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葉山・逗子・鎌倉を中心に無垢の木で注文住宅を建てている工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。

今回の家づくり雑記帖は、松匠創美の建てた家「施工事例-ハナちゃんの家」のご紹介です。準防火地域に、3階建て住宅でありながら無垢の柱や梁を現した家が完成しました。

クライアントが松匠創美を知って下さったのは、ラブラドールレトリバーのハナちゃんのお散歩の通り道に、松匠創美の工事現場があった事でした。工事中に声を掛けて下さり、現場を見学して頂いて、一緒に家づくりさせて頂くことになりました。
クライアントの家族構成は、ご夫婦とハナちゃんです。
敷地は商店街のある道から少し入った海近な場所で、形状は台形をしています。西側に道路、南側には通路、東側の隣地は1.4M高くなっていまして、ご依頼いただいた時は、古家を解体した後でした。

クライアントからのご要望は、ハナちゃんが暮らしやすい家で、1階を趣味の階、2階に個室、3階に天井の高いリビングを設けたいとの事でした。
ご要望は多くないのですが法律上の制限が多い敷地で、東西南北それぞれの方向に対して後退距離を保たなければならなく、一方で最大限近づけないとご要望の部屋の広さを確保できない状況でもありました。更に、準防火地域の3階建ての木造住宅は、一般的には室内で柱や梁を見せる事ができません。そこで、「政令で定める技術的基準に適合する建築物」とする事で、柱や梁を見せる計画として進める事にしました。ところが、この技術的基準に適合させて確認申請する事が、ほとんど例がないとの事で、審査の際も通常よりやり取りに時間が掛かる事となってしまいました。
こうして、できた「ハナちゃんの家」は、道路に面した正面に、シャッターで開け閉めする趣味の部屋が設けられています。イカ釣りがご趣味のご主人の道具置場とイカを捌く場所で、散歩から帰って来たハナちゃんの足ふきやハナちゃんのタオルを洗う場所にもなっています。一方、玄関から建物に入りましても、広い土間空間があり、こちらも収納兼ハナちゃんが「ひんやり」した床でお留守番する場所になっています。
玄関ホールの奥には、洗面脱衣室と浴室があります。洗面脱衣室は、ハナちゃんが直接外から出入りできるようにとドアを設けました。
2階は個室が2つ、主寝室と予備室です。階高を低く抑えていますが、梁を見せる事が出来る設計なので、天井の高さは保たれています。
3階に上がると、高い勾配天井の空間です。2階の階高さを押さえる事で実現できました。無垢の柱や梁も現しになっています。造り付けの家具や建具が後に飴色に変わってくると更に木の家の雰囲気が増して来ると思います。
3階から更に上に上がる階段も有ります。イカ釣りが趣味のご主人が海の様子をチェックする物見塔としての場所ですが、家としては、煙突効果で家全体の空気の入れ替えをする機能と、自然の光を2階のホールまで届かせるための機能があります。

元々、平屋育ちのハナちゃんは階段が苦手でしたので、新しい家の階段はクライアントと並んで上り下りできるようにと巾を広く計画していました。実際は、ハナちゃんが3階まで上がってくれるか心配していましたが、やはりご主人様と一緒が良いらしく、引っ越したその日から自分で上り下りしてくれたとの事で一安心しました。

設計:久保歩美・田中伸二
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今朝、NHKの番組でお掃除の特集をしておりました。気が付けば今年のメルマガも今回を入れて残り2回。今日は年末に向けて「水廻りのお掃除」について書いてみたいと思います。

住宅に設置されたキッチンや便器等にはメーカーが用意した説明書があります。説明書には、使い方や故障かなって思った時の事以外にも、掃除やお手入れ方法が記載されておりまして、今日は、各メーカーさんのお手入れ方法の中から、いくつかをご紹介したいと思います。

水廻りのお掃除の事でメーカーさんが共通して書いているのが、洗剤を使う場合は中性洗剤が基本で、研磨剤は傷が付くのでNG。また、素材にあった道具を使用するという事です。これらを前提に、先ずは便器のお手入れ方法から書きたいと思います。

便器は、一般には陶器で出来ていています。一方ロータンクは陶器又はプラスティック。便座やフタ、ウォシュレットとその機能部もプラスティックです。プラスティックの便座やフタは意外にも簡単に分解できるので外して掃除して下さい。便器はブラシでゴシゴシ洗い、プラスティックの部分は固く絞った雑巾で掃除します。乾いた布で拭くと、傷が付いたり静電気が発生して掃除しても直ぐに汚れが付着してしまいます。
ロータンクの水栓の汚れが目立っていたら、水が流れて行く穴を塞いで、歯磨き粉で擦り、水で流さず拭き取ります。ロータンクの中に歯磨き粉類が流れて行くと故障の原因になるそうです。

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洗面台廻りのお手入れで、綺麗になると気持ちいいのがミラーです。
キッチンペーパーを鏡に当てがい、洗剤等を染み込ませてから新聞紙等で拭くと綺麗になるそうです。TOTOのWEBページでは、人工大理石のカウンターに付着した油汚れにはエチルアルコールが良いと書いてありました。要はエタノールの事らしく薬局でも購入できるそうです。

浴室のお掃除でご紹介したいのがタカラスタンダードの浴槽の汚れ落としです。水位の所に出来る青い変色は、水道水と脂肪酸が反応して付くもので、中性洗剤で落ちない場合は食用酢で汚れを落とすそうです。また、浴槽の底の茶色いシミは、付着したサビが原因らしく、スポンジと歯磨き粉で軽く傷が付かないように汚れを落とすのが良いそうです。

キッチンは、年末の大掃除で頑張りたい部分です。
レンジフードは、取り外し可能な部分を分解して掃除します。油汚れが付着して分解できない時は、程よく温めると外せるようになります。コンロのゴトクの掃除では竹ひごが便利です。細かい隙間やガスが出る穴に溜まった焦げカスを竹ひごで穿り出して下さい。また、40度程のお湯に汚れがひどい面を下にして浸け置きしてから掃除すると汚れが取れやすくなります。

水廻りのお手入れで、どのメーカーさんも書いている事が、「汚れたらサっと拭く」という事です。そもそも水に強い材料で作られた水廻りの衛生器具ですが、溜まった汚れ、付いた汚れは頑固です。本当に耳が痛くなる話ですが、「汚れたらサっと拭く」以上に綺麗に保つ方法は無いらしく、洗剤を使わずエコでお金も時間もかからない掃除方法だそうです。

掃除を行う際は、メーカーや製品の製造年代によって取扱いが異なりますので、製品の説明書を確認してみて下さい。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方」

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今日は、「耐力壁ジャパンカップ」についてです。久保のブログでも毎年ご紹介させて頂いている通り、年に1回開催され、松匠創美では大会を観戦に行くのが行事化しています。

耐力壁とは、地震や風によって建築に加えられる横向きの力(水平力)に対して抵抗する壁の事です。木造住宅においても、この耐力壁がバランス良く配置されています。その耐力壁の日本一を競う大会が耐力壁ジャパンカップです。

大会は、実物大の木造耐力壁を組み立て、足元を固定した状態でどちらか一方の壁が破壊するまで、桁を互いに引き合わせて対戦するトーナメント戦です。

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最後まで勝ち進んだ耐力壁には「トーナメント優勝杯」が贈られ、また、コストパフォーマンスを示す評点が最も高い耐力壁には、ジャパンカップ優勝杯が贈られます。
ジャパンカップ優勝杯を手にする為には、耐力壁の組み立てが容易で、解体作業では短時間で分別でき、材料費が押さえられ、柳の枝のように粘り強く破壊しない壁である事が重要です。

見どころは、その年年によって違うレギュレーションの中で、チーム毎の拘りと、アイディアの結晶が、ぶつかり合う(実際は引っ張り合う)実物大耐力壁の破壊実験の結果予測です。その予測が当たっても、外れても面白いのです。

例えば、色々な拘りをあげて行きますと、伝統工法の貫材をつかう。戦後から普及している斜材も使う。現代的な合板を使う等や、固定方法では、伝統的な込み栓、クサビのみで勝負する。現代的なビスや金物を駆使する。等もあります。木材に於いても、国産材のみか、海外の固い木を用いるか、工場の加工材、DIYでも調達できる材にする等があり、各チームが、どこまで自分たちのコンセプトに拘るか、どこまで妥協するか試行錯誤しています。そして一番の拘り違いは、トーナメント優勝とジャパンカップのどちらを目指すのかです。トーナメント優勝を果たしやすい固く頑丈な耐力壁は、コストパフォーマンスが落ちてしまい、ジャパンカップを獲得しにくいルールになっているのです。

これだけ、拘りの違いが対戦する大会だけに、参加チームも様々です。
建築業界に多くの人材を輩出している東大、京大、早稲田大、理科大の研究室から専門学校の部活動まで。北は東北、南は四国の大学までも参加した事があります。企業では、埼玉県千葉県の大きなハウスメーカーやビスメーカー。過去の参加チームには、木場の製材協同組合や確認検査機関までも参加した事がありました。
耐力壁ジャパンカップは、プロアマ問わず、考え方の違いも問わず、真に耐力壁の日本一を決める大会なのです。

実は、今年の20回目の大会で一区切りとし、来年からは新しい大会に生まれ変わる予定だそうです。
過去5回トーナメント優勝を果たしたハウスメーカーの研究所の方が、「一区切りだから優勝した耐力壁を会社のイベントで5体展示しようか」という立ち話をしていました。それを聞いた僕は「5対の耐力壁を対戦させて、どの壁が一番か競わせて欲しいです」と伝えたところ、毎年レギュレーションもコンセプトも違うし思い入れもあるから、どれが一番っていうのは決め難いな。との事。
最後の最後まで、奥の深い大会だと感じました。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方」

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