松匠創美のメールマガジン「木の家を知る・建てる・暮らす」

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■ 第43号 ■

■□・・────────────────2011年03月30日

木の家を知る・建てる・暮らす

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□ 目次

【1】こんな感じに過ごしています「ひと呼吸」

【2】「リビングとダイニングが出会えた家」

【3】家づくりのことば 「ライトウェル」

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□こんな感じに過ごしてます・・・

こんにちは 田村です。

地震発生日から2週間 揺れはありましたが被害がなかった葉山でも 品不足やガソリン不足が続いて 町全体が“そわそわ”しています。

テレビや新聞に映し出される 被災地の現状を知れば知るほど ささいな事でパニックを起こしたり ふさぎ込んだりしては駄目だと思っているのですが 日に日に伝えられる不安や悲しみに押し潰されそうになります。

私の友人は岩手県出身で 実家から新鮮な海産物を送ってもらうと 仲間たちにご馳走をしてくれていました。
生の毛ガニやアワビなど日常的に食べていたと聞いて いい所だなぁ~といつも感謝していました。

その実家が被害に遭われたと聞きました。幸い ご家族は無事だったということで 安心しましたが 今後を思うとあまりにも辛すぎます。

その一方で 原子力発電所の事故を機に 西へ向かう人たちの話も身近なところから入ってきました。
それぞれが個々に理由があってのことですが それほど日本の状況は深刻になってしまったのかと また違う意味でのショックを受けました。

沈みがちな気分の朝 「ホーホケキョ♪」と ウグイスが鳴く声が聞こえてきました。
この日はクライアントとの打合せがあり 帰り際に外までお見送りをすると奥さまが 「あっ つくしがいっぱい。」と声をあげました。

事務所の隣りは畑になっていて そこに数えきれないほどのつくしがいつの間にか生えていて 驚きながらも 「炒めて食べると美味しいですよね。」と言うと 「私も大好きですよ。」と 2人でニコニコ笑顔になっていました。

20110326 tukushi 003

ちょっとずつですが 春は来ているんですね。

まずはひと呼吸して気持ちを落ち着けて 色々なことに振り回されず 自分のペースで進んで行こうと思います。

20110326 tukushi 004

良く見ると 笠が開いちゃってます・・何日も前から生えてたのね。

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こんにちは、設計の田中です。

あっと言う間に3月も終わりです。今年も早いもので1年の1/4が過ぎ去ろうとしています。
そこで、新しい年度を迎えてしまう前に、今日は1月中に完成したリフォームを1件ご紹介したいと思います。

「リビングとダイニングが出会えた家」

お客さんがリフォームを考えていた時、お友達から「うちでリフォームを頼んだ会社でどう?」とお勧めされていたそうです。
また、行きつけのお店の店員さんからも、一社、勧められていた会社があったそうでした。
どちらかに頼もうと考えていたとき、よくよく調べてみたところ、別々に勧められた会社が同じ松匠創美だと判明し「それなら話が早い」と連絡をしてきて下さいました。

お客さんの家族構成は、ご夫婦と息子さん。それに、新米家族として1年前にゴールデンレトリバーが加わりました。
今回は、新米犬との新しい生活に合わせてのリフォームをとお考えでした。

具体的なご要望としては、

□ LDKを分断するように配置された畳室の撤去。
□ 合わせてキッチンセットの入替え。
□ ロフトスペースの拡張。

の3点でした。

小上がりになった和室を角にL字型に配置されたキッチン・ダイニング・畳室・リビングは、部屋の繋がりが分断されてしまう点が不便そうに感じられました。
キッチンに行く度に家族や客人との会話が途切れてしまうのが奥様の悩みでした。
また、新米犬のゲージがリビングにど~んとありましたので、リビングの何分の1かは、新米犬に占領されていました。
既存のロフトにあがる梯子は、リビングのドアのまん前に掛かるようになっていて、スペースも2帖程度しかなく機能が十分に発揮されていませんでした。

さっそく新築時の図面をお借りし、構造の検討させていただくと、畳室の間仕切り壁をなくすことが可能と判断できました。
そこで、キッチンもアイランド型にオリジナルで製作し、吊戸棚までもなくし、広い1室の部屋を造ることにしました。
これで、新米君のゲージをどこに置いても部屋が窮屈じゃありませんし、寂しくもありません。

また、床の仕上げも、これまでのカラーフロアを剥し、思い切って全面を無垢のフローリングに貼替させて頂きました。
裸足で過ごすことが多いご家族にも大変喜んでいただきました。ちょっとしたボール投げなら出来そうです。

ロフトは、法的に検証の上、5.0帖増やし、天井の高いリビングに面してオープンになるように計画をしました。
梯子は無垢の杉材のものに作り替え、配置も生活動線と重ならないように常設できるように考え、日常的にロフトへあがり易くしました。

お引渡しの日、奥様が「うちって、こんなに広かったんだ~」と言って下さったのが、とても印象に残っています。
ロフトは、ご主人がご自分で仕上げる部分が少々残ってますので、完成した頃またお伺いできる日がとても楽しみです。

久保のブログでもご紹介しています。

ビフォー&アフター1

ビフォー&アフター2

ビフォー&アフター3

ビフォー&アフター4

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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□家づくりのことば・・

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などを ここで少し紹介したいとおもいます。

○ライトウェル

松匠創美のウェブサイトに「建てた家」というコーナーがあります。

昨年の暮れに新築されたお家の紹介文に「ライトウェル」という言葉を見つけました。その隣に(光壺)と添えられています。

ライトウェルという軽やかな響きに対し 光壺という謎めいた言葉に 興味が湧きました。

【~階段は、1階からロフトまで通じていて、ロフトの高窓から1階まで光を届けてくれるライトウェル(光壷)の役割をしています。~】
光が降りそそぐ階段室のある家 より)

文面から読み取ると お家の中に太陽光を採り入れる方法の事のようなのですが・・。

久保に聞く前に 建築学用語辞典(岩波書店)を めくってみますと 【ライトウェル=光庭】とだけ書かれていました・・。今度は ネットで調べてみると 【光の井戸】となりました。

どれもなんとなく 曖昧すぎてわかりません。

久保に聞いてみましたら 図解入りで教えてくれました。

外壁の窓だけでは十分に光が採りこめない時に 建物内部に中庭や吹き抜けを造り内側に光を採り入れることを ライトウェルと言うのだそうです。

はじめてこちらのお家を拝見した時に お隣りとの距離が近い割には部屋全体がとても明るいので とても驚いた事を思い出しました。

どんな条件でも 工夫をすれば住みよいお家になるのだと 改めて感じることができました。

○ライトウェル (直訳:光井戸)採光のためにつくられる中庭のこと。
建物に吹抜けのスペースをつくり、間取りの関係で
自然光をとりにくい場所でも、採光や通風が効果的
におこなうことができる。

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■ 第42号 ■

■□・・――――――――――――――――2011年03月016日

木の家を知る・建てる・暮らす

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□ こんな感じに過ごしてます・・・

こんにちは 田村です。

東北関東大震災の地震そして津波により 大切な人や家族 ご自宅をなくされた方々に 心よりお悔やみを申し上げます。

そして被災地で救助活動をされている方々 厳しい状況の中大変だと思います 怪我などをされないよう頑張って欲しいと願っています。

あの日 事務所のある葉山も 横揺れがありました。

久保が設計し松田が建てた事務所なので 信頼していましたが 今までに経験したことのないような長い時間の揺れに対して 本当に怖い思いをしました。

ですが久保のブログにも書いてあるように おかげ様で物が倒れることもなく 皆無事でしたので ご安心ください。

葉山も海と山に囲まれた場所です。海岸に近い所に住んでいる人の話によると ちょうど引き潮の時間だったそうで 津波の被害はありませんでしたが 水があんなに引いていくのは はじめての経験だと言う事でした。

まだまだ 余震や電力不足による計画停電など 不安や不便な日が続くと思いますが 当り前だと思っていた生活が当り前ではなかったということを受け止めて これからは生活していかなくてはいけないと思いました。

被災された方々が 一日でも早く普段の生活に戻れることを願うばかりです。

一色海岸111 011

* 一色海岸 右手の白壁の奥が御用邸です。

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地震で思い出すこと、感じたこと。

こんには、設計の田中です。

先日の地震。大変な被害になってます。
今回知ったことですが、宮城県民の防災意識は全国でも高い水準にあるそうです。
僕は、そんな仙台で小、中学校時代を過ごしてきました。

今回は、仙台の友達の安否を気にしつつ、思い出した当時教わったことや、今回の地震で感じたことを書いてみたいと思います。

僕が横浜から仙台に引っ越したのは、1979年の秋でした。
その一年前の1978年6月12日に前回の宮城県沖地震が起きてます。
因みに、宮城県沖地震は、過去に約30年~40年くらいの周期で発生しているようです。

僕が引っ越した頃の街は、子供の目には既にきれいに整備され、地震の傷跡を感じられるところはありませんでしたが、「地震がきたら、ブロック塀の近くにいてはいけない!」「小さいぐらぐらの後に、ドカンっと大きいのが来ることもあるから、揺れが収まっても安心してはいけない!」「家の中にいたら、窓を開け、火の元を消して(※1)外に非難すること」

などなど、親や地震を体験した人たちからは、日ごろから注意を促され、6月12日の、県民防災の日には、校長先生やTVから、地震の怖さや取るべき行動を聞かされていました。

と言うのも・・・

○都市型大地震が日本で初だったこと

○犠牲者の半数以上がブロック塀の下敷きになったこと(※2)

○第一波の揺れが震度2で、その数分後の第二波が震度5の揺れであったこと

などの経験があったからでした。

(※1 現在は安全装置が働くので逃げることが最優先です)     (※2 この経験から今ではブロック塀には鉄筋を入れるように法律が改正されました)

1981年になると、この都市型大地震と1971年の伊勢湾台風の経験から建築基準法が大きく改正されます。

この改正された基準のことを「新耐震基準」と呼びます。

新耐震基準では、木造であろうと、鉄骨造や鉄筋コンクリート造であろうと、地震、その他の外力に対して安全であるように決められています。しかし、地震、強風、雪に対しては考慮されていても、津波に対してまでは考慮されてはいないようです。

それもそのはずでした。

どんな構造でも津波の前では成す総べがないのは今回の津波の映像で一目瞭然です。
それに、予想される津波の大きさで、迫る危険を軽んじてもいけないことも判りました。

例えば、松匠創美の近くの森戸川の場合では、50センチの津波が到達予想されていましたが、実際は1mを超える津波が到達したそうです。
この話を聞いて、津波の前で出来る行動は高台に逃げるだけだと、改めて感じてしまいました。

また、津波に備えて設置された葉山小学校の避難所も見てきました。

避難所では、各家族がお互いに安否を気遣いながら、騒然としていました。大学や企業の施設がある葉山では、今回の様に春休みだと避難所の規模が小さく、もっと大きな被害の時は収まりきらないことも推測されます。

最低限の防災グッズは机の下に入れて直ぐに持って逃げ出せるようにすべきかと、久保と一緒に考えているところです。

松匠創美では、今後も地震について考え、家族や人々との「つながり」、住みよい「いえ」と住みよい「まち」についても考えて行きたいと思っています。

設計:久保歩美・田中伸二

松匠創美の「家づくりの考え方

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□家づくりのことば・・

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

○ きりよけ

「きりよけ」と設計の2人が話している時 大工道具のひとつなのか 木の種類なのか・・考えました。
“きり”を錐か桐だと思った訳です・・。

話の前後を聞いていれば なんとなく想像がつくものもありますが 私の場合 とんでもない思い違いをするので今回も聞いてみました。

正解 きりとは“霧”のことで 霧を除ける と言うこと。
窓などの出入り口の上に 雨が入り込まないようにと 取りつけたひさしのことを呼ぶそうです。

私があまりピンとしていない様子をみて 久保に 最近の家では付けていないトコロも多いけれど 田村さんの家なら付いてるんじゃないかな?と 言われましたので 帰り道に建ち並んでいる家々を眺めてみると 確かに デザイン上でなのか付いていないお家や どの窓にも必ず付いているようなお家がありました。

我が家にも それらしきものが。

こうして見ると 建物の形だけではなく 細かい仕様なども家それぞれで面白いなぁ と 朝は必死に自転車を漕いでいるので 家を眺める余裕はありませんが 帰り道は 少し街並みを眺めて帰るようになりました。

○霧除け(kiriyoke)

窓や出入口の上部に 雨仕舞のために取付けた 簡便なひさし霧除け庇(きりよけひさし)とも言う。
「建築学用語辞典 岩波出版」より

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■ 第41号 ■

■□・・――――――――――――――――2011年03月02日

木の家を知る・建てる・暮らす

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□こんな感じに過ごしてます・・・

こんにちは 田村です。

私の母は「ご飯を食べにいかない?」と誘っても「嫌だぁ。」と言う人です。ただし「鰹(かつお)のお蕎麦を食べにいかない?」と誘うと「行こうっ。」と 嬉しそうに返事をします。

外食を好まない母の唯一のお気に入りのお店 蕎麦処「鰹」さんは葉山の住宅街の中にあります。

お蕎麦は「好みが人それぞれ違うなぁ」と思う食べ物なので 紹介するのに少し戸惑いもありますが こちらはお蕎麦が美味しいのはもちろんのことですが 美味しいお魚やお鮨も食べられるんです。

20110207 鰹 001

(真あじのお鮨です菜の花が添えられていました♪)

そもそも 葉山では有名なお鮨屋「魚寅」さんの元女将さんと その娘婿さんが都内のお蕎麦屋さんで修業を積んだ後に 開かれたお店で 開店当時には有名な女優さんから贈られたお花が飾られてあったのを覚えています。

「魚寅」さんは高級なイメージがあって 実は1度も行ったことがなかったので「鰹」さんも敷居が高いのでは?と思っていましたが家族経営なのかアットホームな雰囲気で 私も母もすっかり気に入ってしまいました。

2度目にお邪魔した時には女将さんは もう顔を覚えてくれていて 「お嬢 元気だった?あらっ そのストール洒落てるねぇ~。」と嬉しいことを言ってくれたりします。。
80歳代とお見受けしますが 素敵なお着物姿で 背筋もピンとして明るくとてもお元気です。

先日 また母と2人でお昼を食べに行ったところ 大抵はお蕎麦とお鮨を食べてお腹がいっぱいになってしまうのですが 今回は〆にとデザートを注文してみました。

メニューには「白玉クリームぜんざい」が定番として 用意されているのですが「甘い物はなにがありますか?」と伺うと『「桜のプリン」「お茶のプリン」「苺ゼリー」が今日はあるよ』とのこと。

品数が色々ある事にちょっとビックリしながらも私は「苺のゼリー」を 母は「白玉クリームぜんざい」をお願いしました。

お蕎麦屋さんの洋菓子ってどんなものなのか ワクワクしながら待っていると 鮮やかなピンク色したお皿の上に 真っ赤に熟した苺が入った キラキラ輝く透き通ったゼリーが運ばれてきました。

20110207 鰹 003

とても綺麗な色合いに しばらく私も母も うっっとりしてしまうほどでした。

見た目同様に お味もとても上品で ゼリーにかかっているソースには蕎麦の実がふりかけられていて それが香ばしくアクセントになっていました。

苺のシーズン中 必ずもう一度食べに行かなくちゃ!と思っています。

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こんにちは、設計の田中です。

先日、松匠創美の建てた家の「光が差し込む明るい家」へ2年振りに伺ってきました。
数年経って、無垢の木がどのくらい変化しているのか、新築当時と生活が変わって、今はどんな暮らし方をしているのか。
今日は、そんなことを書いてみようと思います。

「光が差し込む明るい家」は、2004年に竣工した2階建ての住宅です。当初、ご夫婦+子供が二人の家族構成でしたが、現在は、お子さんが
二人とも独立されて、ご夫婦二人で暮らしています。

内部に使用した樹種は、床の仕上げが、ロジポールパインの無垢のフローリングで階段の踏板は、飫肥杉という宮崎県の杉です。階段の手
摺や窓枠等は栂です。

ロジポールパインのフローリングは、柔らかく、白っぽい色味の木ですが、白っぽい木も6年半の間に、経年変化し、徐々に飴色になり始めて
いました。
材の収縮具合は、床暖房が入っていないこともありますが、床目地の隙間に米粒が落ちない程度で、無垢の木としては通常の乾燥収縮でした。

1

階段の踏板の飫肥杉は、赤身のある柔らかい木材です。
元々の色が濃いので、経年変化は目立ちませんが、毎日の使用で艶やかになってきていました。
手摺に使った栂の色味は黄褐色と言われています。
手摺は、素手で触れる部分なので、艶やかになり、飴色っぽくなってきています。

2ご主人も「思ったより、いい色になって来たよね」と喜んでいる様子でした。
完成から6年半ですが、「光が差し込む明るい家」の木は、着々と年代を積み重ねていっていました。

また、子供が将来巣立つ事を想定しての小さめの子供部屋も今回は見させて頂きました。
ひとつは納戸になっていて、もうひとつは、ご主人の趣味のギターの練習部屋へと変わっていました。

3設計の時に想定していた、家族の変化に合わせて変わっていく部屋の使い方を見れたのは、僕にとって、とても嬉しいことでした。

設計:久保歩美・田中伸二

松匠創美の「家づくりの考え方」「建てた家

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□家づくりのことば・・

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

〇根太天井

事務所は 職場でもあり モデルハウスでもあります。
クライアントさんとの打ち合わせの時 松匠創美の家づくりを直ぐに体感していただけるんです。

お家を建てることを検討されているクライアントさんの中には 小さなお子さんを一緒につれていらっしゃる方もいます。

ご両親がお話をされている間 私はお子さんと一緒に2階にあがって遊ぶのですが その時 思った事があります。

どの子も まずは2階に上がるとリビングの回りを踊るように動き回りながら 昨日あった出来事や 好きなアニメのお話を楽しそう
にしてくれます。
しばらくすると 今度は床に座ってみたり寝そべってみたりと とてもリラックスした状態に。
その時は 声には出しませんが「この床きもちいいなぁ~」と顔に出ているようにも思えます。

2階の床は 無垢の杉の木を敷いています。裸足で歩くと解りやすいのですが 寒い冬の日でも柔らかみがあって冷たさを感じません。
元々の木のぬくもりと 1階の床暖房からの温かい空気がほんのりと伝わってきます。

「1階の天井と2階の床の間には距離があるから 熱は伝わらないんじやない?」と思うのですが 事務所では梁の上に張った1枚の板が2階の床と1階の天井を兼ねているので 温かい空気が天井に当って その熱が床にじんわりと残るようです。

そう言った床を「根太天井」と言うそうですが 松匠創美ではよく「敷き天井」と言っています。

板一枚の床(天井)なので温もりの他にも 人の気配が感じることができ 1階で打合せをしているご両親も 上でお子さんが歌を唄っていたり 元気に遊んでいたりするのをうかがえるので安心なのではないかなぁ と思いました。

おやつににと持ってきたお菓子は こっそりと食べられないのが玉に瑕ですけれどもね。

○根太天井(ネダテンジョウ)=踏み天井・敷き天井とも言う。2階床の裏を天井として扱ったもので床板と根太が見える形式の天井。

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