こんにちは。
葉山・逗子・鎌倉・湘南エリアで無垢の木の注文住宅を建ててきた工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
今日の目次は下記です。どうぞ宜しくお願い致します。

【1】 こんな感じに過ごしています  「 SUNSHINE+CLOUDさん 」

【2】 家づくり雑記帖  「世界文化遺産、武家の古都・鎌倉  」

【3】 家づくりのことば  「 折れ戸 」

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【1】 こんな感じに過ごしています 「 SUNSHINE+CLOUDさん 」

こんにちは 野上です。

5月に入り事務所に向かう途中の路地で カエルの鳴き声が聞こえるようになりました。ここ数年カエルの数は全国的にも減っていると聞いたことがあるので 葉山ではまだまだ元気な鳴き声が聴けるのでほっとします。あたり前だと思っていた事や物が いつの間にか無くなってしまうと寂しい・・葉山で十数年お店を開いていらっしゃる サンシャイン・プラス・クラウドさんもそんな存在ではないでしょうか。

オリジナルからインポートブランドの洋服や雑貨を扱うセレクトショップで オープン当時はそんなお洒落なお店は葉山では珍しかったので 地元の人だけでなくわざわざ遠くから買い物をしに来るお客さんも沢山いて 今でもその人気は変わりません。 そのサンシャイン・プラス・クラウドさんが お店を移転すると聞いた時は 葉山から居なくなってしまうの?と心配しましたが 前のお店から歩いて数分の場所で新たにお店を開くと聞いてほっとしました。

そして 先月オープンしたばかりのお店に行ってみました。和菓子で有名な虎屋さんの元保養所だった建物を改修した店内は 1階部分を使ってお洋服と雑貨・本とお花を扱うスペースと 軽い食事とお茶を楽しめるカフェスペースという造りになっていました。

以前のお店も木々に囲まれ開放的でゆったりとしていましたが 今度のお店は天井も高く 元々は仕切られていた壁を取り払って空間を広く使い 沢山の商品がスッキリと美しくレイアウトされていました。 スタッフさんは適度な距離を保ちながら声をかけてくれて 私が色や形で悩んでいると 「飽きずに着られるものがいいですよ」と的確なアドバイスでそっと背中を押してくれます。自然の中で過ごせるようにとシンプルでカジュアルなデザインの物が多いのですが 安価な商品ではない為 長く愛用して欲しいというお店の方の思いも感じられました。

買い物が終わりお隣のカフェがとても気になったので お茶をして行く事にしました。 洋服・雑貨スペースとカフェスペースは 背の高いガラスの引き戸で仕切られていて そこを引き開けると 大きな8~10人掛けの木のダイニングテーブルが真ん中に置かれていました。他にはテーブルは無く 天井から2台の照明が吊下げられたとてもシンプルな内装です。3時以降はハッピーアワーということで「ビールいかがですか?」と嬉しいお勧めをされたのですが 今回は車で来てしまったため ぐっと堪えて蜂蜜のジェラートを頂きました。ほのかな甘みと冷たさを楽しみながら 虎屋さんの時代から育ってきたと思われる庭の大きな木々を 窓から眺めてのんびり過ごす事ができました。

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お店は一色海岸と御用邸の近くにあります。ハイシーズン前の静かで緑濃いこの季節に 素敵なお店でゆったりとくつろいでみてはいかがでしょうか。 私も今度こそは美味しいビールを頂きに 散歩しながらお邪魔したいと思います。

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【2】 家づくり雑記帖 「 世界文化遺産、武家の古都・鎌倉 」

こんにちは設計の田中です。

前回、ユネスコの世界文化遺産に登録予定の「富士山」について、今日までの道のりを書かせて頂きました。今回は、富士山とは逆に登録が難しいと判断された「武家の古都・鎌倉」のお話しを書いてみたいと思います。

僕は鎌倉市に住んでいます。鎌倉に住みながら、鎌倉は古都としての魅力に少し欠けるように感じていた一方で、きっと世界遺産には登録されるのだろうとも思っていました。

魅力が欠けると思っていた理由は、多くの人の意見と同じで都市化です。登録されるだろうと思っていた理由は、そうは言っても自分が知らないだけで800年前の古都の貴重な資料はあるのだろうとの思いからでした。

鎌倉の登録予定だった資産は、点在するお寺等、周囲の山にある切り通し、日本最古の港で、それらが総体として「武家の古都・鎌倉」の価値を示しているとしていました。しかし諮問機関のイコモスからの勧告の内容は、「証明する実態が伴わない」「都市化の影響は無視できない」という内容だったようです。

やっぱりと思う反面、証明する実態が無い事にがっかりしました。

確かに、鎌倉幕府の跡地の位置は、市民と言えども誰もが知っている事ではありませんし、点在するお寺巡りをしても、それらを結ぶ道には現代の住宅街や商店街が殆どで、当時の様子を伺い知る事はできません。

どうして、この様な街になっていったのでしょうか。

鎌倉時代、武士政治の中心として鎌倉は栄えますが、室町時代になると幕府は京都へ移り鎌倉の寺や神社は荒廃します。その後、江戸幕府によって復興再建がされますが、明治維新後は神仏分離令の廃仏毀釈によって鶴岡八幡宮も取り壊され再び荒廃します。更に、1889年に日本海軍の横須賀基地との連絡ようにと、半ば強引に横須賀線が開通されます。この横須賀線は今でもそうですが、円覚寺の境内を通り抜け、鶴岡八幡宮の参道の若宮大路をも横切ります。戦争が終わると、横須賀線によって便利になって海と山に囲まれた鎌倉での大規模住宅地の開発が始まります。次第に開発は、鶴岡八幡宮のすぐ裏手まで押し迫り、文化人と市民団体による反対運動をきっかけに古都保存法が整備されるようになります。

この高度経済成長期の一連を「昭和の鎌倉攻め」と呼び、法整備が出来たのが1966年頃の事です。

実は、この一連の騒動の間に、山間部の住宅地開発とは別に、法が整備される前の滑り込みで幕府や武士の邸宅の跡地に大きな建物が建てられてしまいました。その代表的な建物が現在の鎌倉市役所です。

元々、石の文化、貴族社会の欧米に、木の文化、武士の政治が伝わり憎いとされていましたが、イコモスの評価では、武士の古都は世界的に珍しいとの事だそうです。やっぱり問題は保存状態なのだと思うと登録への道のりは相当険しい様に感じます。

地図で見て頂くと解りますが、鶴岡八幡宮と海を真っすぐに結ぶ若宮大路という参道があります。海の方から鶴岡八幡宮に向かって歩くと、丘の上の一の鳥居のみが堂々と立って見えます。一の鳥居に到着すると今度は鶴岡八幡宮までの参道が眼下に広がる。はずだったのだろうと思いますが、現在は、歩道橋やら横須賀線のガードが横切り、神性さが半減してしまっています。

景色や建物の外観は、皆の共有財産という事をもう一度整理して考えたいと思います。

設計:久保歩美・田中伸二 松匠創美の 「家づくりの考え方

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【3】 家づくりのことば

私(野上)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今の言葉は何だろう?」と思う建築用語がたくさんあります。なんとなく聞き覚えのある言葉や初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

○ 折戸

今住んでいる家(マンション)のお風呂の戸は2枚戸になっていて、脱衣室から風呂場に向けて戸と戸の間を押すようにして開きます。すると中心を丁番でつないだ2枚が折り重なるようにして納まります。片開き戸のように左右どちらかの軸にスライドしながら納まるのですが、開口部の半分の幅で戸が納まるので、風呂場など狭い空間でも、障害なく開け閉めできるのでこの戸を設ける事が多いそうです。閉める時は持ち手を手前側に引くと閉まります。この戸を「折戸」と言います。

風呂場の他にも部屋のクローゼットに折戸を使う事がありますが、奥側(内側)に向かって押し開く動作と違って、クローゼットの場合は手前側に引きながら開くそうです。 これは両開き戸と同じ理由で、物が納まっていたら当たってしまうので開く事が出来ないからだそうです。「では、風呂場だとどうして奥側(内側)なのかわかる?」と聞かれたのですが・・・答えは「戸に着いた水滴が脱衣室側に落ちないように考えられているからだそうです。

家や建物では無いのですが、バスの前側の扉もこの折戸が使われていると思います。開く方向は外側だと、何かの拍子で自転車やバイク・通行人に当る危険性があるので、内側に開くようになっていて、片開きだと動作スペースを内側に確保するのが難しいので、折戸にすることで広い間口幅でも半分のスペースで、難なく開け閉めできる事が今回の事でわかりました。

○ 折戸 = 戸と戸を丁番で連結し、開けたときに折れるようにした戸。

(→折りたたみ戸 2枚以上の戸を丁番で連結して一体とし、開けたときに折たためるようになった戸。)

(建築学用語辞典 岩波書店)

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☆お付き合いいただきまして ありがとうございます☆

出会い・つながる・木の住まい 有限会社 松匠創美

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