以前ご自宅の新築をさせいただいたクライアントさんから
昨年末、ご実家を相続したので、その耐震診断をして欲しい
とのご依頼を受けました。
そこで耐震診断を行いましたところ
診断結果はかなり深刻なもので「倒壊の恐れあり」でした。
そのため早速、耐震補強計画を立て、予算組みをして、
今日は天井の一部を解体して、詳細の確認をいたしました。
新耐震以降の建物とはいえ、阪神淡路の大震災以前の建物、
まだまだ、おおらかな時代だったのでしょう、
火打ち梁(写真の1本だけ斜めに入っている材)には、
一か所としてボルトが留められていません。
柱と梁にカスガイ金物も打たれていなければ、
筋違いにも、筋違い用の金物は取り付けられていませんでした。
設計上、既に「倒壊の恐れあり」の建物で、
更には、最低限の施工もされていないという
状況を目の当たりにして、
これまで何事もなく、良かったと思うしかありません。
この建物一部店舗のため、時間を余りかけられないのですが、
来週から、本工事に入ります。
知恵を絞って、耐震性を向上させ、
安心して暮らせるように、努力をしたいと思います。