に売却した得た金額がそのまま所得として計算される訳ではありません。その土地を購入した時の代金や、かかった諸費用を差し引いた残りの額が譲渡所得になります。事業で言うところの仕入れ値と仕入れと売却にかかった経費を引いた金額というイメージです。

具体的には、土地や建物を売って得た金額(譲渡価格)から、土地や建物を買い入れた時の代金や購入手数料等、買い入れ後にかかった改良費や設備費などを合計した取得費と、土地や建物を売るのに掛かった譲渡費用を差し引いて計算します。ただし“建物”を買い入れた時の代金は、所有期間中の減価償却相当額で計算しますので、実際の買い入れた時の代金では無く、時間の経過等によってその価値が減った分の金額が買い入れ代金となります。

この譲渡所得にかかる税金が所得税と住民税です。5年を超える所有期間の土地と建物を売った場合の税率は15パーセントと5パーセントと高めですが、居住用の土地と建物を売った場合は確定申告をすることで3000万円まで譲渡所得から控除できますので3000万円以下の譲渡所得の場合は税金がかかりません。

例えば、土地と建物が5000万円で売却できたとします。それに対し所得費は、土地の買い入れ代金に2500万円かかっていたとし、建物の買い入れ時の代金は2500万円としますが、20年間で原価償却された結果で1100万円。それに土地と建物を購入した時の仲介料や税金などの諸費用の合計100万円。これらの合計3700万円。
次に譲渡費用として、建物の解体、測量や不動産手数料などに合計300万円かかったとします。
これを計算式に表すと 譲渡価格-(所得費+譲渡費用)=譲渡所得ですので5000万-(3700万+300万)=1000万円が譲渡所得になります。居住用の土地と建物を売った場合は確定申告することで3000万円まで譲渡所得から特別控除を受けられますので税金がかからない計算になります。(確定申告しなければ特別控除を受けられません)

この計算例は、ほんの一例として書きましたが、譲渡所得に掛かる税金は色々な条件によって変わります。5年以下の所有期間の土地や建物の売却の場合は税率が高くなりますし、10年を越える所有期間ですと、3000万円の特別控除を越えた部分については6000万円まで税率が安くなります。
逆に譲渡所得で損失になった場合は税制上の得はありませんが、損失になった場合でも新たに住まいを買い替えた場合には給与所得の所得税から最大で3年間控除を受けられます。この最後の控除については税理士事務所の方でも知らない事があると聞いていますので当てはまる方は問い合わせてみると良いと思います。

家を建てる資金計画のうち工事費用以外の部分でかかる費用はとても解りにくいと思います。税務署には面接相談窓口の用意があります。鎌倉市にある税務署の場合は電話予約制ですが建て替え計画がある方は一度相談してみると良いのでは無いでしょうか。家づくり資金にゆとりができるかも知れません。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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【3】 家づくりのことば

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

○ カタガラス

このメルマガを書く前、サッシの見積書を入力する作業をしていました。

サッシは形状・種類が豊富で、サイズや部分部分の仕様も色々あり、窓を設けるところが多ければ・・・見積書の枚数も同じように増えますから、集中力を切らして入力ミスが出ないように気を付けることに精一杯で、今までは内容をほとんど気にする余裕もなく、右から左へと入力しいていました。

しかし、ここ最近サッシのガラスに“透明”と“型”という2種類の表記があることに気が付きました。
透明はきっと、よくある普通に景色がよく見えるガラスの事だと思うのですが 型って・・どういった物なのか、よくわかりません。

作業の途中でしたが、忙しそうに図面を入力している田中に質問してみると快く答えてくれました。

型とは型ガラスと言って、ガラスの片面に凸凹(型模様)をつけたガラスのことで、丁度事務所の窓から見える、お隣の家のキッチンの窓ガラスが、デコボコと細かく波打っているのを田中が指さして「あのガラスが型ガラスだよ。」と教えてくれました。

確かに私の家にもキッチンやお風呂場、それ以外にも、明りとりの窓は欲しいけれど、人さまに見られると恥ずかしい・・そんなお隣との距離の近い場所の窓にもいくつか使われています。

そう言えば、築50年以上は過ぎているような、いわゆる古民家に住んでいる友人が、最近やたらと家の中にある窓ガラスを写真に撮っては、ネットにアップしています。そこには星の煌めくような柄や、草の葉のような柄、チェックのような柄など、あまり見た事のない面白い模様をした古いガラスが写っているので、それも同じなのか聞いてみると、やはり型ガラスなんだそうです。外の景色が見えない分、模様を楽しむ遊び心と手造りの温かみが伝わる古い型ガラスは貴重なので、友人には大事にしてもらいたいと思いました。

そして、型ガラスは「型板ガラス」と言うのが正式で、短縮して「型ガラス」と呼ぶ事が多いそうです。

○型板ガラス
片面に浮彫りの模様が入った板ガラス、溶融したガラス素地を2本の水冷 した型ロールの間を通過させ、型ロール彫刻した模様を刻んで成型する。 (建築学用語辞典 岩波書店より)

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葉山・逗子・鎌倉・湘南エリアで無垢の木で注文住宅を建ててきた工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
今日の目次は下記です。どうぞ宜しくお願い致します。

【1】 こんな感じに過ごしています 「 鼓童 」

【2】  家づくり雑記帖 「 外壁の藻  」

【3】 家づくりのことば  「 ナンド 」

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【1】 こんな感じに過ごしています 「 鼓童 」

先週の7日 土曜日に葉山の海開きがありました。
丁度その日は 私と空ちゃんだけでお留守番。午前10時に海開きを告げる花火がドンドン!とあがると 空ちゃんは一目散で久保のデスク下に身を潜めました。外見は立派な若い雄のゴールデンレトリバーなのですが ファスナーを開けると・・そこには小さな仔犬が隠れていのではないかと笑ってしまうくらい空ちゃんの心臓はビビりさんです。

そんな次の日の日曜日 朝方は小雨が降っていたものの 次第に晴れて絶好の海日和!になりそうでしたが 友人に誘われていた「打男-DADAN」という和太鼓のステージを 神奈川芸術劇場(横浜)に観に行ってきました。

IMG_6310 DADAN

歌舞伎の女形で有名な坂東玉三郎さんが演出した 太鼓芸能集団“鼓童”の中から選ばれた8人の太鼓打ちが演じるライブなのですが 当日まで舞台の上には玉三郎さんも女形で出演するのだとばかり思っていて 「玉三郎さんはでないから。」と友達に笑われたほど 私はあまり予備知識のないまま席に着いてしまいました。

席はステージから随分と離れた3階席で 高所恐怖症の気がある私は「この劇場は耐震設計がなされておりますので・・。」というアナウンスを聞いても 空ちゃんに負けず劣らずビビってしまいました。演奏開始で客席が暗くなり ステージにライトが照らされると高さが一層リアルに感じられ失神しそうでしたが 鍛え抜かれた身体つきの色男達が現れ まずは太鼓ではなく 竹の筒を木琴のように並べた楽器を その身体つきから想像できないようなゆったりと夏の海辺で聞いたら気持ちが良さそうなメロディを奏でるのを聞いているうちに 段々と心が穏やかになっていきました。

そうして気分がよくなってきたところで お次は町内のお祭りでもよく見かけるような平置き型の小さな太鼓の演奏が始まりました。舞台ギリギリに並んだ太鼓の前に しゃっきと座った太鼓打ち達が 先ほどのゆったりとしたリズムから打って変わって バチや素手 鈴の入った袋を使い素早い拍子で太鼓を叩いていくと お客さん達の気分も次第にあがっていくのがわかりました。
そんな様子を察するかのように 今度は先ほどより3倍はある大きさの太鼓が 3つだけステージ中央に現れました。
演奏開始時には 黒いタンクトップを着ていた太鼓打ちですが いつのまにかそれは脱ぎ捨てられていて 筋肉隆々の3人の男たちが入れ替わりながらドンドコと力強く太鼓を打ちつける姿に私はすっかり魅了され 高さの恐怖も忘れて前のめりになりながら夢中で見入ってしましました。

完全にボルテージが上がっていたのですが その熱を少し冷ますように途中お客さんも巻き込んだコミカルな場面もあったり 演者自らハンディカメラを持って 顔や筋肉が紅潮していく様子や汗が流れ飛び散るのを ステージ後ろの画面に映し出し まるで近くで見ているかのような感覚になる場面もあって そこは玉三郎さん演出ならではの楽しさなんだそうです。

そしてクライマックスにはお待ちかねの大太鼓がステージに現れました。 鼓童の中でもっとも力のある太鼓打ちが両足を踏ん張り大手を振り上げ もの凄い気迫で太鼓を打つ姿と その気迫に微動だともしない大太鼓の立ち姿・・静と動のコントラストに完全ノックアウトされ すっかり惚れてしまった私と友達は 会場を後にしてもずっと「あ~太鼓叩きたい。」とはしゃいで和太鼓の教室に通うかとまで言い出しました。
でも小学生の頃 鼓笛隊の小太鼓に憧れテストに落ちたことがあるので 私は太鼓打ちには向いていないですが・・・。

それは冗談としても スピーカーを通さない生の音の迫力は本当に素晴らしいものでした。
またぜひ機会をつくって 色々な演奏会に足を運びたいと思います。

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【2】家づくり雑記帖 「 外壁の藻  」

こんにちは、設計の田中です。

最近、外壁に藻が生えて困っているという相談を受けました。
数年前にも別の方から同じ様な相談を受けた事がありまして、その度に自分達なりに調べてみたり、各方面の方々に見解を聞いてみたりしています。
今日はそんな藻の生体と対処方について書いていこうと思います。

一般的に藻とは、苔やシダ、菌類にも分類されない植物の総称の藻類と呼ばれるものですが、それを更に広く曖昧な呼び方をした場合に藻という表現になるそうです。藻類は種類がとても多く、また植生も多種多様です。その中には日本人が毎日の様に食する海苔、昆布、ワカメも含まれています。また、建築材料として使われている珪藻土や、コンクリートの元になっている石灰も元々は藻類が堆積したものです。

藻類は水分の多い環境で光合成を行い生息していますが、その藻類の生息範囲は、海水、淡水、土壌、岩や木の表面など様々で、それ以外にも氷の表面や氷の中などの低温な環境から、温泉地のような高温な環境でも生息する種類があるそうです。多くは水中で生息しているようですが、地上で生息する藻類は気生藻類と呼ばれています。本来、水中で暮らしていた藻類が、敢えて水分の少ない地上を生息域と選んだとのことで、生命力は強いと考えられてもいるようです。

北側の外壁などに付着する藻類は、感覚的にいつもジメジメしている環境だから生えやすいと想像できますが、正確には植物ですので栄養素と水分と太陽光がそろうことで生息可能となります。人間の感覚で、外壁が乾燥しているようでも、ちょっとした隙間に埃が溜り、そこに栄養素を見つけ、大気中に含まれた水分が夜間に結露をおこし水域をつくり。昼間は太陽光を浴びながら、見た目は乾燥している。ほんの一例ですが、その様な状態が続くと、付着する基材がツルツルしていて、ジメジメしていなさそうな塗装済のガードレールなどの鉄であっても藻は生えてしまいます。

そんな藻ですが、特に理解が難しいのは隣の家には藻が生えていないのに、我が家だけ生えているというパターンです。正直、これは明快な説明を見つけたことも聞いたこともありません。実際、いつも乾燥していそうな屋根の上であっても、隣同士で藻が生えている家と生えていない家があるのを見たことがあります。

また次に浮かんでくるのが、藻が生えたままだと家に害はありますか?という質問です。長期で考えると藻が水分を蓄えやすくなるので、木材の場合は腐りやすくなることもありますが、外壁の水はけが良い部分などは急に腐ってしまうことはありません。ですので頃合いを見て、お手入れとして繁殖を進ませないというのが良い対処方法だと思います。

お手入れの方法としては、脚立で届く範囲でしたら水を流しながらタワシで軽くゴシゴシ。意外に簡単に落ちますので、多少広い範囲であってもこの方法で取り除くのが一番効果は高いと思われます。高い場所など危険な場合は、家庭用の高圧洗浄機で洗い落とすというのも有りだと思います。藻は、一度取り除いても数年後また生えてくるケースが殆どです。その為、なるべく深い隙間に入り込む前の表面に生えているうちに取り除くことがお勧めです。既に元々の塗装が剥がれてしまって藻が生えてしまっている場合は、塗装屋さんに頼んで高圧洗浄を行い塗装を新たにしてもらって下さい。

藻は、生態系の中では風に胞子を乗せて飛ばす森の開拓者なんだと僕は思います。開拓者の藻はどこからともなくやって来ます。自然素材などの環境負荷が少ない材料の場合、表面が平滑でないものや保水力のあるものが多く藻が生えやすい環境になります。その為、藻が生えにくい環境は作れてたとしても藻が生えないようにすることは難しいものです。
少しだけおおらかな気持ちでお手入れをしながら、長く家を愛していけるといいなぁっと思っています。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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【3】 家づくりのことば

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

○ ナンド

普段聞きなれていても文字(漢字)になっていると、それとは解らずに読めないことばって結構ありませんか。
今回紹介する、ナンドはその1つではないでしょうか・・・。

と言うのも、何度か紹介しています私の実家は、平屋で建てた時から数十年後に増築をしましたので、和と洋が織混ざった仕様や造りを見る事が出来ます。ですから、ナンドと呼ばれる部屋?スペースもあって「ナンドって何?」と聞かれれば、それとなくお答えすることはできます。
ですが、先日「これ(納戸)・・って何か知っている?」と漢字を見せられた時、答えるまでに少し間が・・・空いてしまいました。
「ナンドでいいですか?」とヒヤヒヤしながら答えると、おぉ読めた!と言う表情で「知ってたかぁ。」と言われました。

納戸とは、室内にある収納のための部屋の事です。押し入れなどとは違って、3畳~4畳ほどの広さがあり、衣類用タンスや家財道具を置いて、人も出入りできるため物の出し入れが簡単で、その場で洋服を着替える事もできます。

不動産広告では、基準法上居室として認められない空間を納戸等と表記することになっているそうなのですが、最近では「サービスルーム」と間取り図に表記されることが増えていて、さらには「DEN」と言うお洒落な響きの新しいことばで表わされることもあるそうですから、すっかり納戸という漢字を目にする事も減ってしまい、耳で聞いて解ってもそれが漢字ではわからないことも増えてきていると、私たちは推測してみました。

設計をしている2人は建築用語はあたり前の知識ですが、打合せ中、クライアントに見積書や図面に使われていることばに疑問が出ないよう、立場の近い私に確認をしているそうなんです。
と言う事は、私はいつまでもピュアなままでいたほうが、良さそうですね。

○納戸(なんど)
住居において収納を目的として設けられた部屋。民家における寝室 (建築学用語辞典 岩波書店より)

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葉山・逗子・鎌倉・湘南エリアで無垢の木で注文住宅を建ててきた工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
今日の目次は下記です。どうぞ宜しくお願い致します。

【1】 こんな感じに過ごしています 「 めぐりの森 」

【2】  家づくり雑記帖 「 東京スカイツリー 」

【3】 家づくりのことば  「 ヤリカタ 」

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【1】 こんな感じに過ごしています「 めぐりの森 」

こんにちは 田村です。

山の緑が色濃くなり気温も少し高くなってきましたので 犬2匹と相方を引き連れ 涼しい場所を求めて葉山と横須賀にまたがる湘南国際村へ散歩に行ってきました。

散歩といってもこの湘南国際村は 三浦丘陵という三浦半島南北に連なる山々のほぼ中央部分に位置する山の上にある場所なので 中年2人と老犬2匹が軽々と歩いては行けませんから 上まで車で行くことになります。
標高は180~200mほどで 晴れていると富士山や相模湾を一望することができる山の中に 閑静な住宅街と総合大学や国際交流センターなどの巨大な施設が建ち並んだ村になっています。
村内を何度か歩いたことはあるのですが その奥に自然を感じながら散歩ができる道があると 友人や久保(ブログ)に教えてもらっていたので 山頂の駐車場に車を停めて初めて歩いてみることにしました。

道の入り口には「めぐりの森」という看板が立っていました。道はどこまで続いているのか確認すると 大楠山(半島で一番標高の高い山)登山道へ続く2キロ弱の道と 途中別れて海の方へ下るような感じの道があることがわかりました。あまり下ってしまうと帰りが大変なので 迷わず大楠山へ向かうコースを選択しました。

しかし 歩き始めから道はどんどん下る一方で若干不安が頭をよぎりましたが 犬たちの様子を見ると アスファルトで整備されて歩きやすい事や下るほうが楽なこともあって スタスタと先を急ぎ嬉しそうなのでそのまま進むことにしました。ある程度下ると今度は軽く登るようになり視界がぱっと広がりました。すると 広大な草原目に入りこんなに広い空間が近くにあったなんて(写真では見ていましたが)と 本当に驚きました。

IMG_8542

とても気持ちがいいところなのに 時々ランニングをする人にすれ違う程度で人目を気にせずのんびりと歩けるし 車も入れないようになっているので多少アップダウンはあっても 最高だなぁ~と喜んでいると後ろの方からゴーゴーと音をたてて何かが近づいて来ました。

何?と振り向くと 頭にヘルメットを被った身体つきのいい男の人がインラインスケートを履いて勢いよく走り滑ってきたのです。そして私たちを気にもせず あっと言う間に脇を滑り抜けて直ぐに見えなくなってしまいました。道幅も広いのでそういった楽しみ方もあるのかと驚きつつ先に進むと 今度は手作り感満載の模型飛行機を持った大人の人達が前方に見えてきました。
全身の力を込め ブーメランの様な投げ方で飛行機を空へと飛ばす姿は子供に返ったように楽しそうで微笑ましい感じがしましたが うまく風に乗って高く舞い上がる飛行機は 見た目とは違い優雅で迫力がありました。

さらに歩いて行くと(また下るのですが)今度は葉山国際カンツリー倶楽部のクラブハウスとゴルフコースが見えてきて やがて大楠山への登り階段(山道)に辿り着きました。ここを登るのは嫌だわ・・と犬たちの足が止まりましたので もちろん人もですが・・ここから引き返すことにしました。(久保と空ちゃんもここで引き返したようです。)

随分と歩いたのとほぼ上り坂の帰りは道は 犬を抱っこしたりを繰り返しなんとか駐車場へ辿り着き 思いのほかハードでしたが 山に生息する草花や野ウサギの姿を見かけたりと なかなか楽しい散歩ができました。今度は サイクリングしに来るか・・・と相方がつぶやいたのには賛成できませんでしたが また散歩には来たいなぁと思いました。

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【2】家づくり雑記帖 「 東京スカイツリー 」

こんにちは、設計の田中です。
先日、東京のお台場にガンダムを見に行く途中、遠くに一際そびえ立つ東京スカイツリーが見えました。遠く横浜から見えたその姿は都内で見るのと違って周囲の建物よりも一段と飛び抜けて高く感じられ、ついつい驚きの声を発していました。そんな事もあり、今日は東京スカイツリーのお話です。

東京スカイツリーの建設地が墨田区業平橋、押上地区に決まった理由は、地域一帯になった誘致活動だった事、電波を発信しやすく、観光地化しやすく交通アクセスの良い立地だった事、それに意外だったのは土地が広かった事だそうです。
一方、東京スカイツリーの設計と施工を担うことになったのが、過去の実績と経験から日本を代表する設計事務所の日建設計とスーパーゼネコンの大林組です。

具体的な設計の前段階で入念な調査が行われました。地盤調査は数か所に渡って65メートル~130メートルの深さまで行い65メートルの深さの73万年前の地層までは活断層がなかった事が解ったそうです。また風速や風向きについては、上空600メートルの高さのデータが存在しない為、50回もバルーンを飛ばして調査したそうです。調査の結果、設計で設定した平均の風速は秒速83メートル。先日の台風4号の関東での最大瞬間風速が50メートルという事なので上空の風の強さには驚きです。

具体的な設計の段階になると、日建設計と施工をする大林組により共同チームが組まれて計画が進められました。これは珍しいことで、東京スカイツリーのような大事業になると設計段階で計画されているものが技術上、実現可能かどうかの検証を平行して行う必要があったからでした。
また、地震大国の日本では前例の無い高さに挑む為、構造計算で用いられる鉄骨やコンクリートの強度も通常より高いものが設定されています。それらの材料の開発、注文、製作は、設計図が完成してからでは準備が間に合わない為事前に情報を共有し、また杭基礎などは予め実物大で実験を行い予定の強度が確保できるよう検証もしていたそうです。

こうして計画された東京スカイツリーの形状は、足元が正三角形の三本足で上空にいくにつれて円形になっています。足元が正三角形となった理由は四角形よりも一辺を長くできる為でした。正方形で配置すると一辺が60メートルに対して正三角形だと68メートル。たとえ足の本数が少なくなっても正三角形の方が踏ん張りの効く形状なのです。東京タワーの姿に見慣れた日本人としては、それでもだいぶ細長い印象に感じてしまいます。
その細長いフォルムでも地震大国の日本で、高さ600メートル級の電波塔を実現できたのは、やはり高度なデータ解析と最新技術でした。実は、塔の中心部には芯柱(しんばしら)と言われるコンクリートの柱が造られています。塔が揺れた時に周囲の鉄骨と芯柱は別々に動き、お互いがオイルダンパーを通して反発をすることで揺れを抑え自立しています。

工事でも沢山の知恵と技術が使われました。
東京スカイツリーの敷地は、高さを競い合っている世界中のタワーと違って面積が小さく細長い形状をしています。しかも線路と川に挟まれていて、おまけに大都会の東京ですので周囲に空地もありません。決して工事しやすい土地では無かったと思います。高所作業を少なくし地上での作業を多くする為に、通常のタワー建築では後に造る低層階を先に造り、そこを作業場として利用したそうです。しかも、地下階部分と地上階部分を同時進行で造っていったので工期も大幅に短縮したそうです。また、地上で組み立てたものを上空に運ぶクレーンもコンパクトで釣り上げた高さが通常の1.4倍のものも開発しました。お蔭で高所でも安全に工事は進められ、強風にも東日本大震災も無事に乗り越えることが出来たそうです。

こうして完成した東京スカイツリーは、高さ634メートル(計画当初610メートル)。アンテナの長さだけでおよそ150メートル。基礎の深さ50メートル。第一展望台の高さ350メートル。第二展望台の高さ450mです。因みに、高すぎて大きさが掴めない第一展望台の直径は48メートル。調べてみたら高等学校の大き目の体育館くらいの面積でした。

松匠創美で建てている個人住宅は、東京スカイツリーと比較のできる物ではありませんが、クライアントにとって大事業であることや、思い入れの強さでは変わらないと思います。また、設計と施工が一体となって計画段階から練り上げていくところは松匠創美も似ているところがあると恐れながら思ってしまいました。これからも知恵と技術を出し合って設計事務所+大工として家づくりに励んで行きたいと改めて思いました。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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【3】 家づくりのことば

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

○ヤリカタ

このコーナーで、家づくりが始まる前に知っておきたいことばを書いてみたいのですが、何かありますか?と、ミーティング後に設計の2人に相談すると、久保が「ヤリカタ」と即答してくれました。

「でもヤリカタは以前書きました!」と自信を持って答えると「そうだっけ?」の声が・・過去に何を書いたか確認しようと田中の提案で、記録をチェックしたところ、案の定“やり方”の文字はありません・・。「あれ?上棟(建前)とやり方は、同じではないんですか??」と、疑う私に「えっ~?同じだと思ったの?全然違うものよ。」と久保が笑いながら教えてくれました。

上棟(建前)とは 家の基礎が仕上がった後に 一日で木軸組から棟上げまでを行う作業のことです。以前このコーナーで紹介した時には、この作業を指すいくつかの言葉があると書いたので、どうした事か(今では謎ですが・・)やり方もその一員と思っていたのです。

正しくは「遣り方」とは、計画建物よりもひと回り外側に杭を打ち込み、その周囲を横板(貫)で囲んだ仮設物のことです。その横板(貫)の部分に建物の壁の位置ごとに正確に壁の芯に水糸を張って表していくそうです。
「糸を張るときは、糸一本分の狂いにも神経を使って修正していくのよ。」と、話を聞いているだけで苦労が感じられ、汗がにじみ出てくる気がしました。

土地の地形も様々で、正方形の敷地はほとんどないことから、図面に計画された建物を実際の敷地に配置するときには、きちんと設計図と照らし合わせ、ひとつひとつ確認して進めることが大切な作業だとも話してくれました。

実際目で見て頂かないと伝わりにくいですが その仮設物は基礎が出来上がると取外ししてしまう事が多いことから 重要な物とはちょっと思えないほど簡単に設置されているように私には見えると伝えると まだ見習いの大工さんなどは よく間違えてそれに触って動かしてしまったりする事があって・・親方などにひどく怒られるエピソードもあると教えてくれました。

やり方は必ず打合せの中で出てくる言葉なので 覚えておくことをお勧めします。私も基礎の基礎から狂うことなく学んでいかないと・・いけないですね。

○ 遣方 (やりかた)                                                                                              建築に先立って柱心などの基準となる水平位置を示すために設ける仮設物。建物の四隅および要所に水杭を打ち、これに水貫を打   ちつけて基準定木とする。   (建築学用語辞典 岩波書店より)

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