山はまだ、桜の絨毯がきれいです。
今から少し前のまだ寒い頃のことです。
地下鉄日比谷線の神谷町駅を降りて、
飯倉の交差点へ向かって歩いていました。
すると前方に、何やら異様なエネルギーを発する、
黒い塊が見えて来ました。
段々と近づくに従って、どうやらそれが、
間違いなく建築物であることが判明します。
それは白井晟一さんが設計されたノアビル(1974年)でした。
白井晟一さんはこの業界で、好きな建築家に
名前をあげる方がとても多い建築家です。
初めて、実物を拝見しました。
建物の足元に立ってみました所、
正直、この建物の中へ足を踏み入れたいとは思えませんでした。
入ったら2度と出て来られないような恐怖心に襲われます。
テナント募集と看板が出ていましたが、理解できる気がしました。
ただここまで、圧倒的な威圧感を発している建物は
他にはそうないような気がしますので、
この建物に相応しい用途が見つかれば良いのにと思うのでした。