今日は先日見学ツアーに参加して参りました
吉村順三さん設計による
『ハーモニーハウス』のご案内したいと思います。
ハーモニーハウスはアメリカ人音楽教育家の
エロイーズ・カニングハム女史が建てた、
青少年のための音楽ホール兼合宿施設です。
合宿施設には4部屋あり、多い時には各室に
10人程の音楽を学ぶ子供たちが宿泊していたそうです。
部屋には南に面して大きな窓が設けられ、
約1,000坪に及ぶ敷地の樹々が眺められるようになっています。
また、北側に面した高いところへも窓が設けられ、
自然に空気が循環するよう設計されています。
天井も高く、10人で宿泊しても
過ごしやすかったのではないかと想像されます。
音楽ホールでは、
「吉村順三作品ハーモニーハウス建築図面展」が催されていて、
手書きの建築図面が展示されていましたので、
実際に出来上がった建物と比較することが出来、
大変興味深く、あっという間に時間が過ぎて行きました。
ひとつ嬉しかったことが、次の写真の景色にあります。
実はこの写真、屋根の上を写したものです。
ただ、これは緑化を狙って設計されたものではなく、
吸音のために屋根の上に敷き詰めた軽石に
自然と堆積したものが自生しているのだそうです。
松匠創美の屋根は植物を自生させようと思い、
同じ方法で、軽石を敷き詰めたのですが、
屋根の勾配がきつすぎた為に、
思うように緑化が広がりませんでした。
勾配が鈍ければこのように自然に緑化されることが分かり、
方向が間違っていたわけではないようで、嬉しくなりました。
次回は、旧カニングハム別荘のご案内をしたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。