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■ 第229号 ■ 家づくり雑記帖 「木造住宅の寿命」

□・・───────────────2021年11月23日

木の家を知る・建てる・暮らす (家づくり雑記帖)

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葉山・逗子・鎌倉を中心に無垢の木と自然素材で注文住宅とリフォームをしてきた工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。

近頃、木造住宅の対用年数や寿命に関する記事を目にすることが多かったので、今日は「木造住宅の寿命」について書いて見たいと思います。

検索サイトで、「木造住宅 対用年数」と検索すると、22年と書かれた記事が上位にずらりと出てきます。この「耐用年数」とは、国税庁の減価償却に使われる言葉で正確には「法定耐用年数」です。これは新築してから年々建物の価値が減少し、耐用年数に達すると価値がなくなるという考え方です。

この「耐用年数22年」は、税制上の価値と、その影響を受けて、建物を売却する時の不動産としての評価から来るもので、実際にその家が住むに耐えない、取り壊しもやむを得ないという意味とは違います。

例えば早稲田大学の名誉教授である小松幸夫教授の10年前の講演では、全国調査の結果、木造の専用住宅の平均寿命は、53.86年で、RC造共同住宅の45.17年を上回り、RC造専用住宅の56.76年と大きく変わらない結果だったことを発表しています。また、木造住宅の推定寿命では65年という見方もしています。

また、国土交通省の公表している勉強会資料でも、築30年以上の木造住宅の売買が年々増している事を調査報告として公表していますし、民間調査の記事でも、木造住宅の寿命は50年という意識調査結果が出ています。

では、これからの新築木造住宅はどうなって行くのでしょうか。
フラット35の想定年数が50年~60年です。劣化対策等級3の住宅で75年、長期優良住宅で100年の想定です。
実は二酸化炭素排出量の削減の観点から、木造住宅の省エネルギー性能が向上し、年々着工件数が増えていく裏で、長寿命化も増えるように着々と準備をしているのです。

かつてのスクラップアンドビルドから脱却し、優良な住宅のストックを増やし、戸建て住宅を従来の建て替える社会から第二世代、第三世代へと住み継いだり、住み替えたりしやすくする社会を目指しているのです。
長期利用ができる良質な住宅を増やし、適切に維持保全を推し進め、中古物件としての適切な評価、その価値を購入者が解りやすく明確にできるような仕組み作りを進めているのです。
ハウスメーカー10社も「優良ストック住宅推進協議会」を設立し取り組んでいますので、今後、中古物件市場でも、長寿命で良質な住宅の関心が高まることは間違いと思っています。

松匠創美では、住み継ぐ家づくりとして、耐震性能や省エネルギー性能、自然素材、家族が繋がる間取りを大切にしてきました。それは、そこに暮すご家族が安心して日々をおくり、次に住む人が壊すのには惜しい、勿体ないと思って頂けるような愛される家づくりをさせて頂きたいという思いからです。

☆最後までお付き合いいただきまして ありがとうございます☆

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