こんにちは。
葉山・逗子・鎌倉を中心に無垢の木で注文住宅を建てている工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
梅雨が明け暑い日が続いています。気象庁の「東京における過去142年間の日別平均気温」を見ると、年々、確実に猛暑日が増えています。地球温暖化の防止には木材の利用が有効ですが、木材を大切に長く使うには地球温暖化は大敵です。ということで、今日は「木材の経年変化と劣化」について書いてみたいと思います。
木材の経年変化と言いますと、色や、硬度の変化があげられます。色の変化は、自然が作り出す風合いとして楽しまれることが多く、硬度の変化は肌触りが馴染む、味が出るなどで好かれる事があります。一方、劣化と言いますと、風化による割れや反り。カビによる汚染や菌による腐朽が挙げられ、強度や衛生面に影響をもたらします。
これらを引き起こす代表的な因子としては、太陽の紫外線や熱。雨や雪、霧や結露などの水分。カビ、藻、菌などの微生物やシロアリ、キクイムシなどの虫。その他にも、塩害、酸性雨、砂塵などがあると言われています。
実際には、これらのことが複雑に絡まって木材に影響を及ぼしています。
例えば、太陽の紫外線は木材の変色を引き起こします。一般的には、木材の中の成分が紫外線を吸収し分解していく過程で木材の表面を変色させると言われていて、色が淡くなる樹種、濃くなる樹種があります。身近な木材ではスギ、キリは始め淡くなって最終的に飴色になり、マツ系、ヒノキ、レッドシダーは徐々に飴色なると言われています。
風化は、この変色の時に分解された成分が雨によって洗い流され、また、風に含まれた砂塵などによって木材表面が削られて進みます。木材の表面が削られ荒くなることで、水分を吸収しやすくなり埃が積もりやすくなります。方位や周辺環境によって、カビや藻が生えやすくなりもします。カビは木材の強度を急激に落とすものではありませんが、衛生面で気になります。藻も直接強度を落とす訳ではありませんが、木材表面を乾きにくくすることになります。
また、カビや藻は、高温多湿な地域になれば、その数も種類も増えていきます。カビや藻以外にも、腐朽菌と言われる木を分解する菌類も発生しやすくなりますし、シロアリやキクイムシなどの虫も活発になります。ラワン材や、輸入の家具の表面に小さな穴がポツポツとあいているのはキクイムシが木を食べた後です。日本にも十数種がいるそうです。
このように、様々な因子が複雑にからみあって、木材の劣化に影響していますが、一番大きく影響をもたらすものが「平均気温」と言われ、次に「降水量」、3番目に「日射量」と言われているそうです。
日本は、木材の循環利用が可能なくらい自然環境に恵まれていることからも、藻や菌類や虫などの微生物にとっても恵まれた環境という事でもあると思います。
経年変化を楽しむのも、地球の循環と向き合っていく事だと改めて思いました。
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