松匠創美のメールマガジン「木の家を知る・建てる・暮らす」

木の家を建てるときに役立つ知識やメリット・デメリット、暮らしてからのメンテナンス。気になる社会情勢の影響や、助かる補助金の情報など。
家づくりを考え始めてから建てて暮らすまでの松匠創美の雑記帳を配信しています。
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■ 第37号 ■

■□・・―――――――――――2010年12月22日

木の家を知る・建てる・暮らす

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□こんな感じに過ごしてます・・・

こんにちは 田村です。

葉山から少し足を延ばすと 逗子・鎌倉や横浜などの観光地へ1時間(以内)ほどで行くことができます。

そして 横須賀もその1つです。

横須賀は 米海軍や日本の海上自衛隊の基地などあるので 色々な人種が行き交っていて どこか異国情緒の雰囲気がある賑やかな街です。

最近私が気に入っているカフェ「月印」さんは そんな横須賀の賑やかな商店街から少し路地に入った アンティークな雑貨に囲まれた ちょっと懐かしいたたずまいのお店です。

元々は久里浜で骨董品店を経営していたfujiさんが お菓子作りが大好きなnanaさんと2人で 2003年5月に始めたそうで お店に入ると いつもnanaさんが笑顔で出迎えてくれます。

nanaさんは「おねえさん 今日は何にしますか?」とオーダーを取りにくるのですが それが「まだまだ私も「おねえさん」で通るんだわ♪」と妙に心がウキウキして 嬉しくなります。

先日お邪魔した時の事 いつものように「おねえさん」と話しかけられたので 私だけに言ってるのかしら??なんて ニヤニヤしていると 入り口から60~70歳と思われるご婦人が入っていらっしゃいました。

「あら おねえさんいらっしゃいませ♪」

・・・あはは よくよく聞いていると 女性のお客さまには「おねえさん」で 男性のお客さまには「おにいさん」と声をかけているのでした。

そうですよねぇ・・と少々落胆はしたものの(笑)私以外のお客さんも そんな親しみやすい接客が好きで このお店に集まってくるんだろうなぁ と思うのでした。

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ヒートショック

こんにちは、設計の田中です。

12月になり、やっと寒くなってきました。

こうなってくると、僕は、寒くてお風呂に入るのも気が進まなくなります。
今日は、お風呂などの室内温度差からくる家庭内事故のお話しです。

家庭内での事故原因の一つにヒートショックがあります。部屋から部屋へ移動した時に、急激な温度変化があると血圧の急上昇や急下降がおこります。
この事が原因で脳梗塞や脳卒中、心筋梗塞を引き起こす危険があり、これをヒートショックとこの業界では読んでいます。

ヒートショックが原因で亡くなる方は、年間1万人を超えると言われ交通事故死よりも多いそうです。
代表的な事故例としては、寝起きのトイレ、裸になる脱衣室とお風呂が挙げられ、高血圧の方や高齢者の方が特に心配で
す。

我が家にも高血圧の高齢者がいるので、住まい手が出来る対策をいくつか挙げてみます。

・局所的な暖房は避ける。
・階段や廊下を利用して家を暖める。
・浴室は暖めてから入る。
・食後すぐの入浴は避ける。
・お湯の温度は40度以下。
・長湯は避ける。
・入浴前は水分を補給をする。
・就寝前は水分を取らない。
・トイレでいきまない。

建築的な対策としては、家の中の温度差を減らすことが一番です。

松匠創美でも、家全体を暖房する事をお勧めしています。

その為、十分な断熱性能と空気が循環しやすい間取りを心がけています。
家全体が暖まると、ヒートショックはおろか、家族も家の中で繋がりやすくなると思っています。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方」

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○方杖

「家を建てる」というお仕事に携わってから 朝夕の通勤で 自転車をこぎながら 葉山の町にはどんなお家が建ち並んで
いるのか気になって眺めていると 最近2階に広々とした
ベランダが付いている 新築のお家が増えていることに気付きました。

夏にはお友達などを集めて バーベキューをして楽しんでいる家族の姿をみかけるのですが ただ そのベランダを支えている柱を見て 沢山人を乗せても大丈夫かなぁ・・と 高い所が苦手な私は すこし心配になりました。

そこで 棟梁の松田に大丈夫かどうか質問してみました。

「ベランダの柱って 隅2~3箇所くらいにひょろっと建ててありますけど 広いベランダの場合 ちょっと不安な気がするんですけど・・あれだけで大丈夫なんですかね?」

すると松田が「柱だけだと 地震などの横揺れが来たときに支えきれなくて倒れちゃうことがあるかもね。」と びっくりな答えが返ってきました。

私が少々うろたえていると「でも ほおづえが付いていれば大丈夫だよ。」と 言うのです。
「?ほおづえ・・って?どんなモノなんですか??」と尋ねると「頬杖だよ。」と腕の肘をまげて 手の甲を頬に付けるジェスチャーをして 教えてくれまた。

テーブルなどに肘を付いて顎を乗せ 顔を支えるあの頬杖です。

「あっ なるほど!」その動きで 説明を聞かなくてもよくわかりました♪

方杖=頬杖 柱と横架材の取合部に斜めに入れる部材。補強材。

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今年1年「木の家を知る・建てる・暮らす」メールマガジンにお付き合いいただきましてありがとうございます。

回数を重ね だいぶ書くことにも慣れてきましたが・・・お役に立てる内容になっているか? きちんと内容が伝わっているかどうか 気になっております。
読んでくださっている皆さまには 本当に感謝です♪

次号は お正月明けまして 1月19日(水曜)に配信いたします。

リラックスタイムに ちょこっと読めるメルマガをこれからもめざしていきますので 来年も宜しくお願いいたします。

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☆お付き合いいただきまして ありがとうございます☆

出会い・つながる・木の住まい
有限会社 松匠創美

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▲身近な写真と共にブログ更新中
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■ 第36号 ■

■□・・―――――――――――――――2010年12月08日

木の家を知る・建てる・暮らす

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□こんな感じに過ごしてます・・・

こんにちは 田村です。

今年ももう1カ月を切り だいぶ朝夕は冷え込むようになりました。
そして日が沈む時間も早くなりましたので 5時半に事務所を上がる頃には 葉山は真夜中なんじゃないか!と思うほどの暗さです(笑)

私はそんな暗くて寒い夜もいいなぁと思うことがあります。

なぜなら 自転車に乗って家に帰る途中 建ち並ぶたくさんのお家から漏れてくる明りが 空気が冷たい分温かく感じられたり 光の色合いも各家々で違ったりと その家庭の生活感というか個性が出ている様で とても面白いな と感じることができるからです。

そんな時に どうして色合いの違いまでわかるようになったのか よくよく見てみると 窓にカーテンなどをかけて無いお家が増えたんだと気づきました。

中が丸見えで恥ずかしくないの?なんて思いますが 皆さんとても綺麗にお部屋を片付けていらっしゃるので 大丈夫そうです。

でも カーテンをしてないと寒いんじゃないかなぁ??・と 私の部屋の窓を思い出して心配になりました。

しかしその心配は松匠創美で仕事していて 解決することができました。

事務所1階の窓には カーテンが付いていません。夜になると 外から中が見えちゃいますが 毎日お掃除していますので恥ずかしことはありません(笑)
そして寒さといえば あまり気になりません。それは 窓に断熱性のある複層ガラスを使っているからなんです。

一軒一軒確認した訳ではないので 全てがそうとは断言できないのですが・・複層ガラスを使っているので カーテンなどして 熱が逃げないようにする必要が少なくなってきたお家が増えたんじゃないかと 暗くて寒い夜のこの時期だから ガラスの性能がよくわかったように思います。

勉強になります。暗くて寒い夜よ ありがとう。

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棟梁松田作の看板。夜になると明かりがもれて綺麗です。

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こんにちは、設計の田中です。

先日の土曜日に、湘南邸宅文化ネットワーク協議会が主催する まち歩き(逗子)とシンポジウム に参加して来ましたので
今日はその報告をしたいと思います。

湘南邸宅文化ネットワーク協議会は、歴史的な住宅や別荘を文化として残していく為に研究協議している団体です。
一般公開のシンポジウムは2003年に第1回藤沢大会が開催されてから、ほぼ1年に1回行われ、今回の逗子大会で、第9回目になるそうです。

「まち歩き」は、朝10時半に逗子市役所前に集合し、逗子の海岸近くのまち並みを見学しました。とても人気があるらしく、30人定員予定でしたが、50人集まりました。

50人で行列をつくり、昔の邸宅の石垣や、かつての松林の気配を感じながら、江戸に通じていた道を歩き、今回のメインとなっている文化財に登録されている幾つかの邸宅を見て廻りました。

中でも、文化財でありながら現在も日々の暮らしに利用されているお宅に上がらせて頂いたのは貴重な体験でした。小さなリフォームを重ねながら、かつての雰囲気を壊す事無く大切に使われている様子は、とても愛情を感じましたし、気になるほど寒く無いものでした。

まち歩きの後、14時からは「シンポジウム」です。
ここでは「登録文化財制度の現在と今後」について話し合われました。

パネラーは、文化財に登録されている住宅に住んでいる方、同じく登録されている料亭を経営されている方、文化財を観光用として運営しているNPOや
行政が参加され、文化財登録や保存、活用していくに当たってのカベについて議論されていました。

コチラでも、文化財に暮らしている方が、家の形は、暮らしの形を現わしている。日本人の暮らしならではのものです。
エコロジーで低炭素な暮らしは、決して昔の暮らしに戻るコトではないんです。
と言われていたことが印象に残っています。

松匠創美では、新築の住宅も魅力的な「まちなみ」の一部になれるものが良いのではないかと考えています。そして、長い年月を経た後、暮らす人にも、まちの人々にも取り壊すのが惜しいと愛される住宅を設計したいとも考えています。

今回参加して、愛される住宅は、暮らしと深く関わっていくコトが大事なんだと再認識しました。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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□家づくりのことば・・

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

〇ゾロ

「ゾロ」と聞いてぱっと思い浮かぶのは映画の「怪傑ゾロ・・マスク・オブ・ゾロ」または 漫画ワンピースに出てくる「ロロノア・ゾロ」の方が今時ですか?

スペイン語では「オスのキツネ」のことを言うそうですが、建築用語にも「ゾロ」がいるんです・・じゃなくて あります。

月曜朝のミーティングで「そこはゾロで・・」と言う会話を聞いた時にはその意味が知りたくて ノートの隅にメモをしました。

ミーティング後に さっそく聞いてみると「ゾロって言うのは 平らに揃っているという意味だよ。」という答えが返ってきました。

私の感覚だと カタカナよりひらがなで「ぞろ」と書いた方が 何故だか「あぁ~なるほど。」と納得してしまうような気がするのは「ぞろ目」と言う語源が由来だと教えてもらったからでしょうか?

「ゾロ」の他にも「ツライチ」と言ったりするそうで 漢字では「面一」と書くので「ツラ」と言っても現場では通じるんだそうです。

〇ぞろ 建具などの仕上げ方法で、2つの部材が段差のない表面が揃った納まり方。

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■ 第35号 ■

■□・・――――――――――――――――2010年11月24日

木の家を知る・建てる・暮らす

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□こんな感じに過ごしてます・・・

こんにちは 田村です。

葉山在住のイラストレータで お友達の中川彩香ちゃんから「今日から葉山で個展を開くから見に来てね!」とメールが届きました。

彼女はおもに キャンバス生地にアクリルペイントでお花や動物達の絵を描き その上からミシン刺繍を施した作品を作りだしていて 額に入れて壁に飾る物から バッグやブローチなどの手作りの小物までとバラエティに富んでいます。

私はバックをいくつか愛用していて 特に猫をモチーフにした物は 持ち歩いていると 立ち寄ったお店やカフェでよく「可愛いですね どこの物ですか?」と 声をかけられるんです。
自分を褒めてもらえたようでとても嬉しくなります。なのでいつもお財布に彼女の名刺を何枚か入れておいて 「宜しくね。」と宣伝して回っているので「営業部長みたいだね。」と彩香ちゃんに言われています(笑)

葉山の芸術祭の時に自宅で展示販売をしているのですが 今回はギャラリーでとの事。
場所を確認すると 事務所に近いギャラリー「tiptoe」さん。自転車で何度か前を通りかかったことがあるのですが まだ覗いたことがありませんでしたので 楽しみに出かけてみました。

1階をギャラリーにしたお宅のようで 女性のオーナーさんが庭に咲いたお花の手入れをしていらっしゃいました。
挨拶をして中に入ると 玄関には代表的な色鮮やかで明るいキャンバス生地の作品が その奥のスペースには今回新しく革で作った落ち着いた色合いのバックや ゴールドの絵具で描かれた花の絵が並んでいました。

彩香ちゃんは不在でしたので オーナーさんにお話を聞くと「春や夏のイメージの作品が多いので 今までと違った秋冬っぽい物を作ってみては?」と 提案したんだそうす。

「tiptoe」さんでは通常は 若い器作家さんの作品を展示販売していて まだ名は知られていないけれども 個性的で面白みのある作品を集めていらっしゃるということでした。
「木・金・土曜日と時間があれば日曜日も・・葉山時間でのんびりやってるんですよ。」と ほほ笑みながら話すオーナーさんは 1年ほど前に兵庫県宝塚から葉山へ越して来られたそうですが すっかり町に馴染んでしまっているようでした。

彩香ちゃんの「はなのかたち」展は 来月12月5日(日)までで その期間中は毎日開けていらっしゃるということなので 是非どうぞ。

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こんんちは、設計の田中です。

今日は、家づくりの打合せで使う模型の意味や活用方法についてお話ししたいと思います。

松匠創美では、設計契約前の一回目の計画から模型を用意する場合があります。

何も決まっていない中、模型までも用意をすることがあるのは、平面の図面と立体の模型を使う打合せが、一緒に家づくりをしていく上でとても進めやすいということを体験していただく為にしていします。

他にも、家づくりの打合せで模型は、完成像以外の目的で何度も登場してきます。

隣地の建物の影響が大きい場合は、周辺の建物の模型をつくり、配置計画で悩んでいる場合は、建物の塊模型をつくり、屋根の形が決まらない場は屋根のパターンをいくつかつくり、最終的には、窓の大きさや位置、日の差込み方が検証できる、間仕切り壁や窓の付いた模型をつくります。

このように、未確定の部分を模型を手にしながら一つづつ一緒に決定していくことができるのです。

実はこの模型を見る時には、ひとつコツがあります。
それは、姿勢を低く人の目線になって覗き込んで見ることです。

そうすることで、
「駅からの帰り道、こんな風にだんだんと自分の家が見えてくる」

「庭からは、こう見える」

「冬の日差しの差し込み具合は?」

図面や、鳥の目線では解らない良さが見えてきます。
さらに最近では、動画撮影することで、よりリアルに見ることも出来ます。

特に松匠創美の設計の場合は、立体的な繋がりを大切にしていますので、吹抜を通して家族や、光と空気が密接に関わっています。

覗き込んでは、実際の暮らしをイメージして頂けると模型が効果を発揮すると思います。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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□家づくりのことば・・

私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語が たくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。

〇おうかざい

「家を建てる時に必要なモノとして何か挙げてみて。」と言われたら 私は「柱(はしら)」と まずは答えると思います。
それくらい柱という言葉は一般的に馴染みがあると思うのです。

以前も紹介しましたが 柱と言うのは垂直に立てられた部材のことをいいます。
では 横に渡している部材は一体何と言うんだろう?

「何か簡単な呼び名があるはず。」と思いましたので 久保に聞いてみることにしました。

すると「横の部材も名称が色々あるんだけど 総称して“おうかざい”と言うんだよ。」と教えてくれました。

「おうかざい・・ですか?」はっきりいって初めてきいた言葉ですしずいぶんと難しそうな響きです。

どんな字なんだろう?と PCで検索してみると「横架材」と出てきました。

漢字にすれば なるほど。とも思いましたが ちょっと中華屋さんほいかも・・と またニヤニヤしてしまうのでした。

〇横架材=建物の骨組で、横に架け渡された構造材のこと。

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