空の見える終の住処
東京都
クライアントとの出会いは、動物カウンセラーの先生からのご紹介でした。
4人の子育てを終えたクライアントが、3匹の愛犬との新しい暮らしができる家を求めていたところで紹介して頂きました。
早速見に行った計画地は、東京都の高尾に新しく開発された区画で、緑が豊かな山の近くの土地です。
方位は、南北に対しておよそ45度振れた整形の土地で、東側に道路、南側の隣地は一段下がっています。
日照や風抜けも良さそうでした。
クライアントからの要望は、閉じられた個室は不要で、吹抜けや広がりが欲しい。自然素材を使い、断熱をしっかりとしたい。また、安全の為にしっかりとした構造にしたいと言うものでした。
ご要望の内容が松匠創美のWEBページでお勧めしている内容だった事もあり、方向性は直ぐに決まり、細かいご意見ご要望を聞き取りながら打ち合わせを重ね、途中、同じ開発区域内の近隣の家が先に完成したことで、計画の見直し等も行いましたが、スムーズに進める事ができました。
完成した家は、コンパクトな木造二階建てで南側に広いウッドデッキ、北側に2台分の駐車場を計画しました。
アプローチを抜けて玄関に入ると、広い玄関ホールがあります。愛犬の散歩の時、子や孫が遊びに来た時にも動きやすいようにと計画しました。
玄関ホールから引戸を開けると、実際よりも広く感じるLDKです。これはウッドデッキや大きな吹抜、それと勾配天井の効果によるものです。
一方、大きな吹抜を設ける事による構造上の弱点を考慮すると、どうしても必要な壁と柱が有りましたので、浴室は十分な広さを確保し、脱衣室は少し小さ目にさせて頂きました。
2階は、大きな吹抜に面して設けられた広い寝室とウォークインクローゼット兼納戸しかなく、建具が一つもないシンプルなプランです。子や孫が遊びに来た時は、布団を出してきて皆で一緒に広い寝室で寝る計画です。
今回の「空が見える終の住処」は、とても明るい室内で、リビングと寝室の何処からでも空が見える窓の配置計画になっています。しかも天窓は一つもないのにです。
家づくりの最中に久保が「私の理想の終の住処」と言っていたのですが、そう言われてみれば、久保の愛犬の名前も空と書いてクウでした。
建設地:東京都
家族構成:ご夫婦
工事種別:新築
工事面積:71.62㎡
竣工:2012年