松匠創美のメールマガジン「木の家を知る・建てる・暮らす」

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こんにちは。
葉山・逗子・鎌倉・湘南エリアで無垢の木の注文住宅を建ててきた工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
今日の目次は下記です。どうぞ宜しくお願い致します。

【1】   片付け好きの頭の中 「洗面脱衣室の片付け」

【2】   家づくり雑記帖 「加地邸をひらく-継承をめざして」

【3】   家づくりのいろは 「窓廻り―ウィンドウトリートメント―」

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【1】 片付け好きの頭の中 「洗面脱衣室の片付け その2」

こんにちは、片付け好きの久保です。ここ数日、葉山辺りの山も色づき始めました。紅葉と呼ぶには及びませんが、全体に枯葉色の中にところどころ紅や黄色に色づいた葉がポツリポツリと見られます。それでもその山の移ろいは眺めて楽しいものです。

さて今回は、前回に引き続き洗面脱衣室の片付けについてです。平均的に洗面脱衣室は一坪ほどの場合が多く、決して広いスペースではないと思います。しかしこの空間は、洗面所であり、脱衣室であり、更には洗濯場の役割もあります。

洗面所としては、洗顔や歯磨き、メイクやヘアスタイリングが行われ、これらに関わる洗顔石鹸や髭剃り、歯ブラシに歯磨き粉、基礎化粧品やメイクセット、ヘアブラシやヘアスタイリング剤にドライヤー、コンタクトレンズなどもあるかもしれません。
脱衣室としては、前回取り上げましたタオルを始め、入浴剤、読書台など浴室で使用するもの、バスマットやヘルスメーター、洗濯カゴなども必要で、他にも綿棒や爪切り、ハサミなどのグルーミング用品、絆創膏なども湯上りに使用することが多いので、ここへまとめて置いています。
洗濯室としては、洗濯用石鹸やホワイトビネガー、漂白剤、干すためのハンガーやピンチハンガー、洗濯バサミなどと、アイロンや霧吹きもここにまとめています。
更には汚れやすい空間ですので、掃除道具類もここへまとめます。雑巾、ウエス、コロコロ、不精箒、ちりとりや掃除機用ゴミパックのストック、水垢取り用にクエン酸水のスプレーなども置いています。
また、多くはありませんがストック類もそれぞれ保管しています。

皆さんの家の洗面脱衣室には何が必要ですか。モノは、一番必要とされる所に置くこと。そしてそれぞれのモノには、落ち着ける居場所を用意してあげること。これが片付く第一歩ではないかと思います。
重なって取り出すことが難しかったり、使わなくなったものがいつまでも放置されていたりすることがないよう、大掃除前に、一度点検してみるのはいかがでしょう。

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【2】 家づくり雑記帖 「加地邸をひらく-継承をめざして 」

こんにちは設計の田中です。
久保のブログでもご紹介させて頂きましたが、先日、葉山に建っている加地邸の展覧会とそのシンポジウムに行ってきました。
とてもとても貴重な住宅で、開催は今月いっぱいです。今度の土、日曜日で最終になりますので、まだ行かれてない方は、是非足を運んでみて下さい。
という事で、今日は、加地邸について書きたいと思います。

加地邸は、建築家、遠藤新による設計で1928年に竣工した個人住宅です。
遠藤新は、近代建築の三大巨匠のひとり、アメリカ人建築家フランク・ロイド・ライトの日本における一番弟子の方でした。旧帝国ホテルの設計をしていたフランク・ロイド・ライトの設計事務所でライトの補佐をし、ライト自身が帰国した後も他の弟子たちと一緒に工事を完成させ、その後も日本でライトが基本設計したものを完成させ続けた人です。
後にライト自身が「弟子たちの中で、自分の設計手法を忠実に続けているのは遠藤新だけ」と評価していたそうです。

そんなライト建築、ライトデザインを継承している加地邸で、世代交代の準備として、建物に合わせてデザインされた家具や照明器具の詳細な調査が行われました。そして、これまでは建物の所有者の意向で、一般公開を一度も行わなかったのでしたが、近隣地域の方の協力もあって今回初めて一般公開される事となったのでした。

加地邸は、葉山町の山の中腹に建築されていて、歩いてしか行くことは出来ません。坂道を登って加地邸の門をくぐり、アプローチの石畳と階段に立つと、正面に現れる建物の姿は、正にライト建築そのものです。雑誌やテレビ番組、CMなどで、建築業界の方じゃなくとも、これまで目に触れる機会があったであろう世界がそこには広がっています。

石貼りの目地はライト建築独特な雰囲気で、石と左官と木材との絶妙なバランスは、安定感と優しい印象を与えてくれています。窓も加地邸に合わせて繊細にデザインされ、それらを雨から守る、板金も巧みにデザインされています。
庭に出て少し離れて建物を見れば、複雑な建物の形は合理主義とは、かけ離れたものです。背後の山の稜線より低く抑えられ、景色に対して謙虚さすら感じる屋根の形は、日本建築や浮世絵に学んだと言われているフランク・ロイド・ライトの特徴がハッキリ見て取れると思いました。

内部に入ると、更に驚きます。
家具からドアから暖炉から照明器具に至るまで加地邸の為のデザインが隅々まで施され、既製品と思われる物が殆どありません。全てが本物のモダンデザインです。
間取りは、敷地の傾斜に合わせて、上がったり下がったりですが、庭や眺望を楽しめるように計算されていました。

そして、久保と一緒に驚かされたのは、その建物の性能と機能です。
夏に屋根の熱を逃がす為の仕組みは、今現在、日本の住宅づくりで主流になってきている棟換気システムが使われていました。また、喫煙が盛んに行われていた時代でしたから室内の換気専用の窓も計画されていて、室内の換気能力の高さについてはシンポジウムでも話題になっていました。

松匠創美では、「丈夫な構造」と「良質な素材」以外に、「住まいの性能」も、とても力を注いできた部分でした。今回、86年前の建物がこれほど進んだ機能と性能を持っていた事に驚かされ、感動しっぱなしのひと時でした。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の
家づくりの考え方

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【3】家づくりのいろは 「窓廻り―ウィンドウトリートメント―」

こんにちは、千葉です。
前回、葉山町歌のお話をしましたが、葉山小学校の校歌も堀口大學作詞、團伊玖磨作曲で、とても元気の出る曲です。そして、この校歌には踊りまでついています。入学したら、まず校歌の踊りを覚えるというくらい伝統的なもののようです。入学式や運動会のときなどに踊るのですが、見ているこちらも元気をもらえます。

今日の「家づくりのいろは」は、ウィンドウトリートメントについて勉強していきたいと思います。ウインドウトリートメントとは、ウィンドウは窓、トリートメントは「あしらい」という意味で、カーテン、シェード、スクリーン、ブラインドなど窓装飾を総称して、そのように呼ぶそうです。今日はその中のカーテンについて勉強してみたいと思います。

カーテン
カーテンは、ドレープ、プリント、シアー(レース)、ケースメントという種類に分けられるようで、ドレープは厚手の布による重厚なカーテン、プリントは綿などの平織りプリントを施したもの、シアーは透過性のある薄い織物によるカーテンでレース的な使い方をし、ボイル(ガーゼのように平織りで薄地の布)、ジョーゼット(強いよりをかけた糸でちりめんのように仕上げたもの)、オーガンジー(透けるような薄地の平織り物)などが使用される、レースは透過性のあるたて編みのラッセルレースが主流で、ドレープと2重掛けすることが多いもの、ケースメントは透かし織りのカーテンで太い糸で粗く作ったものが中心で外部からの視線を気にしない場所に一重で掛けることが多いカーテンだそうです。
カーテンと一口に言っても、選ぶ内容がたくさんありますね。次回は、これらのカーテンの様々な形について勉強してみたいと思いますので、また読んで頂けたら嬉しいです。
本日も最後までお読み下さりありがとうございました。

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こんにちは。
葉山・逗子・鎌倉・湘南エリアで無垢の木の注文住宅を建ててきた工務店【松匠創美(まつしょうそうみ)】です。
今日の目次は下記です。どうぞ宜しくお願い致します。

【1】   片付け好きの頭の中 「洗面脱衣室の片付け」

【2】   家づくり雑記帖 「住宅の省エネルギー化の推進2」

【3】   家づくりのいろは 「窓廻り―カーテンボックス―」

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【1】 片付け好きの頭の中 「洗面脱衣室の片付け」

こんにちは、片付け好きの久保です。今年も残すところ2か月を切り慌ただしさが増してきました。更には、日も短くなり、一日があっという間に過ぎていくような気がします。例えば、今日の葉山辺りの日の出から日の入りまでの時間はおよそ10時間半ほどです。一日24時間は変わらなくても太陽が出ている時間が短いことでこんなにも違う印象なものかと、改めて感じています。

さて今日は、前回の浴室の隣、洗面脱衣室の片付けについてです。一般的な洗面脱衣室は、洗濯機と洗面化粧台が設置されていることと思います。そこで、洗濯用品、グルーミング用品、バス用品等々ものでごった返す空間になります。更には洗濯物が持ち込む塵や埃、髪の毛で汚れやすい空間でもあります。そこで、一番気をつけていることは、床にモノを置かないことです。床置きのモノがないと掃除がし易く、狭い空間ですのでこまめに掃除をする気になります。今は一つだけ、ヘルスメータが床置きになっていて、その周りに溜まる汚れがいつも気になっており、何とかしたいと思ってます。

二人暮らしの我が家のタオルは湯上り用のバスタオルが6枚、手を拭く用のハンドタオルが6枚、輪が手前に来るようにたたみ浴室ドアを開けると手が届く、オープン棚に積み重ねています。上から使用し、洗濯したものを下へ納めます。使用後の塗れたタオルは、浴室ドアに取り付けたフックに掛けて乾かし、乾いたら洗濯カゴの中へ。少数精鋭、早く乾く麻のタオルを使用しています。パリッとしたタオルが好きな方は、気持ちよく使用できるのでお勧めです。ふわっと派の方には向かないかもしれません。

浴室とは違うことで、汚れやすい空間の洗面脱衣室を清潔に保つためには、床にモノを置かないようにすると、日々のお掃除がし易くなるのではないかと思います。次回は今回取り上げたタオル以外の洗面脱衣室でごった返すモノの片付けについて書きたいと思います。

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【2】 家づくり雑記帖 「住宅の省エネルギー化の推進2 」

こんにちは設計の田中です。
前回、省エネルギー基準が今年の10月1日から改正されたことについて書かせて頂きました。この改正によって、基準以上の断熱性能と省エネ設備を設置した住宅・建築物を設計、施工していくことが法的に定められる事になりました。松匠創美では、以前から取り組んできた住宅性能に関することですので、今日は、省エネ化住宅の家づくりの際にどんな事が関係してくるのかについて書いてみたいと思います。

省エネルギー基準では、「冬暖かく、夏涼しい住宅」が求められています。その為には、冬は、暖めやすく、室内から熱をできるだけ逃がさないように断熱化や気密化を図り、夏は、逆に室内の熱を逃がして涼をとるように通風や排熱をする事が大切です。
このように日本の住宅では、夏と冬では相反する事が求められる上に、日本の南北に長く四季があるという自然環境の複雑さにも対応していく工夫が必要とされています。
新しい省エネルギー基準の改正では「冬暖かく、夏涼しい住宅」の計画として建築計画だけでなく設備計画に関する性能が定められ、この両方の性能をバランスよく計画する事で快適な住宅が建てられると考えられると思います。

例えば建築計画について考えると、外壁や屋根の面積に大きく関わる建物形状は、断熱性能に影響します。建物の形状が複雑になればなるほど、暖めにくく冷めやすくなりやすいのです。また、窓の面積やその方位も同様に断熱性能に関わります。従来の家の場合ですと、冬の暖房時に逃げる熱の48パーセントは窓から逃げて行ってしまっていたと言われ、窓の断熱性能や気密性能は省エネ化住宅では重要なポイントになっています。

設備計画の方でいうと、選んだ設備機器の性能や設置条件の違いにより、電気、ガスなどのエネルギーの消費量が変わってきます。
どんな冷暖房設備を設置するか、どんな換気扇を付けるのか、それらの効率性はどうなのか、給湯方式は、又、水栓器具の種類はどんなか、照明では白熱灯を使うか、調光やセンサーの有無、発電設備の有無やその方式等が問われてきます。
例えば、換気扇に頼った外壁に面しない窓の無いトイレなどはエネルギー消費が高くなる方向になります。太陽の日射や通風や換気など自然のエネルギーを併用する事がポイントになります。

近い将来、建築計画、設備計画ともに建築確認申請の手続き内で計算書を提出し基準以下にすることが求められるようになり、全ての住宅が満たさなければいけなくなります。
そのこともあって、今後の家づくりではイニシャルコストだけではなく、ランニングコストが今よりももっと注目されてくると感じています。

省エネ化住宅、高断熱高気密住宅は、夏は暑いとか、窓が小さくて息苦しい、設備に頼っているというイメージが付いてしまっていますが、間取りや、仕上げ材、窓の取り方でとても居心地の良い住宅を計画する事は可能です。
是非一度、松匠創美のモデルハウス兼オフィスで体験してみて下さい。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の
家づくりの考え方https://hayama-ie.jp/thinking

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【3】家づくりのいろは 「窓廻り―カーテンボックス―」

こんにちは、千葉です。
先日気がついたのですが、葉山町の5時のチャイムが葉山町歌に変わっていました。葉山には素晴らしい町歌があります。堀口大學作詞、團伊玖磨作曲で、昭和55年3月3日に町歌に制定されたそうです。メロディもきれいですが、歌詞も葉山の良さが出ていて、とっても素敵ですので、インターネットで調べるお時間がありましたら、是非一度ご覧になって下さい。

今日の「家づくりのいろは」は、カーテンボックスについて勉強していきたいと思います。
カーテンボックスの特徴として、まず冷暖房効果が上がるという点があげられます。カーテンとサッシの間に隙間があると、熱や冷気が侵入、放出してしまい外気からの影響を受けやすくなるので、カーテンボックスを設置すると、かなり冷暖房効率が上がるようです。また、カーテンの上部や横からの光の漏れ防ぐことができます。この他、カーテンレールやロールスクリーンなどの目隠しにもなり、お掃除しにくくホコリのたまりやすい、レールやロールスクリーン上部も壁付けのカーテンボックスならすっぽり覆ってしてくれるので、ボックスの上をサッと拭くことができます。そして壁付けの場合は、ボックスの上に飾り物を置くこともでき、カーテンボックスそのものも部屋のアクセントにもなるようです。
カーテンボックスの種類には、天井埋め込みタイプ、梁・天井直付けタイプ、壁付けタイプなどがあります。

ちばメルマガカーテンボックス 桜の家の写真
松匠創美で取り付ける際は、木で造作したカーテンボックスをお薦めしております。木で造作されたものは、色などの経年変化が楽しめ、新建材とは違う味わいがあると思います。事務所兼モデルハウスにも窓廻りについていますので、是非見学にいらして下さい。
本日も最後までお読み下さりありがとうございました。
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【1】   片付け好きの頭の中 「浴室の片付」

【2】   家づくり雑記帖 「住宅の省エネルギー化の推進1」

【3】   家づくりのいろは 「窓廻り―素材―」

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【1】 片付け好きの頭の中 「浴室の片付」

こんにちは、片付け好きの久保です。今年は台風の上陸機会が一番多い9月にはひとつも上陸せず、10月になって2つも上陸するという珍しい年でした。そんな10月もそろそろ終盤。年末に向け大掃除の準備を始められた方も居られるかもしれません。関東ではそろそろ天気が安定し、空気が乾燥し始めますので、片付けにも掃除にも良い季節になります。そこで今日は、掃除は大変ですが、比較的モノの少ない浴室の片付けについてです。

お風呂場には何を置いていますか。うちの風呂場には、固形石鹸、クエン酸、ボディウォッシュタオル、洗い桶、浴槽洗浄用スポンジ、排水口用ブラシ、スクイジー以上7点です。石鹸は髪やからだ、洗濯物を洗い、クエン酸はリンスと水垢とり、ボディウォッシュタオルはからだを洗い、洗い桶は、手桶としても使用できる小ぶりのモノで、洗濯桶としても使用しています。掃除道具3点は、上がる前に浴槽と排水口の掃除をし、最後に水を切るのに使用しています。

そして、最低でも1時間は入浴したい長風呂派の入浴のお供、入浴剤と読書台のヒノキ板は、浴室には置かず、洗面脱衣室に置いています。以前は浴室に置いていたのですが、濡れない方が管理しやすいことから、浴室に置くことをやめました。意外と、浴室に置かなくても入る時に持って入ればいいものは、浴室に置かない方が、管理しやすいようです。

浴室は、日々汚れが蓄積しやすいところ。日々お手入れすることで、汚れを溜めない方が、楽です。そこで、日常の掃除が、なるべくし易いように、浴室を片付け、置くものを最小限に絞ると良いのではないかと思います。

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【2】 家づくり雑記帖 「住宅の省エネルギー化の推進1 」

こんにちは設計の田中です。

先日、久保と一緒に住宅省エネルギー技術の設計者講習会に行ってきました。
これまでの住宅省エネルギーと言えば断熱性能と考えて頂いてよかったのですが、今年の10月1日から基準が改正され、断熱性能に加えて設備機器の消費エネルギーについても基準以下にする事となりました。今回からは住宅省エネルギーについて書いていきたいと思います。

現代社会のエネルギーは、衣・食・住・労働・移動・娯楽などの選択肢が増え、便利になればなるほど一層エネルギーを必要としてきました。このままでいくと1985年頃の世界の消費エネルギーと東京でオピンピックが開催される2020年の世界の消費エネルギーを比較すると約2倍になると考えられています。さらに、日本では温暖化問題や大震災を契機としたエネルギー問題に直面しております。このことから、将来に向けて低炭素型の社会をつくることが大きな課題となっています。

省エネルギーが日本で取り上げられる事になったのは、1973年のオイルショックがきっかけです。1973年度と比較してみると2011年度では、工場などの産業部門では経済部門が大きく拡大したにも関わらずエネルギーの消費はほぼ横ばいだそうですが、家庭部門では2.1倍、業務部門では2.8倍と増加しています。家庭部門は自家用自動車を除く家庭での消費、業務部門は事務所ビルや商業施設、サービス業です。つまり建物の内部でのエネルギー消費量が増加しているという事になります。

家庭部門のエネルギー消費量が増加している要因は、人口増加や核家族化を起因とした世帯数の増加と、設備機器の高効率化を上回る機器の大型化、多様化、普及率の上昇です。
低炭素型の社会に向けてのポイントとなってくるのは、家庭での照明、家電製品や暖房、給湯の占める役割の大きさから、これらの「必要となるエネルギー量を少なくする」「効率よく少ないエネルギー量で賄う」「住まい方でエネルギー消費を減らす」です。

例えば、夏場に小屋裏の熱や西日が原因で家の中が暑くて暮らしにくくならなければ、能力の大きなエアコンは必要なくなります。冬であれば熱が逃げにくく暖め易ければ、暖房機器の能力を下げる事ができます。

この様なことから、省エネルギー基準が今年の10月1日から改正され、ある基準以上の断熱性能と省エネ設備を設置した住宅・建築物を設計、施工していかなければならなくなりました。

次回は、新しい省エネルギー基準の改正によって、クライアントさんに関わってくる事について書いてみたいと思います。

設計:久保歩美・田中伸二
松匠創美の「家づくりの考え方

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【3】家づくりのいろは 「窓廻り―素材―」

こんにちは、千葉です。
先日、子ども会のハロウィンに参加した、我が家の子ども5人。上の子2人はお菓子をあげる側、下の子3人はお菓子をもらう側で、それぞれ楽しんだようです。しばらくお菓子は買わなくていいほど、頂いてきました。

今日の「家づくりのいろは」は、今まで「窓廻り」で様々な窓の勉強をしてきましたが、それらの素材について勉強したいと思います。

サッシでは、断熱性能が高い順に、木、樹脂、アルミといった材質が用いられ、最も普及しているアルミサッシは、寸法精度が高く、気密性・耐久性に優れている半面、室内の熱を失いやすく結露しやすい素材で、樹脂サッシは、断熱性・遮音性が高く、結露しにくいものの、強度ではアルミサッシに劣るそうです。木製サッシは高い断熱性のほか、木の温かみという特徴がありますが、腐食や狂いが出やすいという面も持ち合わせています。
こうした各素材の特徴を活かし短所を補った形で、開発されたものが、複合サッシと言って、室外側にアルミ、室内側に樹脂や木を使用したサッシです。

窓2

ガラスでは、シングルガラス、ペアガラス、トリプルガラスと多層になるほど断熱性能が上がり、空気層の厚さでも断熱性能が大きく異なってきて、日本の標準的な空気層の厚さとしては、6mm、12mm、16mmとあるそうですが、数値が高いほど効果は高くなるそうです。さらに松匠創美でよく使うガラスとして、Low-Eペアガラスという製品があります。これは、ペアガラスの片方の表面に特殊膜をコーティングすることにより、2枚のままで、3枚分に近い断熱性能を持たせることができるという優れ物です。3枚の重量のものに比べて、開閉しやすく、サッシの金具にも負担をかけないという利点があるようです。
窓廻りを考えるときの参考にして頂ければ幸いです。
本日も最後までお読み下さりありがとうございました。
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