松匠創美のメールマガジン「木の家を知る・建てる・暮らす」
木の家を建てるときに役立つ知識やメリット・デメリット、暮らしてからのメンテナンス。気になる社会情勢の影響や、助かる補助金の情報など。
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神奈川県三浦郡葉山町
堀内785-4 〒240-0112
✆ 046-876-3275
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定 休 日: 日曜日・祝日
■ 葉山さんぽ
■ 第52号 ■
■□・・―――――――――――――2011年08月03日
木の家を知る・建てる・暮らす
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□ 目次
【1】 こんな感じに過ごしています 「 葉山さんぽ 」
【2】 「みんながつながる吹抜のある家」
【3】 家づくりのことば 「ケアゲ・フミヅラ 」
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【1】 □ こんな感じに過ごしてます・・・
こんにちは 田村です。
夏真っ盛り!と言いたいところですが・・ギラギラ太陽はどこにいるの?
とつぶやきたくなるほど 肌寒い日が続いています。
とは言え 猛暑が苦手な私にとっては動きやすいといいますか 過ごしやすいお天気ですので 近所の友人を誘って“葉山さんぽ”をしてみました。
友人のまみさん(http://short-finger.com/)は 結婚を期に東京から葉山に越してきて3年ほど経つそうですが 車での移動が多くて実は近所を歩くことがあまりなかったと言うことなので 住宅街の路地を抜けながら山から海までぐるっと廻ることにしました。
山側の134号線(国道)向原というバス停の近くから山を越えて海側の207号線(県道)へとつづく坂道を歩いていると 新しいお店がオープンしていることに気が付きましたので いきなり寄り道してみることに。お店兼住宅と思われる「wiglim(ウィリム)」さん(現在は閉店)は 出来立てホヤホヤの様子。玄関前の足元がまだ完成してないとのことで 入店するのに少々四苦八苦しましたが(笑)店内に並ぶ商品は ヨーロッパのビンテージドレスや葉山在住のデザイナーさんのリゾートウェアーなどを扱っていて華やかです。
国内外の商品をセレクトされているとのことで 今後も入荷が楽しみなお店でした。
お店を出てさらに坂道を登りきり 下り坂になるころには段々と道幅が狭くなってきました。
葉山は134号線と207号線の2本くらいしか大きな道が無くて 後は車1台が通れるほどの細い道が住宅街の中を走っています。
車が通れると思って入ってみても 先に進むと抜けられない道もしばしば。
ですが そのおかげで車の往来が少なく 騒音や排気ガスに悩まされず静かな生活が送れることができます。
多少不便さはありますが 風の音や虫の鳴く声が静かに聞えるこの環境はとても気持ちがいいものだと思っています。
さて そんな車が通り抜けられないような道は 幾重にも分かれていて一体どこに続いているんだろう?と思うほどクネクネしていたりもします。方向さえわかっていれば大丈夫だろうと 歩いたこともない道に入ってみると途中には玄関先に井戸ポンプが残っているお宅や 庭でカヤックの整備をせっせとしているお父さんなど 葉山らしい風景を見て感じることができました。
迷うことなく路地を抜けて207号線に出ると 海岸にある森戸神社でお参りをしたり 事務所近くの洋服と雑貨のお店「life tree」さんや イタリア食材を扱う「tanto tenpo」さんなどにも寄り道しながら家路に着きました。沢山歩いてちょっと疲れましたが 知らなかった風景や新しい人達に出会うことができ「見聞が広がりました」とまみさんには喜んでもらえたようなので 私も満足しました。
葉山には抜けられないような細い路地がまだまだ広がっていますし 素敵なお店も増えててきています。次は何処を歩いてみようか・・そんな楽しみ方ができるのもこの町のいいところです。
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【2】 「 みんながつながる吹抜のある家 」
こんにちは、設計の田中です。
今日は前号に引き続き「松匠創美の建てた家」です。
タイトルは「みんながつながる吹抜のある家」。
今回のクライアントは、松匠創美とは長いお付き合いの方でした。
奥さまと久保は、学生時代からの友人、また松匠創美の手伝いにも来てくれていた時期もあり、お人柄はよく理解していました。
そんなクライアントの家族構成は、ご夫婦と中学3年生の息子さんが一人。
これまでは、マンション住まいをしていました。
敷地は横浜の街道から一本中へ入った住宅街。北東側道路で、十分な広さがあり、南側からの採光が望める環境でした。
この敷地、元々はご主人のご実家である木造平屋建ての家が建っていました。その建替え計画ということです。
今回クライアントからのご要望は、風通しが良く、広がりのある家。
それに、ご主人は、趣味のオートバイをいじる事が出来るスペースと散らかしておくことが出来るPCコーナー。
奥様は趣味のフラダンスの衣装などがご主人の目に触れないように収納することができるスペース。
これまでお住まいのマンションでは個室のなかった、息子さんは念願の自分の部屋。
ご家族それぞれが、明確なご要望をお持ちでした。
そして、完成した計画は、1階LDKの南側にある吹抜を介して、全ての空間がつながり、ロフトに設けた高窓で、全ての部屋が風通しが良く、広々とした印象の家になりました。
オートバイスペースは、リビングの窓からは直接見えないように、でもキッチンの横に計画し勝手口でつながるようにしました。
また、PCコーナーは玄関から一番近いリビングの一部に計画することで、孤立することなく、声が届き、動線的にも仕事から帰ってカバンをここに置き、それまでの生活習慣を継承できるようになっています。
寝室は吹抜と一体的で開放出来るようになっています。でも、1階へ訪れたお客さまからは、部屋の存在を感じることは出来ても、横になって休んでいる姿が見えることがないようにしました。
また、奥さまのフラ用収納はこの寝室とつながるロフトに計画し、ものを持っての上がり降りを考え、梯子ではなく階段にしました。
息子さん念願の個室は、この家で唯一の片開き戸で仕切られていますが、吹抜上部に面した専用のロフトを設けたことで、完全な個室にはならないようにしました。
今回の計画では、年頃の息子さんの個室が、大きなテーマになりました。
プライバシーが守られつつ、閉じこもれない個室を考えた結果、専用のロフトを思いつきました。
子供部屋としては、少々贅沢なものとなりましたが、区切られていていながら家中を見渡せる開放的な専用ロフトはちょうど物見櫓みたいな空間でボーイスカウトで鍛えた息子さんの心をくすぐったようです。
引渡しの日に、自分のロフトから顔を出し、「ここからロープを垂らしても構造的に大丈夫でしょうか?」と想像を膨らましていました。
また、お伺いする時が楽しみです。
設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方」
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【3】 □ 家づくりのことば・・
私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」
と思う建築用語が たくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などを
ここで少し紹介したいとおもいます。
○ケアゲ・フミヅラ
「蹴上げ」をみつけた時は 丁度女子サッカー代表がW杯で優勝した時と同じ頃でしたので 蹴り上げると言う活きの良さに目が行ってしまいました。
しかし 一体何を蹴り上げるのか? やっぱり悩みました。
そこで辞書をめくってみましたら【階段の1段の高さ】の事をケアゲと言って(何かを蹴り上げる勢いはいりませんが)足を踏み上げる高さだと解りました。
このコーナーで 何度か「階段」にまつわることばを紹介していますが けっして私が階段好きと言う訳ではありません どちらかと言うと 高い所が苦手なので できましたら階段にお世話にならないような生活を送りたいな・・とまで思ったりして(笑)
ですが響きの面白さからつい目に留まってしまうことが多いようです。
久保に「蹴上げ」を書きたいと伝えると「フミヅラも一緒に紹介すると面白いんじゃないかな。」とアドバイスしてくれました。
「フミヅラ」はことばだけで聞いた時は 一瞬考えましたが「踏面」と書くことを教えてもらうと なるほど「足を乗せる水平の板」の事だとイメージができました。
どちらとも日本語的な響きも面白く 意味を知ると身体の動きなどから推測きてわかりやすいことばだなぁと 今回思いました。
これからも 色々な面で「階段」にはお世話になりそうです。
○蹴上げ=階段の一段の高さのこと。
○踏面=階段の踏板の上面のこと。「建築用語辞典」岩波書店より
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☆お付き合いいただきまして ありがとうございます☆
出会い・つながる・木の住まい
有限会社 松匠創美
https://hayama-ie.jp
▲身近な写真と共にブログ更新中
〒240-0112 神奈川県三浦群葉山町堀内785-4
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■ 信州の旅
■ 第51号 ■
■□・・―――――――――――――――2011年07月20日
木の家を知る・建てる・暮らす
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□ 目次
【1】 こんな感じに過ごしています 「 信州の旅 」
【2】 「 サザエさんスタイルの家 」
【3】 家づくりのことば 「ノボリバリ 」
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【1】 こんな感じに過ごしてます・・・
こんにちは 田村です。
昨年に続き連休を利用して長野県の松本市・須坂市・上田市などへ遊びに行って来ました。
前回は相方任せの旅でしたが 今回は偶然葉山の本屋さんで見つけた「松本十二か月」という松本市在住の料理・雑貨スタイリストである伊藤まさこさんが書かれた本を手に その中に紹介されている色々なお店をいくつか巡ってみました。
明治から昭和初期に建てられたと思われる古い建物や蔵などを 上手に改修して洋服・雑貨や パン・カフェのお店を開いている30代とみられる若いオーナーさんが多く 中には葉山から遊びに来たと告げると「私も横浜出身で こちらに遊びに来ているうちにお店を持つことになりました。」と言う話も聞きました。
「お二人も是非こちらで商売しませんか?」と誘ってくださる方もいたりして(笑) 皆さん「この街が大好きなんです。」という気持ちが熱く伝わってきました。
若い方だけでなく 150年続く水飴屋「新橋屋飴店」さんやお宝自転車が隠れている「岡田バイシクル」さん(松本市) 甘味処「富士屋アイス」さん(上田市)の 元気なおじいさん、おばあさんにもお店の歴史や町の情報などを教えていただいたり 面白いお話が沢山聞けました。ひとつ1つ 順を追ってお話をしたいくらいなのですが・・かなりの量になる危険がありますので我慢します。
そんな沢山の出会いを通して 広い空と緑深い山々そこに流れる豊かで澄んだ水が 心温かい人達を育てているんだなぁと 今回の旅で強く感じとることができたと同時に 私の住む葉山にも 海と山とそこに暮らす人達のゆったりとした時間の流れに魅力を受けて県外から移り住み 素敵なお店を開く方たちが増えていますので どこか共通するものがあると思わずにはいられませんでした。
「葉山も自然が豊かでいいところですよね。」と 誉めていただいたりもして なんだか嬉しくなってしまいました。
それから 最近長野では大きな地震が起きたばかりでしたので 被害状況はどの様な物だったのか心配しましたが 伺ったそれぞれのお店や昨年もお世話になった旅館「金宇館」さんも 建物は大きく揺れましたが特に被害はなかったと言う事でほっとしました。
ですが 震源だった松本市では 松本城や市内の一部で 壁などが剥がれ落ちる被害が出たと聞きました。被害に遭われた方々には こころよりお見舞い申し上げます。
ご縁があって出会えた方々には 歴史のある建物が多く残る街並みをこれからも大切に残して頂きたいこと そしてご親切にして頂いたことへの感謝の気持ちで一杯です ほんとうにありがとうございました。 また 遊びに行かせていただきます。
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【2】 「 サザエさんスタイルの家 」
こんにちは、設計の田中です。
先月、2棟の新築住宅が完成しました。
今号と次号は、この2棟についてご紹介したいと思います。
今週は「サザエさんスタイルの家」です。
クライアントとの出会いは、おもしろいつながりからでした。
実は、クライアントとは、お世話になっている動物病院が一緒だったことがご縁です。
看板犬の空がいつもお世話になっている病院で、いろいろとお話をしていて、先生が大工仕事に大変興味を持っていらっしゃっていて、よく家づくりの話で盛り上がっていました。
一方、クライアントも動物病院の先生と色々な話をする中、家を建てたいと思っているという話題になったそうです。
そんなことから松匠創美をご紹介していただくこととなりました。
家づくりのコンセプトは、結婚を期に一度離れて暮らしていた娘夫婦と完全同居型二世帯住宅(サザエさんスタイル)で暮らす家です。
家族の構成は、クライアントご夫妻と末っ子がお一人。娘夫婦と孫二人。その他にも家族同然の猫、小鳥にウサギとにぎやかです。
敷地は、住宅街の丘の上に位置していて、道路を挟んだ向かい側には緑あふれる大きな公園があります。採光を邪魔する物は殆どなく、風もよく抜けます。
クライアントのご要望は、家族にそれぞれの空間を確保したいというものでした。
設計では、1階にクライアントご夫妻と末っ子と動物たち。2階には娘家族の部屋を計画することになりました。
三世代同居ということで、1階の寝室の上には子供部屋にならにならないように配慮し、飛跳ねに対する防音対策も行いました。
一方で、家族の距離感が遠くならないように、引き戸や可動間仕切りを使い、開け放つとつながることが出来るようにしました。
家の真ん中にある階段では、段板をスリット状にしたり、リビングに対して開口部を設けたりと開放性を増すことで、吹抜は設けられなかった分、1階と2階を少しでも空間的に繋げるように配慮しました。
完全同居型なので1階に計画したLDK、洗面、お風呂、玄関は全て共同で利用しので、家族が鉢合わせならないように行き止まりの無い動線計画にしました。
リビングは敷天井にする事で天井高さを高くし、家族全員が集まっても狭く感じないように心がけ、広いテラスはリビングの一部としてお孫さんたちや動物たちが自由に遊べるようにもなっています。
冒頭にも書きましたが「サザエさんスタイルの家」は、掃除も洗濯も、炊事も食事も、くつろいだり、入浴したり、二世帯が共同で暮らす完全同居型二世帯住宅です。
そんな家づくりに関わらせて頂いたことは、「つながり」をキーワードにしている松匠創美として、とても嬉しいものでした。
設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方」
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【3】 家づくりのことば・・
私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語がたくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。
○ノボリバリ
横浜市で施工していた2つの物件が無事完成しまして お次は葉山と鎌倉です。先週の土曜日には葉山のクライアントの地鎮祭を行い いよいよ工事が始まるワクワク感が増してきました。
そんな時 構造材の見積伝票に書いてある「登り梁」と言うことばに目がいきました。
梁(はり)は 天井下・・柱と柱の上に横に渡す部材のことで よく天井板などを貼っていない家などで太い梁をみかけたりしますので 説明を聞かなくても知っているつもりでいましたが 横平行ではなく 傾斜のある「登り」と付くモノがあるとは思わなかったので驚きましたし ことばに対して“家を支える梁が空に向かって(登って)施工するなんてとっても縁起がいい!”んじゃないか・・と考えました。
ですが久保に話を聞いたところ 私の中で間違いがいくつかあることが今回もわかってしまいました・・。
「梁ってどんな物かわかる?」と聞かれ「太く・大きく・1本だけ」と返事をすると そうではないと言う答えが返ってきました。
屋根の重みを支える為には幾つか必要で 太くなくてはいけないということはないそうです。そして 縁起がいいかはさておき 空間を広く生かすために傾斜をつけて施工するということなんだそうです。
今回の物件は自宅にも近い場所なので 工事中そこのところを注意して見学してこようと思っていて そこから新しいことばも探してみたいと思います。
○登り梁(のぼりばり)=小屋組みにおいて傾斜して架けられた梁、登り木とも言う。 「建築用語辞典」岩波書店より
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☆お付き合いいただきまして ありがとうございます☆
出会い・つながる・木の住まい
有限会社 松匠創美
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■ 矢印に誘われて
■ 第50号 ■
■□・・―――――――――――――――2011年07月06日
木の家を知る・建てる・暮らす
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□ 目次
【1】 こんな感じに過ごしています「 矢印に誘われて 」
【2】 「 京都へ。その2 」
【3】 家づくりのことば 「イヌバシリ 」
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【1】 □こんな感じに過ごしてます・・・
こんにちは 田村です。
関東では梅雨はまだあけていないようですが・・・青空に真っ白で厚みのある雲が浮かびカエルやセミの鳴く声が聞こえトンボが飛んでいたりと 葉山周辺はすっかり夏の準備が整いました。
お隣の逗子海岸では6月24日に 関東一早く海開きをしましたので自転車で散歩がてら様子を伺いに行ってみました。(正しくは2番目・・小笠原諸島では元旦に海開きをするそうです。)
家を出て30分もかからない程度で逗子海岸へ着くのですが 海岸に近付くにつれて 段々と増えてくる人の多さに驚きました。
皆さんすっかり夏モードでほぼ水着姿と思える人達が 駅から続く住宅街を抜け砂浜を目指していました。
海岸沿いの国道134号線も車で大渋滞・・・梅雨あけって言ってしまってもいいんじゃないの?と思うくらいの盛り上がりです。
流れに乗って砂浜まで行ってみようかと思っていたのですが あまりに暑くてどこかで涼もうかと方向転換しようとした時に「フリーマーケット会場はこちら→」という看板が目に入ってきました。
そこは「黒門」という海岸手前にある駐車場なのですが その奥へと矢印の差す方へ向かってみると 時代劇に出てくるお屋敷にあるような門と1軒のお宅が現れ その中でフリーマーケットが開催されていました。
このすぐ隣に賑やかな砂浜があるとは感じさせないほど静かな場所で 出店者数も数人といった落ち着いたフリーマーケットでした。
この黒門駐車場は知っていましたが その奥にこんなスペースがあったことは知りませんでしたので ネットで詳細を調べてみましたら なかなか歴史がある場所だと言う事がわかりました。
今は「黒門カルチャーくらぶ」と言った民家レンタルスペースになっているそうなのですが 元々は新潟県下一の大地主「伊藤家」(江戸中期~)が冬の間だけ利用していた別荘だったと言う事で お屋敷にあるような門扉と言った通称「黒門」は 昭和20年の空襲の被害を受けた鹿鳴館(東京・日比谷)より移築されたものだとも伝えられているそうです。
敷地内からみた黒門です。
逗子や葉山は別荘地として古くから人気がありますが 遠い新潟の人までもが利用していたとは本当に驚きました。
久保のブログに逗子の別荘を紹介しているものがありますのでご覧下さい。
さて 葉山周辺の梅雨はいつあけるのかまだわかりませんが 今年の夏は暑くなる予感がします。何故かと言うと短い時間の散歩でしたが Tシャツの襟首から覗く背中の皮がもう剥け始めたからなんです。
皆さんも 強い日差しにお気を付け下さい。
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【2】「京都へ。その2」
こんにちは、設計の田中です。
今日は前回のエネファーム工場見学ツアーに便乗して京都観光をした続きです。
前回は、工場見学のあとの懇親会で先斗町と花見小路の町歩きについて書きました。
一泊して二日目の朝にエネファーム工場見学ツアーは解散。
僕の行ってみたかった清水寺へ向かいました。
と言うのも、清水寺と言えば修学旅行で訪れる先として有名ですが、僕は一度も清水寺へ行ったことがなかったからです。
ホテルからタクシーで市街地を抜けて山のふもとで降車、修学旅行生の人波を押し分けながらお土産屋が並ぶ参道を登り、やっと清水寺へ到着しました。さらに登り、清水寺の舞台まで辿り着き、その緑深い絶景に出くわし感動しました。それは想像していたのより「凄い」と感じました。
聞くとこによると、清水寺の建立は平安遷都前だそうです。理想の土地を捜し求め、未開の土地の中から選び抜かれて造られたであろう高さ13mの大舞台。そう思うと、「ますます凄い」です。
また、清水寺へ行って知りましたが、舞台には釘が使われていないそうです。釘のない柱や梁。急な崖地の石垣。どれほどの人が関わり時間を費やしたのか。想像も出来ません。
清水寺を後にして、暑さの中を徒歩で智積院に向かいました。
智積院の庭園では本物の借景や空間の広がりを味わったり、清涼感ある数々の襖絵をゆっくりと楽しみました。僕には気付かれない計算しつくされた配慮や手法があるのだろうと感じ受けることは出来ましたが、ただただ浸るのみ。いつの間にかに疲労感がすっかり無くなっていることにも驚きました。
当初、疲労感から半ば諦めていた三十三間堂にもこの後向かうことにしました。三十三間堂では、細長い建物そのものを楽しめればと思っていましたが、入館して整然と並んだ1001体の観音様に圧倒されました。
暫く見とれてしまい、長い廊下の存在に気付いて、再び圧倒されました。あれもこれも途方もありませんでした。そしてお堂の外に周り、久保と柱の本数を数えてみました。すると、柱の本数は36本。建物の長さは実は三十五間あったのです。お寺の人に教えていただいたのですが、三十三間堂は、内部の観音様が並ぶところが三十三間なのだそうです。
久保が三十三間堂で話していた「どれほどの想いで、これほどのものを造ったのか」というのが印象的で今回の総括だなと思いました。
清水寺も智積院も三十三間堂も、とても僕には受け止め切れるものではありませんでしたが、造る想いの大切さは改めて感じました。
今回の京都のことについては、久保のブログでも写真付きで紹介しています。
設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方」
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【3】 □家づくりのことば・・
私(田村)が 事務所内で飛び交う会話の中に「今のは何だろう?」と思う建築用語がたくさんあります。
なんとなく聞き覚えのある言葉や 初めて耳にする言葉などをここで少し紹介したいとおもいます。
○イヌバシリ
葉山は人口が3万人ほどですが 犬(ペット)の数もそれと同じ位いるんじゃないかと言われています。
夕方(葉山)元町商店街のスターバックスでお茶をしていると 次から次へとお散歩中のワンちゃん達が現れますので まるでドッグカフェにでもいるかのようです。
私事で言えば 職場には空(くう)と言うゴールデンが 家には黒ラブのブラウニーがいますので 犬を避けては通れません。
そんな生活の中で 辞書をパラパラとめくっていてみつけたのが「イヌバシリ」です。犬好きな方でしたらとても気になることばではないでしょうか。
「犬走り」と書きますので単純に「dog run」のことだと思ったりしもしましたが 犬専用の(隔離)スペースが公園などにできたのはここ何年かの事ですし それをわざわざ日本語読みにしないだろうな とこれまでの思い込み違いを反省しつつ 辞書に目を通しました。
すると 建物の外壁の廻りを取巻くようにコンクリートなどを敷きつめた“たたき”のことだと書かれていました。
40~60cmほどの幅で 雨水などで基礎部分や建物に汚れが跳ね返るのを防ぐために設けるそうです。
しかし それがどうして犬走りと言うのか語源が知りたくて 久保に聞いてみたところ 辞書にも載っているように“たたき”と呼ぶことが多いので「そういえば気にしたことなかった・・。」とのことです。
(ちなみに“たたき”は玄関の土間のことだけを言うのだと思っていたのでまた一つ勉強になりました。)
他で調べてみましたら「犬が通れるくらいの幅しかない」と言うところからきていると書かれていて そんなに深く考えなくてもよかったんだと拍子抜けしてしまいました。
何故なら 以前めざましTV(フジ)で家の廻りをグルグルと走り続けるワンちゃんを紹介していて その映像には外壁の横スレスレのコンクリートで固められた部分を 勢いよく走る柴犬が映し出されていたのをこの目で見ていたからなのでした・・。
○犬走り(いぬばしり)
=建物の外周壁に沿った地盤上に設けた“たたき”コンクリート製などの平らな部分。 「建築用語辞典」岩波書店より
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有限会社 松匠創美
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