改修工事を行う場合、築10年から20年くらいの建物と
築30年以上40年くらいの建物とでは、大きく違います。
現在工事を行っている建物は、築40年、
少し前でしたら確実に建て替えになっていたと思われます。
しかし、最近ではこうした築30年を超える建物も
手を入れ住み続ける動きがみられるようになっています。
当時の日本の住宅は一般的に、1階の南面に
大きな掃出し窓が沢山設けられていましたので、
南面に耐力壁が全くない建物も多くあります。
今回のこの建物も例外ではありません。
そのため、この面だけは一度壁を解体した上で、
新しく耐力壁を造ることにしました。
壊してみると、これも改修工事では良くある
部材の劣化が視られました。
交換の必要があるかその劣化の程度を探ります。
また、築40年も経っている建物の場合には、
ほぼすべての建物に歪みが視られます。
2階の床では、サッシの右と左で1cm近く違っています。
今回はサッシを交換する事になっていますので、
どこに合わせて窓を取付けるか検討をしています。
壁にも歪みが出ていますので、下地の胴縁に
パッキンを咬ませて壁のゆがみを矯正し、
平らな壁に仕上がるように手を入れています。
この建物は、今回中古で購入されたものですが、
購入を検討中からお声を掛けて頂き、
事前に私共で調査した上、購入に至ったという経緯があり、
少しでも安心して寛げる建物になりますよう、
工事を進めていきたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。