こんにちは。
葉山・逗子・鎌倉・湘南エリアで無垢の木の注文住宅を建ててきた工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
今日の目次は下記です。どうぞ宜しくお願い致します。

【1】   片付け好きの頭の中 「モノに支配されないように」

【2】   家づくり雑記帖 「富岡製糸場-3」

【3】   家づくりのいろは 「窓廻り-オーニング・外付けルーバー」

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【1】 片付け好きの頭の中 「モノに支配されないように」

こんにちは、片付け好きの久保です。最近では、断捨離、捨てオタクなど、持たない暮らしを目指す方が多くいらっしゃる一方で、ごみ屋敷トラブルが社会問題になっています。京都市では市内に100件ほどゴミ屋敷の存在が確認されていて、ゴミ屋敷に対して強権力を行使できるよう条例の制定に動き出しているそうです。

そこで、今回はモノに支配されないようにするために心掛けることについてのお話です。

例えば、体力があって好奇心旺盛な放浪派の方の場合、トランク一つ、いつでも旅立てる身軽な暮らしが理想的かもしれません。一方、自分のように喘息の持病があったり体力に自信がない者は、安心して休める巣が必要ですので定住派だったりします。

放浪派の方は、モノに支配されるコトは少ないと思うのですが、定住派の場合、モノは心地よい空間をつくるためにある程度の必要となりますので、モノに支配される可能性は高くなります。たとえ片付け好きの場合でも、沢山のモノを片付けることが可能な分、問題が表面化しない内に、モノによる支配が進行しかねませんので日頃から十分な注意が必要です。

自分が心掛けていることは、モノが必要となった時に記憶の糸を辿り取り出すことができなかったモノは、持っていないのと同等とみなし、処分の対象にすることです。必要な時に必要なものが取り出せるよう心掛け、モノに支配されるのではなく、モノを使いこなすことが大切な気がします。

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【2】 家づくり雑記帖 「 富岡製糸場-3 」

こんにちは、設計の田中です。
富岡製糸場の話も今回で3回目です。第1回は、富岡製糸工場の果たした大きな社会的役割と開業から操業停止までの流れ。第2回は、富岡製糸場計画の指導者に抜擢されたフランス人ポール・ブリュナと開業当時の工女の話し。最後になります今回は建築としての資料的価値について書いてみたいと思います。

明治5年(1872年)、長さ140.4メートル、幅12.3メートル、高さ12.1メートル、300人が一度に作業できる繰糸器が設置された世界最大規模の繰糸場と、その東西に長さ104.4メートル、幅12.3メートル、高さ14.8メートルの繭倉庫が2棟完成し富岡製糸場は開業いたします。この富岡製糸場の構造は、非常に珍しい木骨煉瓦積造という、柱、梁、小屋組みを木造でつくり、その柱と梁等の間に煉瓦を積んでいく工法で造られています。また、屋根の構造は日本の伝統的な工法では無く、ヨーロッパ式の木造のトラス工法で造られている為、繰糸場の内部は柱の無い大空間になっています。この建物の設計をポール・ブリュナから任せられたのが、横須賀製鉄所で大規模な木骨煉瓦造の建築の設計経験のあったフランス人のオーギュスト・バスティアンでした。

元々ヨーロッパの煉瓦建築は、積み上げられた煉瓦の壁そのものが構造体になっていますが、富岡製糸場や現存しない横須賀製鉄所の木骨煉瓦造りの場合は、構造体は木で造り、壁の煉瓦は仕上げ材としての役割が大きくなっています。これは、バスティアンの記録によると、煉瓦を積む技術が無かった事によって生まれた工法だったとの事でした。その煉瓦は、屋根瓦を焼く釜を応用して日本人が群馬県で製造したものでしたが、ガラスや丁番はフランスから輸入してきたものだそうです。
結果的に、工法といい建材といい、文明開化して間もない建築らしく、未熟な煉瓦の製造技術と施工技術、それに大工の技術や瓦屋根の意匠といった和洋のコラボレーションとして富岡製糸場は完成しました。

もう少し煉瓦の話に注目しますと、煉瓦の積み方はフランドル積工法と呼ばれているフランス北東部からベルギー全域で行われていた工法で積まれています。しかし、間もなくするとフランドル積よりイギリス積という工法の方が強固という事がわかりフランドル積は衰退します。また、各地の地震で煉瓦建築は倒壊し、関東の煉瓦建築もやはり関東大震災でほとんど倒壊してしまいました。しかし、群馬県富岡市は震災の被害が少ない立地でしたので、富岡製糸場は崩壊を免れる事ができたようです。更に、戦争での空襲も調べられた範囲では群馬県富岡市にはありませんでした。
文明開化して間もない時に生まれ、直ぐに姿を消した木骨煉瓦造り、フランドル積という工法が、震災や空襲を免れて今も存在している事は貴重なことなのだと思います。

富岡製糸場が完成した明治5年は、廃藩置県の翌年で横浜にガス灯が設置された年です。どんどん新しくなって行く時代にバスティアンが描いた富岡製糸場の図面は、勿論フランスで生まれたメートル法が使われていたそうです。棟梁3名と大工12名が富岡製糸場に関わった大工手間附があるのですが、その内横須賀製鉄所でメートル法の経験がある大工2名参加して完成させたようです。富岡製糸場には沢山の試行錯誤と技術の応用、歴史を知る上での証拠が多くあるのだと思います。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方https://hayama-ie.jp/thinking

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【3】 家づくりのいろは 「窓廻り-オーニング・外付けルーバー 」

こんにちは、千葉です。
夏休みもいよいよ残り2週間となりました。子どもたちにとっては、宿題の心配をしなくてはならない時期に入ってきたようで、残りの日数を必死に数えている今日この頃です。

今日の「家づくりのいろは」は、この陽射しの強い時期にあったら少しは暑さが軽減されるのではと思い、「オーニング・外付けルーバー」について勉強してみたいと思います。

オーニング

一般的にオーニングというと、テント生地のものが多く、開口部の上部に日除けするために設置されます。効果はたくさんあるようで、陽射しをさえぎることにより節電でき、紫外線もカットしてくれ、近隣からの視線を遮ることでプライバシーの確保もでき、雨よけにもなり、空間の広がりもできる等々、設置費用はかかりますが、暑い夏を快適に改善できるもののようです。ただ、風に対して弱いそうですので注意が必要だそうです。
手動式、電動式、手動・電動併用式があり、電動式にはスイッチ、リモコンがそれぞれあるようです。色も多彩のようで、建物のアクセントにもなるようです。
一方、外付けルーバーは、面格子が取付られるような場所に視線を遮るものとして取付られる簡易的なものと、掃き出し窓に取り付けてルーバー自体を上げ下げできるものがあるようです。窓の外側に取付られ、室内でブラインドをするよりも陽射しを遮ることができ、防犯にもなるそうです。我が家では上げ下げできない固定のルーバーを浴室に取り付けていますが、全開すれば、風も陽射しも入り、閉じてしまえば、網戸のまま入浴しても外部からは見えず、とても快適です。
あまり見かけないと思いますが、松匠創美でもお薦めしているひとつです。

まだまだ厳しい暑さが続きそうです。少しでも快適に過ごせるよう工夫できるといいですね。
本日も最後までお読み下さりありがとうございました。

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☆最後までお付き合いいただきまして ありがとうございます☆

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